京都医塾化学科です。
このページでは、2023年度の川崎医科大学の化学前期試験の入試問題について分析します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“川崎医科大学”の受験を考えている方
・“川崎医科大学の化学がどのような問題か知りたい”という方
におすすめの記事です。興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2023年度
形式:選択式
時間:理科2科目で120分
大問数:3題
配点:理科2科目で150点
出題の傾向と特徴
【例年の出題傾向】
出題形式はマーク式の小問集合で、理論:有機:無機=55:35:10程度のバランスで出題されています。非常に基礎的な問題が多いですが、毎年1問程度、高分子や医薬品など有機化学の発展的な内容を含む大問が出題されています。
【頻出の出題単元】
理論化学・有機化学・無機化学が上述のバランスで出題されます。基礎事項を完璧にしたうえで、特に理論化学の典型問題や、濃度変換などの基礎的な計算問題のトレーニングをしておくとよいでしょう。
【制限時間に対する問題量】
基礎問題は手際よく対処して、文章題に時間を残しておきましょう。全体的に基礎~標準レベルの問題であり、余裕をもって解き切り、計算間違いなどの見直しをして、確実に高得点を取りたいところです。
2023年度(最新の過去問)の分析
ここからは、最新の入試問題を具体的に分析します。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【大問1(小問6題:理論化学(一部、有機化学の基礎知識))】
(1)、(3)、(4)は電子式、塩の水溶液の液性、酸化還元反応でない反応を選ぶ問題と、基礎レベルの知識題。(2)、(5)、(6)もモル計算や濃度計算、中和滴定など基礎的な理論計算で、大問全体としては基礎レベル。確実に完答をめざしたいところです。
≪2023年度 大問1の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…10割
他教科を得点源にしたい受験生…7割5分以上
【大問2(小問10題:理論化学・無機化学)】
(1)~(7)は基礎~標準レベルの理論化学の計算問題ですが、頭の中だけで処理するとミスしやすいので、丁寧に解き切るようにしましょう。(8)~(10)は基礎レベルの無機化学の正誤問題。
≪2023年度 大問2の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…9割以上
他教科を得点源にしたい受験生…6割以上
【大問3(小問3題:有機化学)】
(1)、(2)ともに有機化学の基礎知識があれば確実に解ける基礎問題。こういった問題を落とさず確実に得点することが受験では大切です。(3)はアセチルサリチル酸の薬効作用の仕組みについての問題で、やや読解力が必要。逆に言えば、丁寧に文章を読みさえすれば、問われている内容自体は非常に簡単なので、アセチル化やアミノ酸に関する基礎知識で答えられる問題でした。
≪2023年度 大問3の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…10割
他教科を得点源にしたい受験生…5割5分
【総評】
難易度・問題形式・出題分野のいずれもここ数年の傾向通りで、基礎~標準レベルでした。川崎医科大学志望の受験生は、基礎知識・基本の解法をすばやく確実に引き出して、ミスなく解き切れるように演習を積みましょう。
まとめ
というわけで、今回は川崎医科大学医学部の2023年度の化学の入試問題についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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