京都医塾国語科です。近年、医学部入試で増加している「MMI面接」について説明していきます。
MMI面接とは
マルチプル・ミニ・インタビューという、複数の課題を用いた面接試験を言います。多くは提示されたシチュエーションに対して、自分がどう対処するかを問われます。
MMIは事態を「論理的思考」によって把握し、即座に「常識的な判断」を下し、「わかりやすく表現する」ことが求められます。
MMI面接を実施する主な私立医科大学
・藤田医科大学
・東邦大学
・東京慈恵医科大学
※その他、個人面接・集団面接の中でMMI的な質問をされる大学があります。
実際に考えてみましょう。
Q.あなたは離島の村長です。島の病院に導入するならどちらを導入しますか。予算上いずれか一方しか導入できません。
(a)遠方から週1回、通ってくる医師。
(b)24時間診療可能なAIロボット。
尚、(b)の開発費や導入の初期費用は企業が負担します。
どのように答えるか?
正解は…
ありません。どちらを答えても構いません。ただし、根拠をしっかり説明する必要があります。「答え」よりも「答え方」が大事です。
次のような回答はどうでしょうか?
A①「(a)の医師です。ロボットは故障したり暴走したりする可能性があるから、ロボットに任せるのは危険だと思います。」
A②「(b)のAIです。24時間休みなく診察できるので、人間より優れていると考えます。」
①も②も一方のメリットにしか言及していません。状況を把握し、論理的・現実的に解答しましょう。そのためには、両方のメリット・デメリットを整理し、そのうえで自身の意見を述べましょう。
ヒントとしてそれぞれのキーワードを示します。
(a)人間の医師を選ぶ場合→「全人的医療」
(b)AIを選ぶ場合→「医療アクセス」
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MMIの対策
MMI面接は回答を事前の準備することはできません。付け焼刃では全く通用しない試験であるといってよいでしょう。ではどのように対策すればよいのでしょうか?
①人に意見を聞いてもらう、人の意見を聞く
自分の意見の反応を確かめられたり、自分とは異なる考え方を知ることができたりしてとても参考になります。一人で考えていると独りよがりな考えに陥る危険性があります。
②社説を読む
見聞を広げるとともに読み解く力を養います。また社会の諸問題についての妥当な意見を学ぶことができます。
③小論文
面接で意見を述べることは、「口頭の小論文」と言えます。小論文を書く練習を積みましょう。
④通常の面接対策
もちろん、医師志望理由、大学志望理由、自己PRなどの想定質問の準備もしっかりしておきましょう。
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