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2024年度北里大学医学部の生物過去問対策・分析

2024年度北里大学医学部の生物過去問対策・分析

京都医塾生物科です。

このページでは「北里大学医学部の生物」についての過去問分析コメントを紹介します。

・“医学部受験に興味がある”という方
・“北里大学医学部”の受験を考えている方
・“北里大学医学部の生物がどのような問題か知りたい”という方

にオススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

概要

【形式・制限時間・配点】2024年度 

形式:マークシート式
時間:理科2科目100分
配点:理科2科目200点

出題の傾向と特徴

用語を選択する問題や正誤を判断する選択問題など基礎的な知識を問われる形式から、計算問題や実験考察問題など多少発展的な内容に触れる出題まで多岐に渡ります。用語を問う問題は内容こそ標準的なものの選択肢が多いため、判断するのに時間がかかるのが特徴です。実験考察問題は非典型の内容が出題されることが多いため、初見の実験であっても内容を理解して考えることが求められます。

【頻出の出題単元】

細胞、代謝、遺伝情報、生殖・発生、動物の反応などの出題がやや多い傾向ですが、数年を通して見ると出題されていない分野は生態系くらいなので、どこが出題されてもおかしくないと考えて備えておく方がよいでしょう。

【制限時間に対する問題量】

全体の解答個数が多く、読解や計算、考察に一定の時間が必要となることから、時間配分を誤ると時間内に解き切れないという危険性が十分にあります。全体を俯瞰して解ける問題から着実に取り組む判断力が必要です。

2024年度(最新の過去問)の分析

さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
 

【第1問】 

代謝についての出題でした。
問1、2は用語や知識を確認する問題が出題されました。問2の5のみやや判断に迷う選択肢があり、思考力が要求されましたが、速く正確に解き切る事が大切です。
問2は肝再生における副交感神経の役割の実験考察問題の出題でした。考察問題の解答には長文読解と情報処理、グラフ読解が要求されるため少し難しいです。各胚葉に由来する組織、細胞周期、自律神経の働き、神経伝達物質の働きに関する知識問題は確実に得点しておきましょう。

【第2問】 

免疫についての出題でした。
問2は凝集反応と溶血に関する考察問題、問3の3は抗原検査に関する考察問題でしたが、複雑な情報処理が必要ではなく簡単でした。知識問題では、私立医学部らしい少し細かい知識が問われましたが、何とか最小限の失点で切り抜けられるようしっかりと対策しておく必要があります。

【総評】

設問数は多くありませんが、一問当たりの所要時間が大きくなる問題が疎らに出題されています。標準的な問題で確実に得点を取りにいき、複雑な実験考察問題で出来る限り得点の上積みを狙う、という方針で取り組むべきであるという点では例年と大差はありません。2022年度以降は大問が減って出題分野が偏っているため、苦手分野を残した状態で臨むと、大きく崩れてしまう可能性があります。全ての分野について少し詳細な部分まで知識を確認・理解して備えておくとよいでしょう。

≪2024年度の目標値≫
生物を得点源にしたい受験生… 7.5割
他教科を得点源にしたい受験生… 6割

まとめ

というわけで、今回は北里大学医学部の生物についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!

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