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同志社大学 の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】その2

同志社大学 の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】その2

 

 皆さん、こんにちは、こんばんは。本日は円町校の江島がお送りさせていただきます。

 今回は「関関同立大過去問分析」シリーズ、同志社大学編の第2弾です。前回語ることが出来なかった問題について余すことなく解説していきますので、前編と併せてご覧ください。

設問対策 長文読解―英文和訳編

 前回、第1問と第2問の長文読解問題については、ほぼ語りつくしたのですが、和訳問題についてはお話出来ていなかったんですね。やや不細工な形になってしまいまして、ごめんなさい。

 さて、英文和訳問題についてですが、「本文中のある1文に下線が引かれており、その部分を和訳する」形式でずっと出題されています。「複雑な文構造を見抜かなければ解けない」という問題ではないのですが、受験生として英語を学習するうえで学ぶべき基礎・標準的な英文法は、自在に扱えるように訓練しておかなければなりません。とりわけ準動詞の知識関係詞の知識そして、動詞の語法は必出事項ですので、確実にモノにしておかなければなりません。あとは、接続詞の知識ですね。if/whetherの知識や、asの知識など、受験問題として「手垢のついている」要は出し尽くされている知識も当然問われるので、ここも押さえておいてください。その上で、やはり「文章の前後関係」というスパイスを最後に加えてあげてください。なお、長文問題は20点の配点が与えられているようです。第1問、第2問で150点の配点が与えられており、そのうちの20点。決してバカには出来ませんよ。

学習アドバイス 英文和訳編

 まずは英文和訳をする上での大法則を覚えておいてください。それは「構文・知識に基づいて直訳を作る→前後関係や状況を判断する→読みやすく伝わりやすい日本語を目指し、訳を整える」という3ステップをしっかりと踏みしめることです。このうち、最も大切な行程はどれだと思いますか?…もちろん、最初の行程ですよ。学習が雑な生徒さんほど、ここをないがしろにしてしまう傾向にあります。ですが、筋の通った訳が出来るのは「直訳に信頼がおける」からです。直訳に信頼を置くためには、構文把握や英文法知識を使いこなせなければなりません。だから、最初が肝心。いつもいつでも、最後の最後に差を分けるのは「基礎力」であることを忘れないでください。そのうえで、同志社大学の和訳対策のために、構文解釈系のテキストにあえて取り組む必要はないと思います。日常的に長文を読んでいくうえで、ときに立ち止まり、英文構造を掴む作業を加えながら、自然に身につけていく方が効率的だと思います。

設問分析 会話文・和文英訳編

 ようやく、第3問の解説です。第3問は会話文問題と和文英訳問題となっています。会話の一部が穴抜きとなっており、正しい選択肢を選んでいくという、非常にオーソドックスな問題となっています。また会話文の一部が、日本語になっており、その部分を英訳するという問題です。ここで残りの50点が与えられています。

設問対策 会話文・和文英訳編

 会話文中に設定されている空欄は、8か所。ここ数年、出題数は変わっておりません。しかし、選択肢は10個用意されているので、「使われない」選択肢が2つ存在することに注意してください。学生2人が会話しているという設定は共通していますが、会話内容については多岐にわたります。しかし、専門的な会話がなされているわけではないので、比較的読みやすいと思います。ただ、他大学と比べて語数は多くなっています。会話問題は、一にも二にも、「展開重視」で読み進めていくように心がけてください。そのなかで一つ一つ問題を丁寧に解いていくようにするとよいでしょう。

 最後に和文英訳問題ですが、会話文中という性質上、難解な日本語を読み替えて英訳する必要はありません。難易度も高くないので、確実に得点をしておきたいところです。ちなみに、ここでも20点分の配点があるようです。

学習アドバイス 会話文・和文英訳編

 まずは、「会話文に慣れる」ことが肝心かと思います。学校にせよ学習塾や予備校にせよ、評論文を中心に授業を展開するケースが多いですから、会話文問題は、往々にして経験不足に陥りやすいです。過去問を通してしっかり会話文独特の展開を掴めるようにしましょう。ただ先述の通り、長めに設定されているので、練習用の問題には注意が必要です。少し難しいかもしれませんが、中堅国立大や地方国立大で、会話文の出題があるので、過去問だけでは足りないという生徒さんは参考にしてください。

 和文英訳問題ですが、この対策のために、英作文テキストにわざわざ取り組む必要はないかと思います。そのかわり、英文法や語法の学習に取り組む際、必ず「例文」を確認し、書けるようにしてください。時制、受動態はもちろんのこと、仮定法や比較の知識、that節の用法については念入りに対策をしておいてください。普段の学習にそういった工夫を取り入れることで十分対策は可能ですが、逆を言えば、それすらしない状態では英訳問題の舞台に立つことは出来ません。

最後に

 ここで時間配分について。制限時間が100分であることを考えると、第1問と第2問で75分~80分第3問で20分~25分という時間設定が良いと思います(もちろんその中で皆さんにとってのベストな設定を見つけ出してください)。

 次に、合格者平均点について。文系学部は、全学部日程で160~170点、学部個別日程で150~160点、理系学部は、全学部日程、個別日程ともに7割~7割5分程度となっています。同志社大学は、英語の出来が合否を左右するので、8割(160点)は切らないようにしなければなりません。英語を得意とされている生徒さんは、8割5分(170点)を目指すようにしてください。

 関西私大の最難関と言われている同志社大学らしく、合格することはかなり難しいですが、皆さんの目標達成の一助となれば幸いです。

本日はここまでにしておきます。お疲れさまでした。

投稿者:江島 祥人

  • 役職
    英語科主任/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    7年
  • 出身大学
    大阪市立大学経済学部
  • 特技・資格
    特に目立ったものはないです
  • 趣味
    音楽鑑賞
  • 出身地
    京都府
  • お勧めの本
    武器としての決断思考

受験生への一言
初めて出会う事柄に対して、出来る限り「考えて」みてください。自分の価値観と照らし合わせてみて、ああだこうだと「腑に落ちる」まで考えてはじめてそれが知識となり、皆さんの力となります。