私立大学医学部は、学校ごと教科ごとに出題傾向が独特な大学も多く、過去の入試問題の傾向分析は必須です。特に最新年度は重要。
各大学の教科ごとの問題分析のフルバージョンはかなりのボリュームになるため、このブログではハイライトとして、各教科の最新年度の出題形式/内容/適性を抜粋してお伝えいたします。
今回は2021年度福岡大学 医学部 【一般選抜】過去問分析をご紹介いたします。
英語の出題形式/内容と適性
制限時間70分 ①英文和訳 ②長文(500語程度) ③文法・語法 ④発音アクセント ⑤語句整序
例年通り大問1のみ和訳問題があり、差が付きやすい印象。大問2の長文も500語程度なので、そこまで処理力がなくとも解答しきれるだろう。発音、文法、語句整序と多彩なので、全方向的な能力が必要。
数学の出題形式/内容と適性
制限時間90分。空所補充+記述。2021年度は計算量が減少。記述は、数Ⅲの面積・体積(主に面積)の標準的な問題が出題されている(2012年度以降は毎年)。
化学の出題形式/内容と適性
理科2科目で120分。 記述式(択一式の設問も)。大問4問。
出題範囲は理論・有機範囲が中心で標準的なレベルの問題が多く、難問は少ない。例年、似た傾向の問題が多く出題されており、正答率は全体的に高くなることが予想されるため正確に解答する力が要求される。
生物の出題形式/内容と適性
理科2科目で120分。記述式
知識問題、実験考察問題共に同程度の割合で出題される。ただし、考察問題は選択肢形式であり、論述問題はない。また問われる知識は基礎的なレベルの用語である。変わったところがあまりなく、少し易しいレベルの問題なので、しっかりと基礎知識を学んでいれば相性の悪い生徒はあまりいないと思われる。ただし、合格レベルの生徒ではあまり差がつかないようにも思われるので、力のある生徒にはもったいないかもしれない。
物理の出題形式/内容と適性
2科目120分。記述式。大問3題(マーク式ではないが、このうち択一式が2題)
難易度は基本~標準であり、典型的な問題が多い。例年、大問3は択一式ではない力学が出題されるのだが、近年はここで思考力を試そうとする傾向が強まってきている印象を受ける。とは言え、私立医大全体の中では最も与しやすい大学の1つであることに変わりはないので、合格のためには9割以上の高得点を目指したい。
京都医塾の入試問題分析と相性評価
京都医塾では、毎年すべての入試問題を全教科の講師陣が実際に解いて、その大学の問題傾向を分析し、年ごとの傾向変化もしっかり把握しています。
その上で、入試直前期、受験校を決定する一助とすべく、すべての生徒に対して、『生徒ひとりひとりの学力分析(学習の習熟度やクセ、分野ごとの得意不得意など)』と『各大学の入試問題傾向分析』とを照らし合わせて、相性評価を作成いたします。
京都医塾ではご相談・体験授業を随時募集しています。下記リンクからお気軽にお問い合わせください。