京都医塾生物科です。
このページでは「昭和大学医学部の生物」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“昭和大学医学部”の受験を考えている方
・“昭和大学医学部の生物がどのような問題か知りたい”という方
にオススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2022年度
形式:記述式
時間:理科2科目140分
配点:理科2科目200点
出題の傾向と特徴
記述式。名称を答える問題や選択問題,計算問題が混在しています。語句記入式では「胚球」や「ヒル反応」「ルーベン(人名)」など細かいところまで書かされるので用語の整理をしておく必要があります。グラフや図を描かせる問題も出題されています。基本的な典型問題も出題されますが、まれに高校範囲を超える初見の考察問題も出題されています。
論述式はありますが40字程度までで長くありません。生態・進化・分類の単元からも出題されます。
【頻出の出題単元】
細胞・代謝・遺伝情報・生殖と発生・体内環境・動物の反応などが多く見られます。
【制限時間に対する問題量】
全体の分量は多いというほどではありませんが、まれに難度の高い問題があるので時間を取られる危険があります。見慣れない考察問題をいかに最後まで解くかがキーポイントになります。そのためには知識問題を素早く解答できるようにすることが重要です。
2022年度(最新の過去問)の分析
さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】
酵素の機能とはたらきについての問題。前半は教科書レベルの知識を問う問題ですが、後半は酵素の反応速度に関するミカエリス・メンテンの式を導出し反応速度のグラフを描かせる問題となっており、誘導があるとはいえ初見で解くのは難しいかもしれません。酵素反応のグラフの概形がどんなものになるかを知っていて、しかも数式の変形がこなせる生徒ならばそれほど困難ではないでしょう。
【第2問】
植物の配偶子・種子形成の問題です。用語・内容ともに教科書レベルですが、だからこそここで取りこぼすと影響が大きいとも言えます。「胚球」「胚柄」などの種子内部の名称はあまり覚える機会がないと思われますから、しまった、と思わないようにしっかり確認しておきましょう。配偶子形成時の各細胞の名称は適当に付けてあるわけではなく、例えば「~母細胞」という名を持つ細胞はすべて(2次卵母細胞・2次精母細胞は除く)減数分裂直前の2nの細胞であることなどを知っておくといいでしょう。
【第3問】
DNAの複製に関するおおむね基本的な知識を問う問題です。これも取りこぼさないように正確に速く解くべき問題ですが、空欄補充に意外に間違えやすいものがあります。例えば問1の空欄カと下線部(B)はそれぞれ「ラギング鎖」「岡崎フラグメント」なのですが、正確に読まないと間違えます。メセルソンとスタールの実験も独自の解答形式が指示されているので戸惑うかもしれません。記述式については「テロメアが短くなる機構」は書けない生徒が多いと思われます。
【第4問】
光合成の問題です。特に難問と呼べるものはありませんが、各反応について正確に覚えていないと答えられません。「ヒル反応」のヒルを答えさせるなどやや難しい空欄補充もあります。最後の計算問題は多くの受験生が出来るでしょう。
【総評】
以前に比べると易化しています。各問題とも大半が基本的な知識を問うもので、教科書を良く学習していれば答えられます。従って合格に必要な点数は高いと考えられますから、何度も書いたように「取りこぼし(できるはずの問題が勘違いによってできないこと)」が無いように慎重に解かねばなりません。
≪2022年度の目標値≫
生物を得点源にしたい受験生… 9割
他教科を得点源にしたい受験生… 8割
まとめ
というわけで、今回は昭和大学医学部の生物についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
京都医塾ではご相談・体験授業を随時募集しています。下記リンクからお気軽にお問い合わせください。
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