医学部の受験校選びで、意外と見落としがちなのが入試の配点です。
入試配点は大学によって異なるため、配点次第では有利な条件で受験することも可能です。
逆に、入試配点を知らないことで、合格の機会を逃してしまうこともあるかもしれません。
自分にとって合格の可能性が高い受験校を選ぶためには、入試配点について知っておくことは重要なのです。
そこで、今回の記事では入試配点から医学部の受験校を選ぶ際に、知っておくべきポイントについて解説していきましょう。
目次
入試配点から受験校を考えるメリット
はじめに、入試配点から受験校を考える場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
この項では、入試配点から受験校を考えるメリットについて解説していきます。
得意科目の配点が高い大学では合格可能性が高まる
得意科目がある場合は、その科目の配点が高い大学を選んだ方が有利になります。
配点の高い科目で得点を稼ぐことができれば、その分、他の受験生に差をつけることができるからです。
一方で、不得意科目がある場合は、その科目の配点が高い大学を選ぶのは得策ではありません。
配点が高い科目で得点が取れないと、合格点に達することが出来なくなるでしょう。
自分の得意科目の配点が高く、不得意科目の配点が低い大学を選ぶことが出来ると合格の可能性が高まります。
苦手な科目への負荷を減らせる
苦手な科目がある場合、どんなに勉強時間を割いても得点につながらず、合格点に到達しないこともあるでしょう。
そういった場合は、苦手科目の配点が低い大学、または試験科目に苦手科目がない大学を選びましょう。
たとえば、数学が苦手ならば、個別学力試験は総合問題である弘前大学を志望校にすると、数学は共通テスト対策のみで、個別学力試験の数学を回避することができます。
ただし、試験科目が減ると他科目でミスをしたときのリスク回避が難しくなるので、注意も必要です。
苦手科目の代わりに他科目に専念すれば合格点に到達できると判断できる場合には、合格を高める選択になるでしょう。
入りたい大学から入れる大学へ
医師を目指すのであれば、医学部の合格がゴールではありません。
入りたい大学から受験校を選ぶことも大事ですが、思うように合格点に届かない場合には志望校の見直しを行うことも必要です。
自分の現状と入試配点をしっかりと分析して、合格点に到達できる大学を戦略的に選びましょう。
医師になるという目標を叶えるためには、自分が入れる大学を選ぶことも重要なのです。
入試配点で受験校を考えるときに注意するポイント
出題傾向は自分に合っているか
入試配点だけではけっして判断せずに、必ず出題傾向も確認するようにしましょう。
大学によって出題傾向は大きく異なるため、得意科目であっても問題の解きやすさが変わります。
実際に、過去の試験を解いてみて、自分が点数の取れそうな大学を選ぶことが重要です。
また、標準的な出題であれば合格最低点が高く、難易度が高い出題では合格最低点は低い傾向があります。
大学の出題傾向と合わせて、どれくらい点数をとれば合格に到達できるかといった点にも配慮することが必要です。
試験時間にも注意
試験科目で大学を選ぶ際には、試験時間にも注意しましょう。
たとえば、問題がマーク式で、問題量が多い割には試験時間が短いという形式の出題もあります。
いくら得意科目であっても、試験時間内に回答できなければ得点につながりません。
過去問は試験時間にも注意して、必ず一度は解いてみることが大切です。
志望校の最新の入試情報はおさえておく
医学部は年度ごとの試験で変更点が多いことが特徴です。
年度によって試験科目が増えたり、配点が変更されたり、試験時間が変更されることもあります。
たとえば、試験科目の理科1科目が変更され、理科2科目になるといったように大幅な変更があった場合には、志望校を考え直す必要があるかもしれません。
直前になって焦ることがないように、常に新しい入試情報を確認しておくことが重要です。
国公立大学医学部の入試配点で確認すべきポイント
ここまでは、入試配点で受験校を考えるメリットと注意点について見てきました。
それでは、具体的な大学でどのようなポイントを確認していけばよいでしょうか。
この項では、国公立大学医学部の入試配点で確認すべきポイントについて解説していきます。
共通テストの配点比率
医学部の場合、多くの大学では、共通テストの配点率は英語:数学:国語:理科:社会=2:2:2:2:1が一般的に採用されています。
一方、特定科目の配点を変えた傾斜配点となる大学もあり、傾斜配点によっては、得点率が上下します。
そのため、自分の得意科目の配点が高く、苦手科目の配点が低い大学であれば、共通テストの本来の点数よりも得点率が大幅に上昇することもあるでしょう。
たとえば、国語が苦手で理科が得意な人の場合、国語の配点が高い大学の得点率は80%、国語の配点が低く理科の配点が高い大学の得点率は90%になることもあります。
共通テストの傾斜配点をチェックして、自分の得点パターンで一番得点率が高くなる大学を探してみてもよいでしょう。
共通テストと個別学力試験の配点比重
共通テストと個別学力試験の配点比重は、大学によって異なります。
そのため、共通テスト後の自己採点結果によって、自分にとって有利な条件で個別学力試験に臨める大学に出願する受験生も少なくありません。
共通テストで高得点が取れたならば、共通テストの配点比重が高い大学を選ぶと有利でしょう。
反対に、共通テストで思うほど点数が取れなかったら、個別学力試験の比重が高い大学を選ぶことで挽回の可能性があります。
ただし、共通テストの比重が低い大学は、東大や京大などの難関大学に多くみられます。
難関大学では、個別学力試験の難易度が高いので、合格のハードルが高いことを理解しておきましょう。
個別学力試験の試験科目と配点
個別学力試験は、一般的には英語、数学、理科2科目、各200点満点で合計800点満点とする大学が多いです。
一方で例外もあり、試験科目と配点が異なる大学もみられます。
たとえば、旭川医科大学や徳島大学では個別学力試験は英語と数学のみで受験することができます。
個別学力試験で理科がないため、現役生で理科が十分にカバーしきれなかった場合に英語と数学で勝負するといった選択も考えられます。
個別学力試験の試験科目と配点を十分見比べて、自分にとって少しでも有利になる大学を見つけてもよいでしょう。
私立医学部の入試配点で確認すべきポイント
次に、私立大学医学部の入試配点で確認すべきポイントについて解説していきます。
一般入試受験科目の配点
私立大学医学部の一般入試では、試験科目の配点比率は英語、数学、理科、理科=1:1:1:1の4科目が最も多く、31大学のうち約半数の大学で採用されています。
中には、東海大学医学部のように数は少ないですが3科目で受験できる大学もあります。
また、英語の配点が大きい大学や理科や数学の配点が低い大学など、大学によっては配点比率が異なります。
試験科目の配点比率によって、自分の得意科目を活かし苦手科目をカバーできる大学かどうかという点から受験校を探すこともできるでしょう。
共通テスト利用入試の配点
共通テストで高得点が取れたならば、共通テスト利用入試を設けている私立大学医学部では有利に働きます。
私立大学医学部の共通テスト利用方式のボーダーライン予想は、概ね90%程度の得点率が必要な場合が多いです。
そう聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、5教科が必要な国公立大学医学部と違い、私立大学医学部の共通試験利用入試では3教科でも受験可能な大学も多くあります。
もともと医学部受験生は、英語、数学、理科は当たり前のように勉強をしている教科なので、共通テストで高得点を目指せる可能性があるでしょう。
共通テスト利用入試は併願もできますので、共通テストの点数が伸びた時には出願することで合格のチャンスを広げられるかもしれません。
面接や小論文の配点
面接や小論文の配点も大学により異なるので、得意か不得意によって自分が有利になる受験校を選べます。
面接が得意ならば、面接の配点が高い大学を選ぶことで他の受験生と差をつけられます。
たとえば、聖マリアンナ医科大学では、600点満点のうち面接は150点で、全体の25%と高い配点となっています。
小論文が得意であれば、あえて小論文が点数化されており、さらに配点が高い大学を選びましょう。
一方で、小論文がない私立大学医学部は東邦大学と藤田医科大学です。
どうしても小論文を避けたい場合には、この2校を受験しても良いでしょう。
本気で医学部合格を目指すなら京都医塾
意外と気にしていない人も多い入試配点は、受験校選びの重要な決め手とも言えます。
入試配点と自分の得意科目と苦手科目を分析することで、自分にとってより有利になる大学を選べば合格の可能性が高まるでしょう。
しかしながら、各大学の配点比率や出題傾向、試験時間をチェックし、自分の強みと弱みから受験校を検討するには多大な労力と時間がかかります。
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最新の受験情報から合格へ導く
入試配点から受験校を選ぶには、各大学の試験科目、配点比率、出題傾向など膨大な情報を見比べるため、個人では相当な労力がかかります。
京都医塾では、医学部受験のプロが最新の情報も把握しながら、生徒の得意科目と苦手科目を考慮して最適な受験校を提案することができます。
医学部受験に精通した講師に相談することが出来るので、効率的かつ正確に受験校選びが可能なのです。
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もちろん、受験校の選び方についてもしっかり相談にのってくれるので安心です。
まとめ
入試配点は意外と見過ごされがちですが、受験校選びの重要なポイントです。
しかし、膨大な受験情報を見比べて、自分に有利な大学を選ぶためには時間と労力がかかります。
医学部を受験する人の中には、得意科目を活かした大学を受験したいと考える人もいるかもしれません。
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