「教育」・「研究」・「診療」の三本柱をポリシーとし、社会の要請に応えられる医療人の育成に力を注いでいる、佐賀大学医学部。
同大学では、実践的な医療にとりわけ注目して取り組んでおり、現場研修を積むための色々なカリキュラムを用意して学生たちを指導しています。
そんな佐賀大学医学部には、実践医療を学ばんとする受験生たちが毎年、難関の突破に挑んでいます。
そこで今回の記事では、佐賀大学医学部の受験希望者の方に向けて、同医学部の基本情報や難易度などを解説していきましょう。
佐賀大学医学部の基本情報
まずは、佐賀大学医学部の基本情報について見ていきましょう。
こちらの項では、佐賀大学のキャンパスの所在地や医学部の定員数、加えて入試方法と日程について詳しくまとめました。
キャンパスの場所
佐賀大学には、本庄キャンパスと有田キャンパス、鍋島キャンパスの3つのキャンパスがありますが、医学部へ来訪する場合は、鍋島キャンパスへ向かうことになります。
アクセス方法にはいくつかありますが、バスを利用する場合は、佐賀駅バスセンターから「2ばんのりば」で市営バスに乗車し、その後「佐賀大学病院」で降車してください。
所要時間については、およそ25分です。
また、佐賀駅、もしくは佐賀空港から直接タクシーで向かう際は、前者が約15分、後者であれば35分程度の所要時間で到着できます。
なお、バスの時刻表については、佐賀大学HPの交通アクセスの説明ページにリンクがありますので、バス利用の方は事前に確認しておくとよいでしょう。
定員数
佐賀大学医学部の定員数は、642名となっています。
男性が342名、女性が300名となっており、男女比については、ほぼ均等になっています。
また、募集人員については、文部科学省に対する増員申請が認められたことから、103名へと変更がなされました。
医学部の入試方法、日程
続いて、医学部の入試方法とその日程についても確認していきます。
一般選抜
佐賀大学医学部の一般選抜は、前期日程と後期日程に別れて実施されます。
いずれの日程も共通テストの成績に比重をおいて評価がなされることから、対策を綿密にしておく必要があるでしょう。
さらに二次試験では、個別学力試験が課されるほか、面接試験も実施されます。
調査書の内容についてもチェックされますので、こちらもきちんと仕上げておいてください。
2023年度における試験の日程は、前期日程が同年2月25日から26日にかけて実施され、後期日程が3月21日に行われる見込みです。
特別入試
佐賀大学医学部には、特別入試制度も設けられています。
こちらの入試制度は、次の2点の要素を備えている人間を対象として行われます。
✓一般選抜では評価が難しい多様な能力と資質を有している者
✓医学部への志望動機が明確、かつ意欲的な者
入試区分としては、「学校推薦型選抜(一般枠)」や「佐賀県枠」、「長崎県枠」、「帰国生徒選抜」など多岐にわたるのが特徴です。
大学側は、多面的・総合的な評価方法により入学者を選定すると発表していますので、合格のためには人間的な魅力をより一層磨いておく必要があるでしょう。
また、2023年度における試験の日程についてですが、学校推薦型選抜(一般枠)と佐賀県枠、長崎県枠は11月26日に実施されています。
一方、帰国生徒選抜の試験はまだ行われておらず、2023年2月25日から26日にかけて行われる見込みです。
なお、上記のうち、佐賀県枠と長崎県枠は、医学部を卒業後、指定のキャリアプラン形成プログラムを受けた後、当該県内の医療機関にて従事する義務が課されます。
地域医療に携わることで様々な経験ができる一方で、勤務地の自由度が狭められるというデメリットもありますので、出願の際は周囲の人とよく話し合ってから決定しましょう。
佐賀大学医学部の入試難易度
次に、佐賀大学医学部の入試難易度についても解説していきます。
ここでは、偏差値と倍率の2つの視点からアプローチしていきましょう。
偏差値
佐賀大学医学部の偏差値は62.5で国公立大学の医学部としては、やや低い部類に属しています。
九州地方の他の医学部と比較してみた場合、同一の偏差値を持つ大学は、熊本大学と長崎大学、鹿児島大学、大分大学、加えて琉球大学があげられます。
上位クラスの九州地方の医学部としては、偏差値67.5の九州大学や宮崎大学(後期日程)もありますので、自信のある人は思い切ってそちらにチャレンジしてみるのもよいでしょう。
また、遠方の医学部としては、名古屋市立大学や筑波大学、広島大学、北海道大学なども偏差値65.0となっています。
偏差値65.0の国公立大学は数多く存在しますので、選択の幅が広いのが嬉しいところでしょう。
なお、九州地方には福岡大学医学部も所在していますが、そちらは私立大学であることから、今回は比較対象とはしていません。
倍率
倍率についても確認していきましょう。
医学部医学科の2020年度から2022年度までの試験結果をもとに、倍率を算出しまとめましたので、参考にしてください。
▼佐賀大学医学部の入試データ
・2020年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 5.4 | 50 | 272 | 203 | 50 |
後期 | 23.9 | 10 | 43 | 43 | 9 |
・2021年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 4.8 | 50 | 242 | 184 | 50 |
後期 | 19.9 | 10 | 239 | 21 | 12 |
・2022年度
入試日程 | 倍率 | 募集人数 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
前期 | 4.4 | 50 | 232 | 179 | 53 |
後期 | 17.5 | 10 | 227 | 44 | 10 |
佐賀大学の入試倍率は、前期日程、後期日程ともに年を追うごとに下降傾向にあります。
さらに、受験者数の減少と合格者数の増加も相まって、ほかの医学部よりも相対的な難易度は緩やかなものと変化しつつあります。
ただし、2023年度においても、一連の流れが続く保証はどこにもありません。
ほかの大学においても、年度によって急激な倍率の上昇や受験者数の増加が見られることから、気楽に構えることなく着実に力を蓄えていく心がまえが必要です。
佐賀大医学部の特徴
次に、佐賀大学医学部の特徴についても解説していきましょう。
6年一貫の実践的教育プログラム
佐賀大学医学部の大きな特徴としては、6年一貫の実践的教育プログラムがあげられます。
同大学の教育のモットーは、実習を通じて社会に出てから即戦力になる医療人を育て上げることで、医学科では1年次のときから体験学習がスタートします。
この体験学習は、早い段階から実践的な医療に触れられるとあって、1年生の間でも人気のあるカリキュラムの一つです。
また、3年次からは、後述する問題基盤型学習や症例基盤型講義によるアクティブラーニングがスタートするとともに、医療面接や診療などの技能習得プログラムが開始します。
そして、5から6年次では大学における診療参加型実習や、診療所などにおける地域医療実習が始まり、医学生としての締めくくりに入ります。
このように、佐賀大学医学部では、6年間を通じて一貫して実践的な教育を行い、即戦力となる医師の育成に努めているのです。
問題基盤型学習(PBL)
先ほど話題に出た問題基盤型学習ですが、これはハワイ大学のカリキュラムを参考に、佐賀大学医学部が独自に作り上げたプログラムです。
学生たちは教授から課題を与えられた後、少人数のグループを作り、協力しながら課題の解決を目指します。
このカリキュラムを効果的に実践することで、仲間とコミュニケーションを取りながら問題を解決に導く力を養います。
症例基盤型講義(CBL)
症例基盤型講義も、先ほど話題にでたカリキュラムです。
こちらの講義では、前述の問題基盤型学習の応用課題が課されます。
課題となる症例シナリオを多数使用しながら、専門のチューターの指導のもと、問題の解決を目指すのが特徴です。
ちなみに、この場合のチューターとは指導教員を指す言葉で、学生を指導・補佐しながら学習を助けてあげる役割を言います。
さらに、佐賀大学の場合、チューターは進路相談や生活上の悩みなどもフォローするなど、その役割は多岐にわたります。
佐賀大学医学部の入試情報
続いて、2023年度における佐賀大学医学部の入試情報についても確認しておきましょう。
入試科目と配点
まずは、入試科目と配点の解説から入ります。
共通テストと二次試験について深掘りして解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
共通テスト
共通テストの科目と配点は、下記表のとおりです。
一般選抜(前期日程)
教科 | 英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 地公 | 合計 |
配点 | 140 | 140 | 140 | 140 | 70 | 630 |
注意点としてあげられるのが、英語のリスニングを欠席した場合は失格となってしまうことです。
また、入学志願者が募集人数の5倍を上回る場合は、二段階選抜を実施する可能性もありますので、こちらも覚えておいてください。
二次試験
さて、ここでは、二次試験についても解説していきます。
前期の二次試験では、下記表のような学力試験が課されます。
教科 | 英語 | 数学 | 理科 | 合計 |
配点 | 80 | 80 | 80 | 400 |
試験科目は減っているものの、二次試験では面接と調査書による試験が課されるため油断ができません。
面接試験は、質問に対する受け答えの他にも表情や身振り手振りなどの所作もチェックされやすいため、生半可な練習では落とされてしまう可能性があります。
直前になってから練習を開始するのではなく、早い段階から訓練しておきましょう。
次に、後期試験における二次試験ですが、こちらの場合は120点満点評価の面接試験と調査書のみで合否判定が行われます。
志望動機はもちろんのこと、学習に対する熱意、生命医療に関する倫理観、コミュニケーション能力など色々な観点からチェックされますから、事前に答えを用意しておきましょう。
ちなみに、面接試験において、医師としての適性に著しくかけると判断された場合は、調査書の点数がよくとも落とされてしまいますので、受け答えには十分に注意してください。
ボーダーラインは?
佐賀大学医学部における共通テストのボーダー得点率は、2020年度の前期日程が83%、後期日程が87%でした。
また、2021年度の試験では、前期日程が81%、後期日程が87%で、目立った変化は見られません。
2022年度の試験においても前期が76%、後期が81%といった具合で、多少の低下傾向があるものの、8割近い得点率が要求されています。
このことから、合格を勝ち取るためには、学習に関する一切の妥協が許されない状況であることが言えるでしょう。
佐賀大学医学部を目指すなら京都医塾
医学部の合格を勝ち取るためには、勉強に励み偏差値を高める必要があることは、みなさんもご存じのとおりです。
しかし、そもそも偏差値とはいったいどのような数値かご存知でしょうか。
たとえば、偏差値50は集団の平均値ですから、全体の50番目ということになります。
では、佐賀大学の偏差値65.0は、集団の中の何番目をあらわす数字なのでしょうか。
答えは5番目です。
つまり、医学部の受験生全体の上位5%の実力がないと、佐賀大学医学部の門をくぐれないということです。
この狭き門を突破するためには、高品質な学習を長期にわたって継続していく必要があります。
しかし、個人学習では実力を向上させるのに時間がかかるうえ、モチベーションの維持にも苦労してしまいます。
受験生の方の中には、個人学習よりも予備校などの施設で、より本格的な学習をスタートさせたいと感じている人もいるのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが、医学部受験に特化した予備校の「京都医塾」です。
京都医塾は、独自のカリキュラムとノウハウで受験生を指導している予備校です。
偏差値40からスタートした受験生も医学部へ送り届けた実績もありますので、現在伸び悩んでいる人でも安心して任せられます。
ここから先は、そんな京都医塾が持つ、数ある魅力の中から3点をピックアップして紹介していきます。
生徒一人につき13名の講師陣がチームで指導
京都医塾では、生徒一人につき、なんと13名の講師陣がチームで指導しています。
受験生には、教科ごとに専門の講師が指導するほか、担任と副担任も付き添い日常的なケアも行います。
たとえば、担任の講師は受験生に対しカウンセリングを行い、万が一異変を察知した際は担当者会議などですぐに情報を共有します。
講師陣が意見を出し合いチーム全員で最良の解決案を出し合います。
また、他の一般的な塾との大きな違いとなるのが、いつでも講師に質問ができる体制を敷いていることです。
アルバイトのチューターなどを雇っている予備校や、質問箱などでやり取りをしている予備校では回答に時間がかかるケースがありますが、京都医塾では、その日の疑問はその日のうちに解決できるため、より効率的に学習を進めることができます。
一人に1つの自分だけの勉強部屋
京都医塾は、受験生の学習環境の整備に非常に力を入れています。
その代表的な例が、一人ひとりに与えられる個人用の勉強ブースです。
京都医塾では、これを「第二の勉強部屋」と位置付けていますが、十分な広さと収納力を兼ね備えたブースは、快適そのものと評判です。
そして、施設が解放している間はいつでも好きなだけ使用できることから、受験生からは大変人気があります。
生活リズムの徹底した環境
受験シーズンを戦い抜くために必要なのは、なんといっても健康な体です。
そのため、京都医塾では、受験生の生活リズムの維持を徹底するよう指導しています。
たとえば、朝はきちんと目覚めるように6時に点呼をして、勉強モードに頭を切り替えるよう促します。
さらに、就寝時間も0時に設定し、深夜の学習は奨励しません。
これは、1日の終りに疲れがたまった状態で勉強をしても、脳に定着しないという同塾の合理的な判断によるものです。
このように生活リズムを徹底改善することで、京都医塾では受験生が最後まで集中して走り切れるようサポートしています。
まとめ
実践学習に重きを置いている佐賀大学医学部は、実習を中心としたカリキュラムで学生を即戦力で活躍できる医療人として育て上げています。
とくに、オリジナルの問題基盤型学習や症例基盤型講義は、受験生たちからも注目度が高く人気の秘訣となっています。
しかし、佐賀大学医学部は、他の同レベルの大学と比べると定員数が少ないのがネックです。
また、偏差値62.5は医学部としては平均的ですが、学習量や学習効率を考えると個人学習では、必要十分な実力を身につけるまでに大変な苦労がともないます。
そのため、個人で学習を進めている人の中には予備校などの学習施設へ通い、より本格的な勉強を指導してもらいたいと願っている人も多いはずです。
そんな人におすすめなのが、医学部専門予備校として名高い京都医塾です。
京都医塾では優秀な講師陣がチームで受験生を支え、受験の日まで徹底的にサポートします。
偏差値40の受験生も合格へ導いた実績もありますから、現在成績が振るわない人でも安心して任せてください。
医学部を絶対に諦めたくない人には、万全の支援体制でサポートしている京都医塾がうってつけです。
入塾説明や体験授業、分析テストなどが受けられる一泊二日医学部合格診断は随時受け付け中です。
交通費・宿泊費ともに京都医塾の負担ですので、お気軽にお問い合わせください。