京都医塾化学科です。
このページでは「埼玉医科大学の化学」についての過去問を分析します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“杏林大学”の受験を考えている方
・“杏林大学の化学がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2021年度(最新の問題より)
形式:マーク
時間:理科2科目で100分
大問数:3題
配点:75点
出題の傾向と特徴(6年分)
2016年度以降の6年分について、分野別の傾向をまとめます。
【①理論化学】
毎年、1.5~2題程度は出題されています。出題テーマは
・「イオン半径、酸・塩基、酸化数、気体、熱化学、化学平衡 (2021)」
・「原子半径、化学結合、酸・塩基、中和滴定、電気分解、結晶格子、気体、蒸気圧曲線、結合エネルギー、化学平衡 (2020)」
・「沸点・融点、酸化還元反応と滴定、結晶格子、コロイド、熱化学、平衡移動 (2019)」
・「塩、電池、、電気分解、結晶、溶解度曲線、浸透圧、状態図、結合エネルギー、化学平衡 (2018)」
・「二段階滴定、熱化学、溶解度積、反応速度 (2017)」
・「冷却曲線、凝固点降下、濃度、塩のpH (2016)」
です。
(講評)
出題頻度が高く、化学基礎・化学の幅広い範囲から出題される。無機化学や有機化学との融合問題として出題させることもある。計算問題も多く出題されるが、難易度は標準レベルのものが多い。
【②無機化学】
0.5~1題程度は出題されています。出題テーマは
・「各種気体の性質、ハロゲンの性質、沈殿、鉄 (2021)」
・「ナトリウムとその化合物、窒素とその化合物、各種製法、錯イオン (2020)」
・「ハロゲンの反応、オキソ酸、マグネシウム (2019)」
・「アルミニウム、銅 (2018)」
・「2族の単体や化合物、気体の製法 (2017)」
・「ハロゲンの性質・反応、 (2016)」
です。
(講評)
毎年出題されるが、融合問題となっているため量は少なく、難易度も高くありません。時間を掛けずに、確実に得点したいので、教科書レベルの基本的な性質や反応についての知識を身に付けておく必要があります。
【③有機化学(高分子化学も含む)】
毎年、0.5~1題は出題されています。出題テーマは
・「C4H10Oの構造異性体、ヨードホルム反応、油脂、セッケン (2021)」
・「ジメチルベンゼンの異性体、サリチル酸、 (2020)」
・「メタンの製法、アルコールの反応、フェノールの検出、アミノ酸」 (2019)」
・「異性体、アニリンとアゾ化合物の反応や性質、ペプチドの種類 (2018)」
・「芳香族化合物の分離・性質、異性体、検出反応、ゴム (2017)」
・「脂肪族炭化水素の性質と反応、各種高分子化合物について (2016)」
です。
(講評)
構造推定や合成実験に関する出題が多いです。難易度に関しては、標準的なものが多いが、理論と融合した実験問題が出題されることもあります。また、高分子化学からの出題もあり、知識問題だけでなく計算問題が出題されることもあります。まずは基本的な知識を身に付けた上で、構造決定の問題や計算問題の対策も行うようにしましょう。
【制限時間に対する問題量】
年度により大問数が3及び4になり、理科2科目の時間が100分なので、1科目あたり45分で解く必要があるため余裕はない。特に計算問題は、時間をかけずに正確に解く訓練が必要である。
まとめ
選択肢が多く、消去法では対応できない問題があります。また、見慣れないテーマが出題されることもあるが、設問自体の難易度は標準的なものが多いので、教科書レベルの知識をしっかり身に付けておく必要があります。
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