京都医塾国語科講師の石田です!
共通テストで古文が必要なみなさん、どのように勉強していらっしゃいますか?
単語や文法はもちろん大切です。センターから共通テストに変わっても、問1の基礎問題は健在でしたしね。
しかし問2からはどうでしょう?少なくとも文法単発問題は消滅しましたよね。つまり、「読めなきゃ解けない」という傾向が強まったのではないでしょうか?そう、読解こそが結局大切なのです!
読解のためにも背景知識を大切に!
では、読解のために、単語・文法と同じくらい大切なもの、それは何か・・・
それは、「背景知識」です!
平安貴族の着る服は?恋愛事情は?季節感は?牛車ってどうやって乗るの?
そうしたこまごまとした背景知識=古文常識が、古文の読解を飛躍的に助けます。
共テ古文では結局読解力が大切です。単語文法で解ける基礎問題は15点。読解問題は35点です。
読解は、場面や人物の心情を読み取ること。それは、豊かに情景をイメージするための古典常識、少なくとも最低限以上の常識を知っていなければ不可能なのです。
それでは、どうすれば古文常識を効率よく学べるのか?
それは・・・「漫画」です!
字面だけを追うより、漫画で絵的に分かりやすく示された方が、直感的にピンと来るもの。ピンとくればそれで十分です。
細かい知識を完全に暗記するというより、「見たことがある」「イメージできる」ということが超々大事なのです!
よって・・・面白い上に古文の勉強にもなる、そんな古文漫画をシリーズでお伝えしちゃいます!
①応天の門
https://www.comicbunch.com/manga/bunch/outen/
ひきこもり学生の菅原道真と京で噂の艶男・在原業平――身分も生まれも違う、およそ20歳差のふたりが京で起こる怪奇を解決!? 「回游の森」「SP」の気鋭・灰原薬がおくる、平安クライム・サスペンス!
【概要】
「応天門の変」はご存知でしょうか?866年、大納言伴善男が、内裏(=朝廷)の南の門である「応天門」に放火し、その罪を左大臣源信に負わせようとしたが発覚して、流罪に処せられたという事件です。日本史選択者はマストですね!
京都人なら大好き菅原道真公が主人公!この時点でアガる人ならアガりますね~。まだ学生のころの話なので、北野天満宮に祀られる天神様のオーラはありません(笑)。
しかもタッグを組むのが在原業平!「伊勢物語」の主人公のモデルとなった伝説的プレイボーイです(本作ではかなり常識人に描かれています)。
この日本史的にもビックなお二人が、平安京における日常的なミステリを解決しつつ、策謀渦巻く平安貴族サロンの権力争いに巻き込まれていきます。
各話の終わりには、東大史料編纂所教授の本郷和人先生の解説が載っています。勉強になる~!
【例えばこんな古典常識】
2巻では入内についてのエピソードがあります。
入内とは、皇后(中宮)となるべき人が、宮中(内裏)に入ること。
簡単に言えば、天皇と結婚することです。
本作の登場人物「藤原高子(ふじわらのたかいこ)」は、自分の意思と関係なく入内を強制されることに強い反発を感じています。そこには在原業平との関係もあり・・・
登場人物に感情移入しながら古典常識を学ぶことができれば、これ以上ラクな勉強はありませんね!
【特にイチオシしたいこと】
絵がいいことです!
古文常識を漫画で学ぶ上で、最も大切な点ではないでしょうか?
都の大路の様子から農村、家財道具の細部まで丁寧に描かれています!
道真君もかわいいです~
まとめ
以上、いかがだったでしょうか?
古文の世界をリアルにイメージできれば、場面の理解・登場人物の心情把握はより具体的に可能になってきます。
受験勉強の息抜きで構わないので、ぜひ手に取って読んでいただければと思います。何本もの演習問題を解くより、成績に資する知識が得られるはずです。
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