医学部合格を目指す方から、「偏差値はどれぐらいで受かりますか?」という質問をしばしば頂戴します。
もちろん、模試の種類や学年など、状況によってさまざまなのですが、「まずは偏差値65程度が一つの目標」ということをお伝えしています。
では、実際に「偏差値65」で医学部合格は可能なのでしょうか?
今回の記事では、そもそも偏差値65とはどの程度の学力なのかを解説したうえで、偏差値65がボーダーとなっている大学医学部をご紹介します。
「偏差値65」を、実際に合格という結果に結びつけるためのプロセスとして、どのようなことが重要になってくるかについても言及しますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
偏差値65で医学部合格は可能?
結論から申し上げますと、偏差値65での医学部合格は十分に可能です。
ただし、偏差値とは、あくまでも模試受験時の成績での算出のため、本番の合否判定にはもちろん使用されません。
また、自分の成績だけでなく、受験者層の成績にも左右される数値なので、模試の形式や受験者の学力によって、表れる数値は異なります。
すなわち、偏差値は「模試受験時に」「その受験母体の中で」学力がどれぐらいの位置にあるのかを測っているため、あくまでも学力の“目安”を数値化したデータである点に注意が必要です。
目標偏差値にたどり着いたとしても、偏差値自体が合格を保証するものではないことは、念頭に置いて分析する必要があります。
偏差値65とはどれくらいの学力?
まずは、「偏差値65」というのがどれくらいの学力層にあたるのかを確認していきましょう。
偏差値65=上位約7%以内の学力層
最初に、偏差値とはどのように算出されるのか、どういった数字なのかを簡単に解説します。
受験生の多くは、偏差値について「平均点を取ると偏差値50」や「平均点に対する自分の位置を相対的に表した数値」であるという基本的な知識はある一方で、どのように算出するのかを熟知している人は多くはありません。
偏差値は、以下の式で求められます。
偏差値=(個人の得点-平均点)÷ 標準偏差×10+50
そのため、例えば平均点60点の模試で90点を取った場合、標準偏差を20と仮定すると
(90ー60)÷20×10+50=65
となり、偏差値は65となります。
上記の計算式からもわかるように、(個人の得点-平均点)÷標準偏差=1.5の時に、偏差値65 となります。
ここから、偏差値65という成績は、上位6.68%、約7%程度の学力層だとわかります。
偏差値は、受験者の中で自分がどれくらいのレベルにいるかを知ることができるため、合格可能性の判定などにも活用されています。
一方で、偏差値は「平均点」によって値が大きく左右されるため、受験母体がどのような集団であるかという属性による影響も考えなければいけません。
つまり、一般的な全国模試の偏差値50と、医系模試の偏差値50と、東大模試の理Ⅲ志望者内の偏差値50には、数字にはならない大きな差が存在している、ということです。
偏差値65の医学部一覧
では、実際に「偏差値65」で医学部を目指すことは可能なのでしょうか?
以下は、河合塾の2024年度入試難易予想ランキング表にて、合格ボーダー(合格可能性60%)が偏差値65の医学部を一覧化したものです。
大学名 | 学科 | 大学名 | 学科 |
北海道 | 医ー医 | 東北医科薬科 | 医ー医(一般枠) |
筑波 | 医ー医(一般枠) | 国際医療福祉 | 医(千葉)ー医 |
医ー医(地域枠)【全国】 | 杏林 | 医-医 | |
医ー医(地域枠)【茨城】 | 医-医(東京都地域枠) | ||
群馬 | 医ー医(一般枠) | 医-医(新潟県地域枠) | |
岐阜 | 医ー医 | 帝京 | 医-医 |
医ー医(地域枠) | 医-医(地域枠) | ||
三重 | 医ー医(一般枠) | 東海 | 医-医(一般枠) |
医ー医(三重県地域医療枠) | 日本 | 医-医(N1期) | |
新潟 | 医ー医 | 金沢医科 | 医-医(前期) |
金沢 | 医薬保健ー医 | 藤田医科 | 医-医 |
信州 | 医ー医 | 医-医(愛知県地域枠) | |
島根 | 医ー医 | 近畿 | 医-医(前A) |
医ー医(県内定着枠) | 医-医(大阪府地域枠) | ||
広島 | 医ー医 | 医-医(奈良県地域枠) | |
熊本 | 医ー医 | 医-医(和歌山県地域枠) | |
長崎 | 医ー医 | 医-医(静岡県地域枠) | |
旭川医科 | 医ー医(秋田県地域枠) | 久留米 | 医-医(前期) |
名古屋市立 | 医ー医 | ||
浜松医科 | 医ー医(一般枠) | ||
大阪公立 | 医ー医 | ||
滋賀医科 | 医ー医(一般枠) | ||
医ー医(地域医療枠) |
参考)https://www.keinet.ne.jp/university/ranking/
偏差値65=医学部受験のボリュームゾーン
上記の表からお分かりいただける通り、「偏差値65」は私立・国公立ともに医学部受験における中堅校が多く並び、医学部受験を目指す受験生のボリュームゾーンと言えます。
上記の表は「偏差値65」に絞っていますが、地域枠や地方国公立を含めると、偏差値65以下がボーダーの医学部医学科も複数存在しています。
そのため、「偏差値65」は、医学部を目指す受験生の目標の一段階目として用いられることも少なくありません。
偏差値65から医学部合格までにかかる期間は?
偏差値の具体的な話になると、多くの受験生から「偏差値●●なら受かりますか」や「今偏差値65なんですが、医学部合格にはどれぐらいの期間がかかりますか」といった、偏差値から見る合格可能性についての質問を多くいただきます。
以下では、“偏差値と入試の合格可能性”の関係性について解説します。
「偏差値65」は、ボーダーであってゴールではない
受験生は、日々の学習が本当に学力向上につながっているのかどうか、不安を抱きながら受験勉強に取り組んでいます。
ゲームのレベルのように、一定の水準に達するとレベルアップする仕組みであれば、自分でも日々成長を感じられるのですが、学力は成長を明確な数値とすることが難しく、その変化(進化・退化)を感じ取るのは至難の業です。
そのため、受験生は「偏差値」という他者との相対的な位置を図った数字に影響されすぎてしまう傾向にあります。
しかし、実際は、偏差値70だから絶対に合格できる、偏差値40だから絶対に合格できないなどといったことはありません。
なぜなら、偏差値はあくまでも受験した模試においての成績であること、そして、模試の結果を大学に提出するわけではないからです。
本番の試験で合格点を取ることだけが医学部合格の唯一の手段ですが、偏差値を気にしすぎるあまり、あたりまえの事実を見失ってしまう受験生が多いのは事実です。
「勉強時間」ではなく「本番で何割取れるか」が重要
受験生の皆さんにお伝えしたいのは、「偏差値●●だから合格できまる」「偏差値65からこれぐらい時間をかければ合格できる」という、目先の安心感を得たいばかりに、偏差値にとらわれすぎてはいけない、ということです。
模試での合格判定や、中々上がらない偏差値に心が折られてしまうような気がするのもよくわかります。
しかし、模試のA判定よりも、志望校の過去問で合格点を獲得するほうが、「志望校合格」というゴールにはより近いと言えます。
とはいえ、もちろん中期目標として、そして自分の学力を数値として知る手段として、やはり偏差値は有用です。
数値にとらわれすぎない一方で、医学部志望の場合は現役生も浪人生も、模試では偏差値70を目標に据えるとよいでしょう。
模試の結果は、どの単元にミスがあるのか・苦手なのか、どの科目を伸ばすべきなのか、といった現状分析とその後の作戦立案に活用することが重要です。
模試結果をうまく活用したうえで、「過去問で何割獲得できるか」を最重要事項と考え、直前期の対策に取り組みましょう。
一人ひとりの学力に合わせて徹底指導! 医学部合格を目指すなら京都医塾
ここまで、医学部受験の目安となることの多い「偏差値65」をひとつのキーワードとして、医学部受験にまつわる諸般をご紹介してきました。
医学部合格には、個人の学力の状況と目標に合わせた学習が必要ということがお分かりいただけたかと思います。
しかし、受験勉強をしながら細かな計画立案や模試分析を行うのは難しい、と感じる受験生は少なくないと思います。
そこで、効率的な学習で医学部を目指す方におすすめの予備校が、医学部専門予備校「京都医塾」です。
京都医塾では、オリジナルの指導メソッドを用いて、これまでに多くの国公立大学医学部合格者を輩出してきました。
以下では、京都医塾についてご紹介します。
合格に必要な学習の全てがわかる、個別学習カリキュラム
京都医塾では、生徒一人ひとりの学力・学習状況に合わせて「個別学習カリキュラム」を作成しています。
医学部に特化した予備校だからこそ、「医学部合格」というゴールに最短ルートでたどり着けるマイルストーンを示すことを目的としています。
また、京都医塾では、月に1度担任との個別面談を実施しているため、カリキュラムの達成度や、遂行度を細かく確認しています。
模試の結果を分析&個別カリキュラムに即反映
個別カリキュラムは、全国模試や校内テスト、授業の様子など多角的に分析して作成します。
そのため、模試や校内テストで弱点が発覚した際には、即座に個別学習カリキュラムに反映します。
通常、模試を振り返ることで弱点を把握したり、得点力アップに必要な学習単元を分析するために多くの時間が必要なところを、専門家に委ねられる点が大きなメリットです。
すなわち、京都医塾のサポートの分析や個別カリキュラムに則った指導によって、勉強に集中できる時間をより多く設けることが可能です。
苦手な科目は、個別授業で基礎から学習可能
京都医塾には、個別指導とレベル別少人数クラスの2種類の授業形式があります。
どちらも、生徒一人ひとりの学力に合わせた授業を受けることができますが、模試で苦手な単元が発覚したり、直前期に不安な箇所を徹底的に学習したりしたい場合には、個別指導の活用をおすすめしています。
個別指導では、学力状況を把握した上で、基礎から講義を受講可能です。
苦手な単元の場合、無理して授業についていくよりも、基本の基本に戻って一気に学習したほうが効率的な場合も多いため、苦手単元に絞って徹底的に学び直す生徒も少なくありません。
生徒の学習状況に合わせて適切な指導方法が選べる点も、京都医塾の魅力の一つです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
偏差値はあくまでも目安の数値に過ぎません。
いくら偏差値が高くても、入試本番で点数が取れなければ、合格することは出来ません。
しかし一方で、学力を伸ばすため、そしてモチベーションを維持するためには具体的な数値目標も非常に重要です。
偏差値を気にしすぎず、しかし目標とそのギャップの測定に活用するための分析は怠らず、適切な距離感での意識と活用が必要といえます。
また、今回の記事を読んで、京都医塾の指導メソッドに興味を持ってくださった方も多いかと思います。
京都医塾では、通常2~3日かけて入塾説明・体験授業・学力診断テスト・分析結果報告を実施しております。
しかし、近年は関西圏以外の地域からの入塾希望の方が増加傾向にあることから、京都医塾のすべてをご説明する機会として『一泊二日医学部合格診断』を実施しております。
一泊二日医学部合格診断では、個別面談でご状況をおうかがいしたうえで、医学部合格に向けてどのような学習が必要なのかをご説明します。
そのうえで、医学部専門予備校である京都医塾の指導理念のご説明や、体験授業を通して、「どうやって医学部に合格するか」の道筋を示します。
参加にあたって、宿泊費・交通費はすべて京都医塾が負担いたします。
京都医塾では、「この予備校なら頑張れる」「ここなら医学部合格できる」など、指導内容に納得していただいたうえで、初めて入塾を検討頂きたいと思っております。
ご興味をおもち頂けましたら、お気軽にお問い合わせください。