京都医塾英語科です。
このページでは「近畿大学医学部英語」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“近畿大学医学部”の受験を考えている方
・“近畿大学医学部の英語がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2022年度(最新の問題より)
形式: マーク式
制限時間:60分
配点: 100点
出題の傾向と特徴
2021年度から英語の出題形式が大きく変わりましたので、「この2年間限定の傾向」という言い方をさせて貰います。
【毎年恒例の出題単元】
①文法・語法
②短めの読解問題×2
③やや長めの読解問題
【制限時間に対する問題量】
2020年以前はかなり多かったのですが、新形式は標準的な分量です。変に特定の設問で時間を取られない限り十分に解き切ることができます。
2022年度(最新の過去問)の分析
ここまでは大まかな傾向を見てきましたが、ここではさらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】(難易度:やや難)
昨年度までは近畿大学医学部の文法・語法問題はやたらと難しかったのですが、今年は「易しい問題」と「非常に難しい問題」で差があります。
設問が穴埋めと下線部の意味を問うもの、さらに短文を読んで穴埋めをする3つの形式に分かれているのは去年と同じです。しかし、“not so much A as B”や“object to Ving”のような基本レベルの問題もあるのが昨年度との違いです。
一方で、succumb to A「Aで亡くなる」とかunleash「~を解き放つ」のような明らかに大学受験レベルの単語帳には載っていない語彙が正解の問題もあります。(消去法で解くのも厳しい感じです…)
全部で15問ありますが、何問かは受験生が解くのは不可能です。しかし、「難しい問題が出ても慌てない」、「解ける問題を確実に解く」という意識が重要です。
簡単な問題は確実に取りつつ、それ以外の問題を消去法や前後の文脈を駆使しながらなんとか15問中で10問も解ければ十分に合格レベルと思われます。
文脈から類推する問題も、英語講師の私でも制限時間の中では確信を持てない選択肢がいくつかあったので、受験生が正解するのは厳しいかもしれません。
≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…10問正解
他教科を得点源にしたい受験生…6-7問
【第2問】(難易度:やや難)
昨年度は非常に簡単な問題でしたが、明らかに難化しました。文章の長さは短いものの、内容と設問は明らかに難しくなりました。ただ、やはり簡単な設問もあるので、諦めずに解ける問題を解く気持ちが必要です。
よって英語が得意な人でも満点(設問は全8問)は難しく、5問程度の正解で十分なところです。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…5問
他教科を得点源にしたい受験生…3問
【第3問】(難易度:標準)
2つ目の長文問題は「標準」と言えるレベルでした。2、3問ほどやや難しい問題がありますが(単語帳には載っていないであろう単語が分からないと解けない)、それも1問を除けば、消去法や文脈の類推で十分に解けそうです。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…6~7問
他教科を得点源にしたい受験生…4~5問
【第4問 】(難易度:難)
とにかく長文の語彙レベルが高く、長さも800ワード近く、明らかに「難」と言えるでしょう。設問も非常にややこしいものが多く、「第4段落と第5段落の関係をもっとも良く説明する選択肢はどれか」という設問も、答えの選択肢が非常に絞りづらかったですし、「本記事によると、~の最もありそうな説明はどれか」という設問も本文では断定的な述べ方はしていません(何も考えずに「最後に述べてあるもの」を選べば正解してしまいますが…)。正直、受験生ならば半分も正解出来れば十分に合格と思われます。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…4問
他教科を得点源にしたい受験生…2~3問
【総評】
大幅な形式の変更から2年目ですが、昨年度よりは全体のバランスが整った印象です。どの設問も「解けそうな問題」と「難しい問題」が程よく入っていますので、制限時間を意識しながら、とにかく「解けそうな問題を確実に解く」、「全く分からない設問を見ても焦らない」ということが鍵になりそうです。
よっぽど英語が得意な人でもトータル7割くらいが限界なのかなという感じがします。そういう意味では英語が苦手でも5割近く取れれば他科目での逆転も可能そうです。
まとめ
というわけで、今回は近畿大学医学部の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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