こんにちは、京都医塾の英語科の満尾です。
英単語学習の盲点
さて英語学習の中で、誰しもがやらなければならないことは分かっているけれども、なかなか上手く独学できないのが「英単語」の学習では無いでしょうか。
今回はこの「英単語を覚える際の意外な盲点」をいくつか述べてみたいと思います。
①そもそも塾や予備校で単語テストを実施していないことが多い
実は、塾や予備校でも「毎回の授業で単語テストを実施している」という場合は少ないようです。ただ、どうも「受講してもらうハードルが上がるから」とか「途中参加の生徒の扱いに困るから」とか、生徒本位ではない理由で未実施である塾が多いように感じています。
なので、まずは「単語テストをやってくれる塾・予備校」を探すのは大事です。さらに言えば、「再テストも実施してくれる」なら文句ありません。
当塾から医学部や京大などに合格した生徒さんにアンケートなどを書いてもらうことがあるのですが、「単語テストをしっかりやってくれるのは本当に良かった」という意見は私が思っていたよりも多いです。まあ、自分でやるの面倒臭いですからね。
②そもそも単語帳など要らないという意見がある
大手の予備校の先生などに偶にいらっしゃる意見ですね。(以前は一番これを声高に述べていた先生が、最近は単語帳を出しまくっていますが…)
これに関しては①と絡む部分もあって、まずは「単語帳をやらなくて良い」と言えば、生徒の取っつきやすさが上がる、という面があります。
実は大手の予備校の先生の報酬というのは「受験生の合否結果」ではなく、「どれだけ自分の授業を受講する生徒が集まったか」で決まります。(それどころか、自分が教えた生徒の合否結果も分からないことが多いようです…)
なので、誰もが「やらなければならないが面倒臭い」と思っている単語学習を「やらなくて良いよ」と言ってくれるなら、生徒は集まりやすいのですかね。そんなんでのせられて受講するのはどうかと思いますが。
私個人の意見としては、英語の学習において「語彙力」は間違いなく重要です。「単語はちゃんと覚えて貰わないと結果に責任が持てない」と言っていますし、そもそも医学部志望の生徒ならば「覚えること」が苦手なまま、暗記の多い医学部に行ってしまうと赤点やら留年やら国試不合格やらで大変なことになります。
実際に卒業生たちも「塾での単語の暗記が無理なんて人は医学部に来ても絶対についていけないよ!!」と言っています。割とスゴイ勢いで言ってくるので、医学部の暗記って本当に大変なんでしょうね…
もちろん、帰国子女を始めとする一部の学習者は「単語帳などなくても大丈夫」かもしれません。我々の多くが「日本語単語帳」などを使ったことが無いのと一緒ですね。
実は私自身も、受験生の時は単語帳を使わず、「むずかしい長文をたくさん読み、分からない単語のすべてに辞書を引き、訳などを調べて、それを覚える」という勉強をしていました。
今から思えば、どう考えても単語帳をやった方が効率良かったな、と思っていますが…
➂そもそも発音の分からない単語を覚える人がいる
これは非常に悲しいことなのですが、当塾の生徒さんにも一定数います。
スペルを見ても発音が分からない単語を必死になって覚えているわけです。もちろん、大変な労力がかかった挙句、定着いたしません。
このような生徒さんを見分けるのは実は簡単で、「その単語とその単語を見間違う??」と思うようなミスを頻発する生徒さんは高確率できちんと発音が出来ていません。
例えば、religion(リリジョン)「宗教」とregion(リージョン)「地域」は、カタカナ表記してみると似ている単語かもしれません。
しかし、アクセントの位置が違う(前者はliにアクセントで後者はreにアクセント)ので、普通なら間違えません。
このような単語で見間違いをする生徒さんは発音をちゃんと意識せずに覚えています。
最近の単語帳は「音声の無料ダウンロード」がついていることが多く、我々も「ちゃんとダウンロードして音声を聞いて学習するんだよ」と言っていますが、上記のような生徒さんを問い詰めてみると、そもそも音声ダウンロードをしていないことが大半です。
確かに市販の単語帳についている「音声の無料ダウンロード」は手間がかかったり、UI(ユーザーインターフェース)が使いにくかったりが多いです。そういう面では、確実に独自の単語学習アプリの方が優秀です。
とはいえ、ふつうの中高生が「アプリを開いて勉強するぞ」と思ってスマホを開いても、気がついたらYoutubeを見ていたとかになりそうなので、アプリが絶対にお勧めとも言い難いんですよね。悩ましいものです。
さて、今回は「英単語を覚える際の意外な盲点」を3つご紹介しました。皆様のお役に立ったでしょうか?