京都医塾化学科です。
このページでは、2022年度の日本大学の化学前期試験の入試問題について分析します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“日本大学”の受験を考えている方
・“日本大学の化学がどのような問題か知りたい”という方
におすすめの記事です。興味のある方はご一読ください。
目次
【2022年度の形式・制限時間・配点】
形式:マーク式
時間:60分
大問数:5~7題
配点:100点
【例年の出題傾向】
ここ数年は、大問1~4が理論化学、大問5~7で無機・有機・高分子の大問が1つずつという出題形式で、複合問題でも出題されるぶん、理論化学の比重がかなり大きくなっています。難易度は基礎~標準レベルの問題が多く、正答率は全体的に高くなることが予想されるため、典型的な基礎問題に対し、すばやく正確に解答する力が要求されます。
2022年度(最新の過去問)の分析
ここからは、最新の入試問題を具体的に分析します。
(※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。)
【大問1(理論:物質の構成、化学結合、物質の状態)】
いずれも化学基礎の範囲で計算問題もないので、時間をかけずに確実に全問取り切りたいところです。
【大問2(理論:酸化還元)】
いずれも基礎レベルです。(3)のイオン化傾向から金属を同定する問題は頭の中だけで解くとうっかりミスをしがちなので、紙に書きながら考えるとよいでしょう。
【大問3(理論:気体)】
連結球の問題や混合気体の平均分子量を求める計算問題が出題されていますが、いずれも基礎~標準レベルです。こういったパターンの決まった計算問題は、何度も同じ形式の問題を繰り返し解いて、すばやく解けるようにしておきましょう。
【大問4(理論:酸塩基・化学平衡と反応速度)】
逆滴定、塩の水溶液の液性、溶解平衡、反応速度の計算といずれも基礎~標準レベルの典型問題です。
【大問5(無機)】
(1)~(3)は知識問題ですが、(4)は鉛蓄電池の計算問題でした。解法を知っていれば計算は簡単なので、知識の穴をつくらないように満遍なく演習をしておきましょう。
【大問6(有機)】
いずれも基礎~標準レベルの典型問題で、慣れていればすぐに解ける問題です。プロピンの3分子重合についてはよく出題されるので、初見だった人は、なぜそうなるのかを含めて理解しておきましょう。
【大問7(合成高分子)】
熱硬化性樹脂を選ぶ問題とフェノール樹脂に関する計算問題で、こちらも解法が身についていればすぐに解ける問題でした。
【総評】
難易度・問題形式・出題分野のいずれもここ数年の傾向通りでした。特に理論化学の全範囲の基礎~標準レベルの問題はすぐに解けるように対策をしておきましょう。
【制限時間に対する問題量】
計算問題も多いので、一問一問じっくり考える時間的な余裕はありません。計算自体は容易な問題が多いため、立式までの過程をどれだけ短縮できるかが重要です。ミスをせずにすばやく立式・計算できるように典型問題の演習を繰り返しましょう。また、理論化学に限らず有機化学・無機化学・高分子化学についても基礎知識は即答できるレベルに仕上げておきましょう。
≪2022年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8割5分以上
他教科を得点源にしたい受験生…6割
まとめ
というわけで、今回は日本大学医学部の2022年度の化学の入試問題についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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