外科医の仕事は過酷ですが、医師の仕事の中でも花形と呼ばれるものです。
外科医にはどのようにしたらなれるのでしょうか。
今回の記事では、外科医の仕事内容や年収などの基本的な情報から外科医になる方法や必要な資格についてまとめました。
外科医とは
外科医とは
外科医とは主に手術によって患者の病気や外傷の治療を行なう医師です。
内科医は薬物療法を中心に患者の治療を行いますが、外科医は薬による治療が期待できない病気に対して病変の切除や弱くなった部位の補強などをして回復を目指します。
外科医として手術を行うためには、日々進歩していく医学の知識を取り入れながら、技術を磨いていく努力が必要でしょう。
手術を成功させて、患者の命を助けることが出来たときには、外科医として大きなやりがいがあるといえます。
外科の種類
ひとことに外科と言っても、様々な分野があり、それぞれが細分化されています。
外科の診療科目は主なもので13種類になります。
・脳神経外科
脳梗塞や脳腫瘍などを対象とした外科治療を行います。
・口腔外科
口の中やその周辺の部位に対する外傷や腫瘍などの外科治療を行います。
・内分泌外科
甲状腺や副甲状腺の疾患を対象とした外科治療を行っています。
消化器外科
消化に関わる腹部の臓器を中心にした疾患を対象に外科治療を行います。
・心臓血管外科
心臓の手術が必要とされた患者に対して外科治療を行います。
・乳腺外科
乳腺外科では乳房の疾患を診療の対象としています。主に乳癌の診断や治療が中心です。
・呼吸器外科
呼吸器外科は、肺や気管支などの疾患の外科治療を行います。
・形成外科
怪我や病気で失われた部分の再建手術や、人工器官への置き換え手術などを行っています。
・泌尿器外科
泌尿器科は前立腺がんだけでなく、性病を扱う場合があります。
・肛門外科
肛門外科は癌などで腸を失った人の人工肛門の取り付けも行うため、非常に重要な手術を受け持つ場合があります。
・整形外科
歩行や運動能力、脊髄に問題がある場合、骨折・怪我・事故が原因で受診する人が多いのが特徴です。
・美容外科
美容目的の手術を主に行います。
・小児外科
子供を対象に外科治療を行います。
外科医の仕事
それでは、外科医はどのようにしたらなれるのでしょうか。
この項では、外科医のなり方について解説していきます。
外科医の仕事内容
外科医の仕事内容は、外来・手術・病棟業務の3つがあります。
外来業務では、来院した患者を順番に診察し、問診から内容を把握、検査や治療の予定を決定します。
また、必要な薬の処方などを行います。
手術は、麻酔科医と看護師などとチームで行います。
手術を行う日には、1日に2〜5件程度でスケジュールが組まれており、1時間程度の手術から8時間以上かかる手術まであります。
病棟業務は、入院している患者に対して朝や夕方に回診し、術後管理を行います。
外科医の労働時間
外科医の労働時間は、診療科別に比べると最も長いことが特徴です。
医師の1週間当たりの平均労働時間は47時間であるのに対し、外科医は61時間54分です。
外科医は当直勤務があるため、泊まり込みで診療することもあり勤務時間が長くなります。
通常週5日勤務で週休2日、当直が週1回程度、緊急手術のオンコールが週1回程度あります。
また、男性の若い医師ほど勤務時間が長くなる傾向がみられます。
外科医の年収
労働時間が長く多忙である外科医の平均年収は1374万円です。
他の診療科と比較すると上位3位で、高年収の診療科といえます。
外科医は年代によって年収に差があり、大学病院に勤務する20代から30代の研修医では300万円から400万円です。
30代の勤務医では1000万円前後と一気に年収が跳ね上がります。
その後、40代では1200万円、50代では1400万円のように年代が上がるにつれて高収入になっています。
外科医になるには
外科医の仕事内容について見てきましたが、
この項では、いよいよ外科医のなり方について解説していきます。
まずは医学部へ進学し医師免許の取得が必須
外科医になるには、医師免許を取得することが必須です。
まずは大学の医学部に合格して、入学後6年間にわたって授業や実習によって医学の専門知識を身につけます。
大学の卒業試験に合格すると医師国家試験を受験することができます。
国家試験に合格すると、医師免許が与えられます。
臨床研修を2年間
医師免許を取得後は、大学病院や大病院などの臨床研修病院に所属して研修医として最低2年間の臨床研修を積みます。
外科医を目指していたとしても、内科や救急など、さまざまな診療科で研修し、医師としての基礎的な知識や技術を身につけます。
診療に従事するためには、臨床研修を修了することが必須となります。
外科専門医研修を3年間
外科専門医になるためには、臨床研修を修了後に外科の専門医的な研修を行います。
2021年からの新専門医制度では、外科医を希望する場合は19の基本領域のうちから外科を選択して、プログラムに沿って3年以上の研修を受けます。
はじめのうちは難易度の低い手術から執刀を行い、研修プログラム修了後、外科専門医試験に合格すると外科専門医を取得することができます。
外科専門医を取得すると、外科医としてのスタートラインに立ったといえます。
外科専門医取得後に専門分野に分かれる
外科専門医取得後は、より高い専門性を身につけるために各専門分野での研修に進みます。
外科医の場合は、心臓血管外科、消化器外科、小児外科、呼吸器外科、内分泌外科、乳腺外科といった専門的な分野に分かれることになります。
たとえば消化器ならば、消化器外科専門医取得を目指して、修練を積んで消化器外科専門医を取得すると、ようやく外科医として1人前といえます。
つまり外科医として認められるまでには、外科専門医取得後さらに3〜5年の修練が必要なのです。
外科医に向いている人の特徴
それでは、外科医に向いている人とはどのような人なのでしょうか。
この項では、外科医に向いている人のポイントを5つにまとめて解説していきます。
勉強を続けられる忍耐力
外科医になるには長い時間と勉強が必要です。
仮に高校3年生が外科医を志望した場合、外科専門医の資格を取得するまで10年以上かかります。
医学部合格後、大学で6年間学んで医師免許取得後に臨床研修を2年終えて、専門医資格を取得してようやく外科医としての出発点に立てるのです。
外科医になるには、長期間にわたって勉強を続けられる忍耐力が不可欠でしょう。
長時間の手術にも対応できる高い集中力
外科医による手術は長いときには10時間以上かかることもあります。
手術中にミスをすれば生命にかかわる可能性があるため、外科医は手術を終えるまで集中を切らすことはできません。
手術を安全に実施するには、長時間にわたる手術でも対応できる高い集中力が必要です。
激務にも耐えうる体力
前述のように、外科医の仕事は他の診療科に比べると労働時間が長いです。
医師の労働時間は、改善傾向にあるとはいえ、外科医においては依然として長い傾向があります。
オンコール対応や患者の急変時の対応、さらに手術の長時間化も考えると、働き続けるためには激務に耐えうる体力が不可欠でしょう。
患者を救いたいという熱い思い
外科医は、人の命を預かるという高いプレッシャーの中で手術に臨みます。
しかし、手術によって患者を救えた時や、病気から回復した患者の笑顔や言葉でやりがいを感じる医師が多くいます。
激務であり高いプレッシャーの中で働く外科医にとっては、患者を救いたい、病状を回復させたいという熱い思いがなければ務まらないでしょう。
高いコミュニケーション能力
外科医として必要なコミュニケーション能力は、病状を患者に説明するだけではありません。
患者の話しを理解して、実際の病状を話の中から引き出す力が求められます。
医師が提案する治療方針に対しても、患者が安心して合意でき、手術を任せられるような信頼関係作りができることも重要です。
外科医になるには、コミュニケーション能力の高さは持ち合わせておいた方がよいといえるでしょう。
本気で医学部合格を目指すなら京都医塾
外科医になるには、医学部受験と同様に高い集中力や忍耐力が必要です。
長時間の手術では10時間以上に及ぶこともあり、外科医には手術終了まで切らすことのない集中力と忍耐力が求められます。
しかし、手術によって患者を救えた時には大きなやりがいを感じる外科医も多くいます。
医師を目指す受験生の中には、外科医になりたいと思う人もいるかもしれません。
外科医になるためには、まずは医学部に入学することが必要です。
難関といわれる医学部受験のためには、医学部専門予備校を頼るのも1つの手です。
医学部予備校の中でもとくにおすすめなのが、京都医塾です。
ここから先は京都医塾の魅力についてお伝えしていきましょう。
勉強に集中できる個別ブース
医学部受験に合格するため、そして外科医になるためには集中力や忍耐力を鍛えることが不可欠です。
京都医塾では、生徒1人ひとりに専用の個別ブースを用意しています。
課題の学習や個別指導も個別ブースで行われており、第2の勉強部屋として集中した環境で個々に力を磨いていくことが可能です。
女子生徒へのサポート
近年、医療施設で働いている女性医師は増加しています。
内閣府の調べによると2018年度では女性医師の割合は、21.9%まで上昇しています。
京都医塾では、女子生徒には担任・副担任の他にも女性スタッフが2名担任し、月1回のカウンセリングを行っています。
女性同士でないと話しづらいことでも、安心して相談できる場を用意して女子生徒へのサポートを強化しています。
最後まで戦い抜くための心身づくりも支援
長時間労働を求められる医師にとって、心身の健康を守ることは非常に重要です。
それは医師だけに限らず、受験生もおなじことが言えるでしょう。
受験生活を最後まで戦い抜くためには、毎日の食事で心身を整えることが大切です。
京都医塾では、専属の管理栄養士監修のもと良質な食事を提供しています。
試験当日に最高のパフォーマンスを発揮できるように、栄養のバランスがとれた食事で体を整えましょう。
まとめ
外科医になるには、長時間の手術にも耐えうる集中力や体力が必要です。
また、外科医として1人前になるには、専門医取得するまで長い年月、修練しなくてはなりません。
一方で、自分が手掛けた手術によって患者が回復する様子を見て大きな喜びや、やりがいを感じられるのも外科医としての醍醐味といえます。
そんな外科医になるために、まずは医学部受験に合格する必要があります。
外科医になりたいと思う受験生の中には、予備校でしっかりと勉強したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
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当塾で学習に励めば、医学部受験に適した指導によって合格へと導いてくれるでしょう。
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