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医学部はつまらない?
受験生からしばしば「医学部ってつまらないって聞いたんですが本当ですか?」という質問を受けることがあります。
医学部に進学する理由はさまざまです。
「医師家業を継ぎたいと考えたから」
「最難関とされる試験に挑戦したいから」
「安定した収入を得られるから」
「医師になって人々を救いたいと考えたから」
どれも医学部進学を決断するにあたって十分な理由です。
では、医学部を「つまらない」と称する理由はどこにあるのでしょうか。
医学部に限らず大学は自分が主体的に学ぶことが重要
画一的な学習内容を学ぶことが一般的な高校までとは異なり、大学は自分のキャリア形成のために専門性の高い学術分野を主体的に学ぶことを目的としています。
そのため、大学での学びが「おもしろい」かどうかは学び手である学生の目的意識によって大きく変容します。
これは、医学部に限った話ではありません。
「将来のために資格を取りたい」という目的で学ぶのであれば、資格の勉強がおもしろいかどうかはさておき“学びの必要性”がモチベーションとなります。
同様に、「医師という職業で社会に貢献する人物になりたい」という目的で学ぶのであれば、学習内容への興味関心はさておき、やはり“学びの必要性”がモチベーションとなります。
大学という場での学びが有意義なものになるかどうかは、自分自身の目的意識に依るところが大きいのです。
「医学部がつまらない」と感じる方は、医学部の学習内容自体の面白さを自分なりに評価することに終始してしまい、自分自身が医学部でどうなりたいかという主体性の部分で確固としたものが築けていないことが考えられます。
医学部ではどんなことを学ぶの?
大学での学びを有意義なものにするのは自らの目的意識からくる主体性がカギであるということ、お分かりいただけたかと思います。
次に、医学部で学ぶ目的意識を強くもつために受験生のうちからできることをご紹介します。
それは“医学部ではどのようなことを学ぶのかを知る”ことです。
以下では、医学部で学ぶ内容について概要を解説します。
一般教養
大学・学部を問わず、1年次にはすべての基礎となる知識を身につけるため「一般教養」という学術領域で学びます。
医学部も例にもれず、1年次は一般教養を学ぶ大学が多いです。
どの科目を「一般教養」とするかは大学・学部によって異なりますが、例えば、英語・第二外国語・心理学・統計学・自然科学・プレゼンテーション法・レポート法など、学生として最低限身につけておくべき内容が中心となります。
ただし、さまざまな学部が存在する「総合大学」とは異なり、医科系単科大学(例:●●医科大)の場合は一般教養として医療にまつわる科目を扱うこともあります。
例えば、哲学から展開して死生学・医療心理学・生命倫理学など、専門的な分野に踏み込む大学もあります。
一般教養科目の具体は各大学のカリキュラムやシラバスを参照することで確認できますので、気になる方は大学のホームページなどを参照するとよいでしょう。
専門科目
2年生からは、医学に関する専門科目の履修が始まります。
医学にまつわる専門用語が増え、基礎科目と比較してより深い理解を求められるようになります。
臨床実習前の試験(後述)科目や医師国家試験の出題範囲となることもあり、単位認定も厳しくなる点が特徴です。
カリキュラムは大学によって異なりますが、多くは医学の基礎となる「解剖学」、「生理学」などから学び始めます。
3年次には、基礎医学の中でもより高度な学習に入ります。「薬理学」や「病理学」に加え、生体の各部位を詳細に学びます。
臨床実習
臨床実習は多くの大学で4年生以降に始まります。
まず、臨床実習に参加するためには、臨床科目の理解度を測る「客観的臨床能力試験(OSCE)」や「コンピュータ医学試験(CBT)」といった試験での合格が求められます。
すなわち、臨床医学をしっかりと理解できている学生のみ、臨床実習に進む形となります。
臨床実習とは、医療機関や福祉施設でおこなう実地での実習を指します。
実際の患者さんに対して、診療や治療をおこなうことはもちろん、現場でのコミュニケーションやカルテの書き方まで、臨床科目(座学)で学んだことを実際に現場で経験することで医師に求められる現場力を培います。
患者さんに関する情報の取り扱いや各専門職の役割や業務内容、倫理観や対話での留意点など、座学では学べないことも臨床実習で多く経験します。
また、医学部生のひとつの大きな目標として「医師国家試験」が挙げられます。
医師国家試験は医学部の卒業生のみに受験資格が与えられます。
出題内容は主に医学部で学んだ専門科目の内容になります。
すなわち、日々の臨床実習へ参加しながら医師国家試験の対策をおこなう必要があるため、5/6年次はかなり多忙な生活となります。
医学部が合っている人・合っていない人とは?
ここまで、医学部ではどのようなことを学ぶのかをご紹介しました。
大学や進路の選定にあたっては、その学びに興味をもてるかどうかのほかに「その進路に適性があるか」を自分で判断することも重要です。
以下では、人命に関わる仕事に従事する「医師」を目指すにあたってどのような人物像が求められているのか、素養という観点で解説します。
医学部が合っている人
まず、医学部に合っている人について解説します。
献身的な人
医師という職業は他の人の生命や身体を健康な状態に導く職業です。
そのため、常に利他の心をもち献身的に努めることが求められます。
「献身的」というと、医療行為に一生懸命に従事することを想起する方も多いかと思います。
一方で、医師という仕事は常に「人」を相手にする職業であることを忘れてはいけません。
病状や治療の方針を説明する際、その人の感情に寄り添った配慮が求められますし、病気で後ろ向きになっている患者さんの心を溶かす温かい言葉を求められる場面もあります。
医師という職業には職務として献身的であることはもちろん、人の気持ちを慮る献身的な心が必要です。
医学部での学びは、膨大な出題範囲の暗記を求めるテストや手間と時間のかかるレポート課題が幾度も課せられます。
そういった辛い場面でも「将来自分が担当する患者さんのために」と思える献身的な人物は医学部に非常に合っていると言えます。
社会的な貢献をしたいと考えている人
医師という職業は、社会において非常に重要な役割を果たします。
この点は、記憶に新しい2019年ごろからの新型コロナウィルスの世界的大流行を思い出してみるとよくわかります。
医療従事者たちは、詳細な原因や対処法が明らかになっていない状況であっても、目の前の患者さんを救いながら社会の均衡を保つ必要がありました。
これまでにない難局に直面しながらも自らの使命を全うした医療従事者たちはみな、「自分の仕事が社会を支えている」という自覚のもとで必死に医療行動に従事していたのです。
医療は社会の重要な軸の1つです。
そのため、医療従事者は時に自己犠牲を伴う社会貢献を求められます。
自分の働きが社会を支えるんだという責任感のもと、難局を乗り越える覚悟のある人々によって我々は健康を保持できています。
医療現場で働くということは想像以上に緊張感と責任が伴います。
それでも社会に貢献したい!と、前向きな気持ちで医学部の学びに取り組める人は非常に適性があると言えます。
医学部が合っていない人
次に、医学部に合っていない人をご紹介します。
先んじてお伝えしておきたいのは、「当てはまったら医師をめざすべきではない」ということを示しているのではないということです。
「こういった特性があると苦労する可能性がある」「医学に対する学びをつまらないと感じるおそれがある」という特徴を示しますので、もしも当てはまる部分があると感じる場合には自分の振る舞いを少し見直してみることをおすすめします。
自分本位な人
先述の通り、医療は社会の重要な軸の1つです。
一般的な社会人とは異なり、いつでも決まったシフトで定例的に働くことは保証されておらず、急患や急変患者への対応が求められることも少なくありません。
そういった場合に自分本位に都合を優先してしまっては、医療現場は崩壊してしまいます。
または、病状や治療方針に不安のある患者さんへのご説明を面倒がってないがしろにしてしまったり、やりたい仕事・やりたくない仕事に区別をつけてしまったりと、自分の気分を優先してしまう行動は医療現場では厳禁です。
そのため、自分本位な行動ばかりとってしまう方は医学部に限らず医療従事者としては適性が低い可能性があります。
人と接することが嫌いな人
医師は基本的に「人」に対して働く職業です。
病理医や解剖医のような立場であっても、行きつく先としては人々の健康や病状の改善に向けて従事しているという意味ではやはり「人」に対して働く職業であるといえます。
また、病気自体は手術や治療で改善することができたとしても、患者さんの心は不安定なことが多くあります。
医師のささいな声掛けひとつ、伝え方ひとつで良くも悪くも気持ちを左右してしまいます。
そのため、医師という仕事は人と接することを嫌う人には勤まらない職業です。
患者の気持ちを汲んで適切なコミュニケーションをとることはもちろん、チームとして現場の医療従事者をまとめる力も求められます。
「人と話をすることに意義を感じない」や「人と接することが好きではない」と思う場合には、臨床実習をはじめ実際の医療現場でやりがいを感じられない可能性があります。
「どのような医師になりたいか?」
医学部を目指そう!と考えている受験生のみなさんに、ぜひ考えていただきたいことがあります。
それは「どのような医師になりたいか?」という問いです。
この質問は、まさに「自分自身の医学部に対するモチベーション」を表すことから医学部の2次試験でも問われることが多くあります。
「どのような医師になりたいか?」
「なぜ医療従事者の中でも“医師”を目指すのか?」
医学部を目指すにあたってはこの2つを最初によく考えることが大切です。
目標とする医師像が自分の中で確固としたものになれば、医学部受験に対するモチベーションはもちろん入学後のさまざまな学習や実習にも興味をもって取り組むことができるでしょう。
目指す医師像への第一歩! 医学部合格を目指すなら京都医塾
ここまでの解説で「医師を目指したい」という思いがさらに強固なものになった方も多いかと思います。
医師となるためには、まず医学部の合格が第一歩となります。
簡単な道ではありませんがまずは医学部入試の突破を目標として確固たる学力を身につけましょう。
また、記事を読んでくださっている方の中には医学部合格に向けて専門的な指導を受けられる予備校を捜している方もいらっしゃると思います。
そのような方にご紹介したいのが、医学部専門予備校「京都医塾」です。
京都医塾は、これまでに多くの国公立大学医学部合格者を輩出している名門予備校です。
以下では、京都医塾ならではの指導メソッドを一部ご紹介します。
「計画倒れ」させない!目標から逆算した個別カリキュラム
大学受験は学習計画の立案とその遂行が重要です。
特に、既に理解している内容は時間をかけずに理解できていない部分を徹底的に補強する、すなわちポイントに絞って効率的に学習できるように計画を練ることが重要です。
京都医塾では、入学時テストや授業・外部模試・学内の学力診断テストなどを随時分析しています。
分析を通して「現状の学力」を見極め、一人ひとりの学習状況にぴったり合った学習計画を提示しています。
生徒は一人ひとり得意科目や適切な学習方法が異なるため、科目別・レベル別に細かく学習計画を作成しています。
また、計画を立てるだけでは意味がありません。
京都医塾では、生徒1人に対して2人の担任が付き、学習計画の進捗管理を行っています。
これにより「計画倒れ」を防止し、期日までに必要な学習事項を学び切るサポートを行います。
個別学習計画の立案と進捗管理、このx2軸のサポートが京都医塾の強みの1つです。
勉強だけに集中できる「個人ブース」を設置
医学部合格に向けては、集中できる学習環境を整備することも重要です。
学習環境も重視する京都医塾では、自分だけの勉強部屋として1人1つの個人ブースを設置しています。
個人ブースは朝8時から退出時間まで利用可能です。
教材や筆記用具など荷物を移動させる必要なく、長時間集中できる自習環境の確保が可能です。
また、ブース内で個人授業を受講することも可能です。
自宅以外で目標に向かって勉強だけに集中できる環境を手に入れられるのは、受験勉強において非常に大きなアドバンテージです。
ハイレベルな問題もいつでも質問可能
京都医塾が多くの医学部合格者を輩出している理由の1つとして、どのようなレベルにも対応できる質問対応の環境が挙げられます。
「わからない」「解けない」問題は、学力アップの大チャンスです。
しかし、わからないまま・解けないままに放置してしまっては、せっかくの好機が無駄になってしまいます。
京都医塾では、開講時間中いつでも質問ができる環境を整えています。
質問対応の専門講師が常駐しており、自習中や授業後などわからない問題に出会ったタイミングでいつでも質問が可能です。
いつでも質問できる安心感に加え、アルバイト講師ではなくプロの講師が質問に回答するためハイレベルな問題でもその場で解答が可能です。
京都医塾では日々多くの生徒が質問に訪れ、学力アップの機会を逃さずに学習をしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
医師を目指す・医学部を目指すためには、自分自身の目標設定が重要です。
みなさんがそれぞれ、自分自身の目標を実現できることを心から応援しています。
また、本記事を通して、京都医塾の指導内容に興味をもってくださった方も多いかと思います。
京都医塾は、その名の通り京都に拠点を置いているため、「興味はあるけれど、通塾は難しいだろう」と感じられた方もいるかもしれません。
京都医塾では寮を完備しているため遠方出身の方も多く在籍しています。
一方で、お子さまが遠方で生活することに心配を感じることは当然のことかと思います。
京都医塾では、京都での生活や京都医塾への通塾はどのようなものかを実際に体験いただける『一泊二日医学部合格診断』を実施しております。
実際に京都医塾にお越しいただき、指導理念のご説明や授業体験、学力診断テストを基にした面談などを実施いたします。
京都医塾での生活をイメージいただける2日間となっていますので、入塾をご検討いただいている方にたいへん好評な会となっております。
参加にあたっての交通費や滞在費は京都医塾が負担いたしますので、来場者さまのご負担はございません。
京都医塾に少しでも興味をもってくださった方、または医学部受験を検討している方はぜひご参加を検討ください。