京都医塾化学科です。
このページでは「獨協医科大学医学部の化学」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“獨協医科大学医学部”の受験を考えている方
・“獨協医科大学医学部の化学がどのような問題か知りたい”という方
オススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2024年度
形式: 選択式
制限時間: 2科目120分
配点:2科目200点
出題の傾向と特徴
出題はマーク式の小問集合となっており、理論、有機、無機から満遍なく出されています。基礎的な問題がほとんどを占めているので、全範囲にわたって知識の抜けが無いようにし、しっかりと得点につなげましょう。
【制限時間に対する問題量】
5題で60分、1題当たり12分とあまり余裕のある時間設定ではありません。そのため基礎的な問題を手際よく解き、煩雑な問題に時間を残せるようにしたいです。全体的には基礎~標準レベルの問題が多いので、普段から限られた時間の中で正確に解く練習を重ねておきましょう。
2024年度(最新の過去問)の分析
さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】
問1 物質の分離・精製方法に関する問題でした。代表的な方法については、操作方法と具体例を言えるようにしておきましょう。
問2 原子量、相対質量などの言葉の定義を確認しておきましょう。
問3 結晶の分類は確実に説明できるようになっておきましょう。
問4 実在気体と理想気体の違いを問う典型的なグラフ問題でした。もし見たことがないのであれば、これを機にグラフについて学習しましょう。
問5 実験の流れを丁寧に追っていけば正解できる問題でした。流れ図を描くなどの工夫をして、確実に取り切りましょう。
問6 電気分解の基礎的な問題なので、確実に得点したいところです。
問7 ハロゲン化水素の沸点の順については、理由も含めて説明できるようにしておきましょう。
問8 代表的な沈殿や錯イオンの生成条件や色については、確実に言えるようにしておきましょう。
問9 しっかりと書き出して、数え間違いを防ぎましょう。
問10 セッケンと合成洗剤の反応に関する基礎的な問題です。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生… 9割
他教科を得点源にしたい受験生… 8割
【第2問】
問1 浸透圧の法則名を選ぶ基本問題でした。各法則の内容を確認しておきましょう。
問2 (1)両液面の差と、実際に増えた液量との関係に注意しながら解きましょう。
(2)ファントホッフの式に当てはめればよいだけなので、各文字が何を表しているのかに注意しながら解きましょう。
(3)やや難易度の高い問題です。A側、B側それぞれでどのような変化が起こっているのかを追いながら解きましょう。
問3 各文字が何を表しているのかを追いながら立式し、計算ミスに気をつけながら代入して解きましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…7割
【第3問】
問1 有名な工業的製法は、使用する触媒も含めて流れを説明できるようにしておきましょう。
問2 斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄の関係はしっかりと説明できるようにしておきましょう。その他の元素の同位体に関しても、復習しておきましょう。
問3 (1) 酸化数を考えればよいだけなので、ミスの無いようしっかり得点しましょう。
(2) 与えられた反応式を利用して、丁寧に立式をして解答しましょう。
問4 接触法に関する典型的な計算問題です。確実に正解したいところです。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…7割
【第4問】
問1 よくある元素分析の問題ですが、ここを間違えるとその後の構造推定をすべて間違えるので、計算ミに気を付けて解きましょう。
問2 問1の結果を利用し、数え間違いなどの無いように解きましょう。
問3 ヨードホルム反応を起こす物質の構造は確実に把握しておきましょう。
問4 異性体に関する問題です。丁寧に数え上げましょう。また、立体異性体の見落としにも気を付けましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…7割
【第5問】
問1 糖の基礎知識に関する問題でした。
問2 見慣れない物質ですが、問題文を丁寧に読めば解けるので、落ち着いて臨みましょう。
問3 少々繫雑な計算になりますが、しっかり立式をすれば解けるので、残り時間も見ながら取り組みましょう。
問4 構造式は与えられているので、官能基などから性質を読み取りましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生… 7.5割
他教科を得点源にしたい受験生… 5.5割
【総評】
基礎的な問題がほとんどですが、一部に計算が少し煩雑なものがあったり、見慣れない化合物が出てきたりと、少し戸惑った受験生もいたかもしれません。そのような問題に時間をかけるためにも、基礎知識や基本的な解法はすぐに思い出せるように普段から問題演習を積んでおきましょう。
まとめ
というわけで、今回は獨協医科大学医学部の化学についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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