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【自治医科大学医学部】高い国家試験合格率!気になる学費や偏差値は?科目別入試傾向についても解説

【自治医科大学医学部】高い国家試験合格率!気になる学費や偏差値は?科目別入試傾向についても解説

 

自治医科大学医学部の基本情報

自治医科大学は栃木県下野市にある、医学部と看護学部からなる医療系の大学です。

自治医科大学は、非常に高い医師国家試験合格率や奨学金の充実さなど、他の医学部にはない様々な特徴があります。

今回はそんな特徴的な大学、自治医科大学の入試情報を徹底解説していきたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

入学定員

2025年度における自治医科大学の募集人員は、前年度に引き続き123名となっています。

令和6年10月29日付で医学部入学定員を23名増員することが認められました、これに伴い、令和7年度の医学部募集人員を、100名から123名(栃木県地域枠3名含む)となりました。

入試要項

続いて、2025年度における自治医科大学の入試要項について説明していきます。

ここでは、同医学部の試験の日程などについてまとめました。

最初に、試験の日程の説明から入りましょう。

自治医科大学では、一次試験(学力検査)が2024年1月27日に実施され、同試験(面接)が同月28日、に行われる予定です。

そして、二次試験については2月5日に実施される見込みとなっています。

学費

自治医科大学医学部の学費は、1年次が5,000,000円、2~6年次が3,600,000円となっており、6年間合計で23,000,000円となっていますが、これは実際に学生時代に払うものではありません

学生時代、学費は大学側から貸与されているという形で免除されており、大学卒業後の9年間を大学が指定する場所等で働いた場合、その学費を返還する必要がなくなります。

すなわち、学費なしで自治医科大学の授業を受けることができるのです。

さらに、自治医科大学では生活費の一部を補うための奨学金制度があり、無条件で月50,000円、さらに家庭の事情や成績状況などから、最高月額150,000円まで無利息で受け取ることができます。

在学生の62%がこの制度を利用しているようです。

たいてい私立医学部はかなりの学費を払えないと進学できないというものですが、自治医科大学はこのようにどんなバックグラウンドを持っている学生でも入学できるような仕組みが確立されており、医学を志す学生にとって非常に良心的な大学となっているのです。

自治医科大学医学部の難易度

この項では自治医科大学医学部の難易度を、偏差値と倍率の観点から見ていきます。

ただし先述したように、自治医科大学は都道府県ごとの募集となっているため、どの都道府県で受験するかによって多少数値にズレが生じますので注意してください。

偏差値

自治医科大学の偏差値は67.5となっており、私立大学医学部の中で見ても比較的高い数値となっています。

参考までに、他の私立医学部の偏差値も載せておきます。

・慶應義塾大学医学部 72.5

・東京慈恵会医科大学医学部 70.0

・順天堂大学医学部 70.0

・昭和大学医学部 67.5

・東邦大学医学部 67.5

・大阪医科薬科大学医学部 67.5

・帝京大学医学部 65.0

・金沢医科大学医学部 65.0

・兵庫医科大学医学部65.0

・北里大学医学部 62.5

・近畿大学医学部 62.5

倍率

次に、自治医科大学医学部の2024年度の入試結果を見ていきましょう。

▼自治医科大学医学部の入試データ
・2024年度

入試日程 倍率 募集人数 志願者数 受験者数 合格者数
一般選抜 15.8 123 2026 1944 123

同一の偏差値、かつほぼ同じ募集方法を採用している東邦大学では例年20倍以上で推移していることから見ても、自治医科大学は相対的に低倍率と言えることから、受験生にとっては有利な状況にあるとも考えられます。

しかしながら、自治医科大学は上でも確認したとおり、偏差値67.5の難関校。

この数値は、100人中5番目という好成績の人間でも「ふるい」から落とされてしまう値です。

受験の際は、倍率にとらわれず、そして、わき目を振らず一心不乱に勉学に勤しみましょう。

自治医科大学医学部の特徴

次に、自治医科大学医学部の特徴について見ていきましょう。

医師国家試験合格率トップ

自治医科大学の大きな特徴の1つとして、高い医師国家試験合格率が挙げられます。

自治医科大学の医師国家試験合格率は、ここ11年間全国1位をキープしており、最新の2024年の国家試験では合格率100%でした。

また、留年する学生も非常に少なく、93%の学生が6年間で卒業します。

6年間の全寮制

自治医科大学の学生は特別な事情がない限り、6年間大学のキャンパス内にある寮で生活します。

この寮は男子棟と女子棟に分かれており、全学生に1つずつ個室が与えられます。

また、この寮生活では他者との共同生活となるため、コミュニケーション能力や協調性が養われます。

チーム医療で大いに必要となる力なので、これを学生時代から鍛えられるのは非常に良いことでしょう。

特色あるカリキュラム

自治医科大学では、高度な臨床医学の能力を学生に養ってもらうため、臨床重視の6年間一貫教育のカリキュラムを採用しています。

以下、特徴的なカリキュラムの概要を説明します。

まずは全学年に開講されている選択セミナーです。

このセミナーでは、国家試験のための勉強とは別に、基礎医学や臨床医学、一般教養など様々な授業を受けることができ、これを1年次から受講することが可能です。

また3年次には、4年次から始まる臨床実習に向けて学んできた事柄を総復習するために、CBTとOSCEと呼ばれる試験を受験します。

そしていよいよ4年次にBSLという臨床実習が始まります。

この実習では、教員からの指導を受けるだけでなく、実際に患者さんの話を聞くことができます。

これは5年次以降も行われます。

また、5年次3学期から6年次1学期には、BSLで特に興味を持った診療科で選択必修BSLも行われます。

このように、3年次までは臨床実習に必要な力を身につけることに専念し、4年次以降から本格的に臨床実習を行うというのが自治医科大学のスタイルとなっています。

自治医科大学医学部の入試問題対策

続いては、自治医科大学の入試問題についてです。

一次試験については全問マークシート式二次試験については全問記述式です。

ただし、二次の学力試験は2021年から小論文の代わりに導入されたものであるため、不確定要素が多いことを頭に入れておいてください。

英語

一次の外国語の試験は60分で、配点は25点です。

大問3つの構成で全て長文となっています。

難易度的にも分量的にも標準と言ったところで、語彙レベルがやや高いことがあるものの、高得点を狙える試験となっています。

一方二次の外国語は30分で、12.5点の配点です。

2021年は1つの長文を読み、その要旨をまとめる問題(100字)と文章に関する質問について意見を述べる問題(200字)が出題されました。

一次の長文は大体500語前後であることが多いので、この長さの文を20分弱で読み解く訓練を積み重ねるとよいでしょう。

数学

一次の数学の試験は80分で、配点は25点です。

問題自体はそこまで難易度が高くないものの、問題数が異常に多く、制限時間内に解き切るのはかなり厳しくなっています。

そのため、普段から時間を計って標準的な問題の演習を行うなど、典型問題を素早く解く練習を積むべきでしょう。

一方、二次の数学は30分で、配点は12.5点となっています。

2021年は大問1つで、微分、数列、極限などの融合問題になっていました。

この問題は記述式であり、難関国公立で出題されるような問題であるため、外国語と同じく難関国公立の過去問での演習が鍵を握るでしょう。

理科

理科は一次試験のみにあり、配点は2教科で50点、制限時間は同じく2教科で80分となっています。

物理

小問集合のみから構成され(回答数25個)で、すべてマーク式(択一式)です。

難易度は基本的で、典型題も多く、物理全体が広く浅く問われます

しかし、時間に対しての設問数が多いため、手際よく解き進める必要があります。

化学

化学は回答数25個の構成となっています。

配点が25点のため、全て一律で1問1点ということでしょう。

問題数が多いため出題範囲に偏りはほとんどなく、理論化学から高分子まで満遍なく出題されます。

ただ、1問1問の難易度はあまり高くないため、化学をしっかりと学習した学生であれば、制限時間を少し余らせた状態で解き切ることも可能でしょう。

生物

生物も回答数25個となっており、出題は全範囲に渡ります。

計算問題や実験考察問題の割合が高く、考察の難易度が高いだけでなく全体的な分量も多いため、時間には余裕がありません。

知識問題においてもやや判別のつけづらい正誤問題もあるため、正確な解答のためには時間がかかってしまう傾向にあります。

全体的に見て他の大学とはあまり類似しない問題のため、同大学の過去問演習が最も良い対策方法と言えるでしょう。

面接

自治医科大学では一次試験で個人面接二次試験で個人面接と集団面接が行われています。

一次試験の個人面接は、一次の学力試験の及第点を超えた学生のみの受験となっており、事前に面接資料を記入します。

内容としては一般的な医学部の二次面接試験と同様、大学志望理由や医師の志望理由などの定番の質問や、僻地医療についてなど、大学にまつわる質問がなされます。

二次試験の個人面接も一次の面接と同様のものとなっています。

共通して言えることは、先述のように自治医科大学は大学に指定された場所で9年間働くと学費免除になるという特殊な大学であるため、そのことに関する質問が多いということです。

また、集団面接はグループ討論で、受験生5~8名でテーマを1つ選び、そのテーマについてグループで結論を出すという流れになっています。

このような試験において重要となることは、自分が良い意見を言えること以上に他人の意見をきちんと聞くことができるかどうかです。

例えば他人が喋っていることを最後まで聞かずに遮ることなどは良くなく、うなずいたり、相槌を打ったりしながら他人の発言に耳を傾ける姿勢を見せることが重要となります。

また、テーマとしてはインターネットの功罪について、救急患者のたらい回しについて、などがあります。

普段から自分なりの答えを考えておくのも良い訓練になるでしょう。

自治医科大学を目指すなら京都医塾

ここまで自治医科大学について見てきました。

非常にたくさんの特徴がある大学で、魅力を感じた方も多いと思います。

ただ、入試問題もかなり特徴的な上、グループ討論があるなど医学部らしい試験が多くなっており、独学や大手の予備校で合格を目指すのは厳しいかもしれません。

そこで今回は、そんな自治医科大学に合格者を輩出している医学部専門予備校を紹介します。

その名も「京都医塾」です。

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