京都医塾英語科です。
このページでは「兵庫医科大学医学部の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“兵庫医科大学医学部”の受験を考えている方
・“兵庫医科大学医学部の英語がどのような問題か知りたい”という方
にオススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2023年度(最新の問題より)
形式: 記述+マーク式
制限時間:80分
配点: 150点
出題の傾向と特徴
2023年度入試では、これまでより長文が1つ減り、難易度も随分下がりましたが、形式に加え、大問数も固定されていた2017年度以降の6年分についての傾向をまとめます。
【毎年恒例の出題単元】
大問ごとの出題形式が必ずしも固定しているわけではありません。比較的固定しているのは、
①和訳問題
②長文読解
③英作文
長文問題には、空所補充問題(補充すべきものは、副詞、前置詞、文、語句など年度により異なります)、長文中の並び替え問題、語彙問題などが毎年出題されています。
【制限時間に対する問題量】
長文中の空所補充問題については、ある程度の速読力をもって読み進み、分からない問題は要領よく飛ばす必要があります。年度により、和訳問題や英作文の分量と難易度が異なるため、一概に、制限時間に対する問題量が「多い」や「少ない」は言いづらいですが、決して余裕があるとは言えません(2023年度に限って言うと時間に余裕があったはずです)。和訳問題から英作問題まで、全ての問題を解き切ろうとすると、英語の得意な受験生以外は、時間が足りなくなる恐れがあるため、注意が必要です。まずは、比較的確実に答えの出る問題を見極めて、その取りこぼしを防ぎましょう。
2023年度(最新の過去問)の分析
さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】
ある男の子の闘病と回復の記録です。長文中の並べ替えが5問と下線部が指す語を答える設問題が1問という構成です。長さは530語程度ですし、内容も設問も難しくありません。医学の専門用語がよく出てきますが、内容の理解に影響を与えるほどではありません。ですので、難易度は「標準」としましたが、「易しい」と判断してもよいくらいです。
≪2023年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…満点
他教科を得点源にしたい受験生…8割
【第2問】
新陳代謝をテーマとした550語程度の長文です。空所補充が10問、下線部の意味を問う問題が1つ、和訳が2問という構成です。こちらも第1問と同じく多少の専門用語が出てきますが、内容理解に大きな問題はないはずです。また空所補充も、しっかり語彙の学習を積み重ねてきた受験生なら答えられる問題がほとんどでしょうし、和訳問題も特に難しい箇所はありません。ちょっとしたミスが命取りになるという点では油断できない問題ですが、難易度としては「易しい」と判断してもよいくらいです。
≪2023年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…ほぼ満点
他教科を得点源にしたい受験生…8割
【第3問】
動物の冬眠に関する研究がアルツハイマー病やパーキンソン病の治療に役立つかもしれないというテーマの長文です。380語程度の短い長文です。下線部について答える問題が2つ、空所補充が2つ、和訳が1つという設問構成です。こちらも決して難しい文章ではありませんが、ここまでの2問に比べると読みにくい・解きにくいという側面があります。まずhibernationという語を知っているかどうかで英文のスムーズな理解が大きく左右されるでしょう。また、多くの受験生が悩むであろう設問もあり、特に英語が苦手な受験生は「できなかった」という印象を持つかもしれません。とはいえ、和訳問題も簡単ですし、つまらないミスをしない限り一定の得点は取れます。
≪2023年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8~9割
他教科を得点源にしたい受験生…7~8割
【第4問】
英作は例年並みの難易度です。つまりなかなか書きにくいということです。とにかくできるだけシンプルに、ミスのない英語で書けるよう工夫をしていくことが重要です。「管理栄養士なんて英語知らないよ」という感じで、一部のできないことに注意力を取られてしまうのではなく、「書けるところでミスをしない」ことを意識して下さい。
【総評】
長文の分量・設問の難易度ともにかなり下がった印象です。合格者の間では英語の差はそれほどつかなかったのでは?と思ってしまうほどです。それを考えると2024年度はその揺り戻しでまた難しくなる可能性もあると思いますので、「兵庫医科大学の英語はこんなもんか」と油断せず、過去6年分ほどの過去問を解いておくことをおすすめします。
まとめ
というわけで、今回は兵庫医科大学医学部英語についてまとめてみました。
皆さんの参考になれば幸いです!
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