京都医塾国語科の中畠です。
医学部入試では、出願時に記入を求められたり、国公立・私立を問わず面接が課されるなど、「医師志望理由」「大学志望理由」を問われる機会が多くあります。
とりわけ、多くの大学を併願する私立医学部では、「大学志望理由」を考えるのが、負担になりがちです。
以下では、京都医塾で指南している、「大学志望理由を考えるコツ」について、説明します。
■主語が大切
まず、「大学志望」理由というときの、主語は何でしょうか。
そう、「私が」ですよね。
つまり、「大学志望理由」とは、「私が○○大学を志望した理由」と捉えることが大切なのです。
すると、
(1) 「私」についての説明、
(2) 「○○大学」についての説明、
の2つが必要になることがお分かりいただけるでしょう。
このうち、「私」とは、当然、「医師を志望している私」です。
もう少し詳しくいうと、「私は医師になって**したいと考えている」。
このように説明できるようにしたいわけです。
医学部を受験しているのですから、大学にとって、「医師になりたい」ということは分かっています。
しかし、「医師になって何をしたいのか」「どんな医師になりたいのか」は、受験生によってそれぞれ違います。
大学としては、その人が何を目的に医師を目指しているのかを知りたい。
面接・小論文は、人物を見る試験なのですから、当然ですよね。
まず、「私」についての説明、「医師になって何をしたいのか」を伝えることが大切です。
■「私」と「大学」をつなぐ
次に、「大学」です。
実は、この部分は、受験生によって異なっているはずです。
例えば、「心臓外科」を目指している受験生と、「家庭医」を目指している受験生が大学に求めるものは同じでしょうか。
当然、優先すべき学びは異なるはずであり、大学に求めるものも異なるでしょう。
「心臓外科」を目指すなら、設備が整い、症例数の多い大学病院で学びたいかも知れません。
「家庭医」を目指すなら、コメディカルと連携した地域医療、チーム医療の実践について関心があるかも知れません。
「大学に何を求めるか」は、「自分が何をしたいのか」によって決まるはずですね。
つまり、「大学志望理由」とは、「私のやりたいこと」と「大学」が、「いかにつながるのか」を説明することなのです。
■「大学志望理由」の基本形
よく、「大学志望理由」を考える時に、大学ごとに志望理由をまったく変える生徒さんがいます。
大学ごとの特徴・セールスポイントを調べ、それに合わせているわけです。
もちろん、大学について調べ、大学ごとの特徴を知ることは大切です。
しかし、その情報に左右されすぎると、大学ごとに「私」の説明を大きく変えねばならず、たいへんです。「私は誰?」状態です。
ですから、まずは「医師になって何をしたいのか」をよく見きわめ、それにかんして各大学でどんな学びができるのかを考える。
このほうがスムーズに説明がつくはずですし、そもそも自分が「医師になって何をしたいのか」を考えることは有益です。
「私は医師になって**したいと考えている」「その点、貴学は△△であり、**について学べると考え、志望した」。
これが、大学志望理由の基本的な形になります。
まとめ
今回は「 大学志望理由を考えるコツ 」をご紹介しました。
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