京都医塾生物科です。
このページでは「関西医科大学の生物」2022年の出題を分析します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“関西医科大学”の受験を考えている方
・“関西医科大学の生物がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
概要
【形式・制限時間・配点】
形式:記述式
時間:理科2科目120分
大問数:4
配点:理科2科目200点
出題の傾向と特徴
【1 小問集合】
例年通り小問集合の出題でした。
昨年同様に設問は8題で以下の内容が出題されました。
生体を構成する物質から1題
発生から1題
刺激の受容から1題
神経から2題
植物の環境応答から1題
生態系から1題
系統から1題
昨年同様に取捨選択を悩まされるような難しい問題はなく、一昨年までと比較すると非常に簡単な内容であり、高得点を目指すうえでは失点をしたくない内容でした。
【2 被子植物の生殖、種皮・胚乳の遺伝】
植物の生殖に関する知識問題が3題、種皮・胚乳の遺伝に関する考察問題が3題という構成です。
知識問題は教科書レベルの出題のみで簡単な内容でした。
種皮・胚乳の遺伝は自家受精によるF3の表現型を求めさせる問題で、一見すると難しいように見えますが、条件を整理すると非常に簡単な内容だとわかります。少し類題の演習経験が必要な問題ではありますが、完答したいです。
大問を通してすべて簡単な問題であり、高得点を目指すうえでは失点をしたくない内容でした。
【3 DNAの複製】
DNAの構造や複製に関する知識問題が3題、計算問題が1題、メセルソンとスタールの実験に関する考察問題が4題という構成です。
知識問題の中で、メセルソンとスタールが複製の仕組みを検証し、半保存的複製を証明した論文の発表した年が問われており、正確に覚えていた受験生は少ないと思います。
計算問題は算数の速さの計算で、すごく簡単でした。
考察問題はすべて教科書レベルの典型例題であり簡単でした。知識問題として素早く処理することができた受験生も多かったと思います。
【4 心臓】
心臓、自律神経、循環系に関する知識問題が4題、計算問題が1題という構成でした。
大問を通して難しい問題はなかったので、高得点を目指すうえでは失点をしたくない内容でした。
【制限時間に対する問題量】
大問数は昨年から変化はありませんが、問題が顕著に易化しており、制限時間に追われるということはないと思います。
まとめ
易化の傾向に拍車がかかり、難しい設問は見られませんでした。
教科書を丁寧に何巡も読み返すことで基礎知識を固め、標準難度の問題集に多く取り組むことで満点も狙えます。
少し簡単すぎた印象ですので次年度以降もこの傾向が続くとは思えません。昨年までの過去問にもしっかりと目を通して対策しておくことが重要です。