私立大学医学部は、学校ごと教科ごとに出題傾向が独特な大学も多く、過去の入試問題の傾向分析は必須です。特に最新年度は重要。
各大学の教科ごとの問題分析のフルバージョンはかなりのボリュームになるため、このブログではハイライトとして、各教科の最新年度の出題形式/内容/適性を抜粋してお伝えいたします。
今回は2021年度 金沢医科大学 医学部 【一般選抜】過去問分析をご紹介いたします。
*1日目・2日目を総合的に分析しています。
英語の出題形式/内容と適性
制限時間60分 マーク形式のみ 長文4題(550語~900語程度)
2018年度後期試験以降長文4題構成となった。設問レベルは高くないが時間制限が厳しいため処理速度が求められる。形式が独特なので過去問を多く解くことが役に立つタイプの問題。
数学の出題形式/内容と適性
制限時間60分。マーク式。計算量は多いが、数Ⅲを含めて基本から標準レベルばかり。第1問は数え上げ中心の場合の数・確率の問題が数年続いている。
化学の出題形式/内容と適性
理科2科目で90分。マーク式(複数選択あり、計算問題では桁ごとに数字をマークする場合あり)。小問集合形式で10~15問程度。
標準レベルの問題が多いため、ミスなく解き切る力が必要。理論範囲がやや割合として多い。2020年度入試から理科2科目で90分に変更されたため、解答スピードも要求される。
生物の出題形式/内容と適性
理科2科目で90分。マーク式 。
生物の総合的な知識を問う小問集合が必ず出題されるため、広い範囲の対策が必須。教科書レベルの知識を問うものや典型問題が大半だが、中には発展的な内容に関する問題もある。実験考察問題や簡単な計算を伴う出題(mol計算など)も多い。
難易度は標準レベル。問題数は多くない。確実に高得点を取りたい。
物理の出題形式/内容と適性
理科2科目で90分。マーク式(択一式。ほとんどの数値問題は各桁の数値をマーク)。大問5題。
2020年度から2科目120→90分となり、大問数が4→2題に変更されたため、それに伴って急激に難化した。しかし、2021年度は大問が5題と大きく増え、その代わりに難易度は大幅に易化した(2019年度以前に近づいた印象を受ける)。いずれにせよ、大問数や難易度が乱高下しているのは確かである。また、以前より題意のつかみにくい問題もしばしば出題されている。そのため、注意が必要な大学の1つである。
京都医塾の入試問題分析と相性評価
京都医塾では、毎年すべての入試問題を全教科の講師陣が実際に解いて、その大学の問題傾向を分析し、年ごとの傾向変化もしっかり把握しています。
その上で、入試直前期、受験校を決定する一助とすべく、すべての生徒に対して、『生徒ひとりひとりの学力分析(学習の習熟度やクセ、分野ごとの得意不得意など)』と『各大学の入試問題傾向分析』とを照らし合わせて、相性評価を作成いたします。
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