「みんなどうやって受験勉強しているんだろう」
「医学部に合格する人って、やっぱり特別なスケジュールで動いているのかな?」
…など受験に関するお悩みはありませんか?
そこで、受験生のリアルをお伝えするため、現役医学部生に自分の受験生活を振り返ってもらい、
”私と医学部受験について”の受験記を連載していきます!
連載10回目の今回は、京都医塾で数学科の非常勤講師として活躍する、
横見寛之さん(京都大学医学部医学科2回生)の受験記です。
目次
小さい頃お世話になっていた小児科の先生への憧れ
______なぜ「医学部」を目指したのでしょうか。
「小さい頃お世話になっていた小児科の先生に憧れていたからです。子どもにも親にも物腰柔らかく接してくださるおじいちゃん先生で、医師としての前に人として尊敬できる存在でした。もちろん技術も優れていて、あまり他と比べて評価するのは良くないですが、違う病院で診てもらって全然治らなかった症状が、この先生に診てもらうとすぐ治ったりということもありました。今はもう引退されていますが、高齢まで医師を続けられた医療者としての姿勢も尊敬する点です。私も、技術だけでなく人格的にも優れた、患者の気持ちを考えられる医師になりたいと思い、医学部を志しました。」
通学の時間を有効活用!電車内では英単語、古文単語などの暗記がオススメ!
______一日のスケジュールを教えてください。
「高校生のときは、通学で電車に乗っている時間が40分程あったので、その時間で英単語、英作文の表現あるいは古文単語を毎日チェックしていました。放課後は塾に向かい、塾の授業がない場合は自習室が閉まる21時まで勉強していました。塾の授業がある場合は18時まで自習室、または教室で復習テストに向けた先週の授業の再確認や当日やる範囲の予習などをしていました。塾からの帰りの移動時間も、その日の授業のノートを見返すなどしていました。」
______ハードな毎日を過ごすため、気を付けていた生活習慣はありますか。
「平日は、通学時間、帰る時間はある程度決まったことをやるように決めていました。電車内では英単語、古文単語などの暗記分野を勉強するのが良いかと思います。
また、休みの日も平日と同じ時間に起きて、朝から勉強するようにしていました。これは個人差があると思いますが、私は朝が1番勉強が捗り、昼、夜と時間が経つにつれて勉強のパフォーマンスが落ちる実感があったので、午前中に出来るだけ勉強を進めていました。
他にも、眠くならないようにごはんを食べすぎないとか、それでも眠くなったら耳栓をして15分ほど寝る(ほとんどが目を瞑るだけでしたが)ようにするなど工夫していました。」
自分みたいになるな!!受験においての失敗談
______密度の濃い受験生活を送られていたと思います。なにか後輩に伝えたい失敗談はありますか?
「私の受験生時代の1番の失敗は、模試で良い判定が出たことに油断して、苦手科目から目を逸らしたことです。秋の冠模試でたまたま数学で高得点をとって、どちらもA判定を取ったことに安心して苦手科目の英語の勉強を徐々にサボるようになってしまいました。受験直前になっても英語だけでなく、勉強全体において気が緩んだままだった記憶があります。
特に数学を得意としている人は注意して欲しいのですが、数学は大幅に得点が上下する科目なので、安定しやすい英語、理科のレベルを上げることが大事になると思います。」
※冠(かんむり)模試・・・分かりやすく言えば、難関大学の二次試験や独自試験に沿って作られた模試のことです。この場合、京大入試オープンを指します。
______オススメの勉強法をおしえてください。
「毎日同じ時間に勉強を始めて、ある程度同じ構造の一日を過ごすことが大事です。1度崩れると、元に戻すのが難しいので、ルーティンは大事にしてほしいと思います。
ただ、同じことを繰り返すばかりではもちろん飽きるでしょうし、科目の順番、種類などを変えることは必要になります。各科目を勉強する際は、「このページまでやる」ではなく、「この科目を何時間やる」というふうに時間で区切るのをオススメします。
そして、最大のオススメはやはり一緒に勉強する友人を作ることです。別に隣で勉強する必要はないですし、一緒に帰る必要もないですが、何時まで自習室にいようとかを決めて、お互い見張り合うぐらいの感じで共闘できる仲間を作ってほしいと思います。
合格発表で自分の番号を見つければ、勉強がしんどかったことなんてすぐ吹き飛ぶ!
______最後に、受験生へメッセージをお願いします!
「受験生の皆さん、おそらくこの1年は、人生で1番勉強する苦しい1年になると思います。というか、苦しいほど勉強しないとダメです。嫌になってもういいやと諦めたくなることもあるかもしれません。そんなときは親、友達、先生に思いっきり愚痴ってください。もちろん時々は息抜きもしてください。
また、合格した自分の姿を想像してください。第1志望に落ちて惨めな思いをするより、合格を勝ち取るためにこの1年苦しんだ方が断然良いはずです。合格発表で自分の番号を見つければ、勉強がしんどかったことなんてすぐ吹き飛びます。
私たち講師も全力でサポートするので、残り1年、死ぬ気で頑張りましょう!」
(←横見さんは現在、京都医塾で数学科講師をしてくださっているので、受験生のみなさんに向けた熱い想いを語ってくれました!)
おわりに
「通学時間が長いこと」は受験生のよくある悩みの1つですが、横見さんのように工夫してスキマ時間も有効活用できるとストレスが軽減できると思います。この受験記を読んで、毎日の積み重ね、ルーティンが大切だと痛感しました。また、「共闘できる仲間」という考え方が素敵です。受験期には、友人とのちょうどよい距離感を保って、ともに成長できるといいですよね!
それでは、みなさんの健闘をお祈りしています。次回もお楽しみに!
※個人の感想・意見を記載しております。参考になれば幸いです。