大学受験を確実に突破するには予備校に通うのが一般的ですが、まとまった費用が必要なため悩んでいる浪人生も数多くいるはずです。
そこで今回の記事では、そんな悩みを抱える浪人生に向けて予備校の費用を抑える方法を詳しく解説していきましょう。
予備校の費用を安くする方法、知っていますか?
予備校には色々な学部の受験に対応してくれる大手予備校や、特定の学部の受験に特化したところがあります。
選択する予備校によって学費は変わってきますが、できれば費用を抑えて金銭的な負担を少なくしたいところです。
そこでこの項では、予備校の費用を安くする方法について紹介していきます。
申し込み時の割引キャンペーンを利用
予備校の中には、申し込み時に割引キャンペーンを実施しているところがあります。
代表的なものは、早期申し込み割引や実力のある浪人生に対する学費の割引制度などです。
こちらについては次の項の「申し込み時の割引キャンペーンを利用する」で掘り下げて解説します。
特待生、奨学金を狙う
特待生制度や奨学金制度を狙ってみるというのも、予備校の費用を抑える有効な手段です。
特待生制度とは浪人生の出身校や、入校時に実施される学力テストで判定される割引制度で、成績が優秀な人は学費の減免が受けられます。
そして、奨学金制度は利用者が予備校から学費を一時的に借りて、一定の期間を設けて返済していく制度です。
受講する科目を絞る
受講する科目を絞ることでも、予備校の費用を安くすることができます。
受講する科目を自分の弱点科目だけに絞れば、フルコースの受講メニューに比べて圧倒的に費用を抑えることが出来るでしょう。
学生ローンを利用する
予備校への直近の支払い負担を減らす方法として効果的なのが、学生ローンを利用することです。
学生ローンとは、学生向けの融資を行う金融機関を利用して費用を融通してもらう方法を指します。
こちらの方法については、記事の後半で詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧く下さい。
申し込み時の割引キャンペーンを利用する
さて、先ほど申しあげたとおり、この項では予備校が実施している申し込み時の割引キャンペーンについて見ていきます。
割引キャンペーンの中でも定番のものを3つ取り上げて紹介していきますので、参考にしてください。
早期申し込み割引
割引キャンペーンを行っている予備校の中には、早期申し込み割引を実施しているところが存在します。
例えば、新しい利用者を募集する際、早い段階で申し込めば入学金の一部を割引、もしくは免除してくれたり、予備校によっては授業を一定の回数無料で受けられるといった特典がついてきます。
早期申し込み割引は期間限定で行っていることが多いので、気になっている予備校の情報についてはこまめにチェックしておきましょう。
一次試験合格者は学費一部免除
予備校の中には、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)において一次試験を合格した浪人生を対象に費用を減免してくれるところもあります。
この基準は予備校によって変わってきますが、共通テストの得点で決まることが多く得点が高いほど費用の減免の割合が大きくなります。
この制度を利用する場合は、学力を裏付けるものが必要となりますので共通テストの成績を証明できる書類は大切に保管しておきましょう。
また、全国模試の結果を示す書類に加え、英検やTOEFL、科学オリンピックの成績を示す書類についても、共通テストの書類と同様に大事に保管しておいてください。
前年度在籍者は入学金無料
前年度に在籍していた浪人生の学費を免除している予備校も、数多く存在します。
こちらの割引制度では入学金が免除されたり、「合格保証制度」により授業料自体が免除されます。
合格保証制度とは、前年度に予備校を利用していたにもかかわらず、受験に失敗してしまった浪人生に対する保証制度です。
ただし、こちらの制度については、予備校ごとに条件を設けている場合があるので、利用を決定する前に一度確認しておいてください。
よくある条件としては、授業の出席率が基準を満たしていることや、予備校が実施している模試などをしっかり受けていることがあげられます。
条件をあらかじめ確認しておいて、制度を利用できる体制を整えておきましょう。
予備校の特待生を狙う
上でも少し記述しましたが、予備校には特待生制度を敷いて費用の減免を図っているところもあります。
こちらの項では、特待生制度について詳しく解説していきましょう。
特待生制度とは
特待生制度とは、浪人生の学力によって受けられる割引制度で、成績が優秀な人は学習費用の減免が受けられます。
特待生制度には以下の3つの特徴があります。
授業料や入学金を免除・減免するシステム
繰り返しになりますが、特待生制度は浪人生の学力によって予備校の学習費用、すなわち授業料や入学金を免除したり減額するシステムです。
大手予備校だけでなく中小規模の予備校でも導入している場合がありますので、見学会や面談の際に確認しておきましょう。
基本的には成績上位者が対象
特待生制度では、基本的に成績上位者が対象となります。
成績上位者になると、S枠やA枠、B枠などのランク分けがなされ、そのランクによって授業料などの減免措置が行われます。
予備校によっては、授業料のみならず春期講習や夏季講習まで無料となるところがありますので、どのような割引が受けられるのかあらかじめチェックしておいて費用を抑える手段として活用してください。
予備校によって条件や選考基準がさまざま
特待生制度では模試の結果や出席状況などをもとに対象者が選考されますが、この基準は予備校によってさまざまなものとなっています。
例えば、大手予備校の中には上記条件の他にも、全統記述模試の偏差値を参照したり自己推薦文の提出を求めるところもあります。
面接試験が設けられていたり浪人経験の有無を確認されることもありますので、特待生制度を利用する際は、予備校にあらかじめ確認しておきましょう。
早めに申し込みをしましょう
予備校が実施している申し込み時の割引キャンペーンは、定員に達した時点で締め切られるのが一般的です。
そのため、期限に余裕があるからと言って様子見を決め込むのではなく、思い立ったらすぐに行動に移して早めに申し込みをしてください。
受講科目を絞る(単科コースをとる)
上でも述べたとおり、受講科目を絞ることで予備校の費用を抑えることが可能となります。
こちらの手段には予備校の費用を抑えられること以外にも大きなメリットがあるものの、デメリットも存在します。
こちらの項では、受講科目を絞ることのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
受講科目を絞るメリット
予備校において受講科目を絞るメリットには、講師選びに関するものや学習進度に関するものがあります。
ここでは、受講科目を絞るメリットについて説明しましょう。
講師が選べる
大抵の予備校にはいわゆる人気講師、名物講師と言われる講師がいます。
そういった講師は授業が非常にわかりやすいことから現役生、浪人生関係なくどの利用者からも評判です。
ただ、通常のコースを選んだ場合、授業のカリキュラムが最初から定められていますから講師を選ぶことができません。
いくら人気講師の授業を受けたいと願っていても、コースごとに講師が決まっているので希望がとおらないのです。
その点、単科コースを利用し受講科目を絞れば講師を自分で決められることが多いので、人気講師が教鞭をとっている授業を受けることができるのです。
自分の学習進度に合わせて勉強しやすい
受講科目を絞ることで得られるメリットには、自分の学習進度に合わせて勉強しやすいといった点もあげられます。
一般的なコースの場合、受けられる講座内容が決まっているので、自分の実力に適した講座が受けられるとは限りません。
その反面、単科講座では浪人生の実力に合わせて色々な授業レベルが設定されていますから、自身の学力に見合った授業が受けられます。
得意な科目はより一層伸ばすためにハイレベルなクラスを利用し、弱点の科目は基礎クラスを受けるといった利用方法もできるのです。
受講科目を絞るデメリット
予備校において受講科目を絞るデメリットにはスケジュール管理に関するものや自習室の使用に関するものがあります。
メリットの解説のときと同様、こちらについても詳しく解説していきましょう。
自分で受験全体のスケジュールを管理しなければならない
受講科目を絞るデメリットには、自分で受験全体のスケジュールを管理しなければならないといったものがあります。
通常のコースの場合、予備校側で受験までのスケジュールを設定してくれますので、カリキュラムをこなしていくだけで受験に間に合うよう勉強が進められます。
一方、受講科目を絞った場合、カリキュラムの進度が科目ごとにバラバラになるため、浪人生が自らスケジュールを管理しなければなりません。
私立大学を併願受験する際は試験を連続で受けることになりますから、受講科目を絞る場合はスケジュールの管理には特に気を配りましょう。
自習室が使えない場合がある
受講科目を絞った場合、自習室が使えないといったデメリットが発生することもあります。
予備校によっては自習室は通常コースの受講者向けにしか開放していない場合があるため、受講科目を絞っている利用者は使用不可の場合があるのです。
そのため、自分で学習できる環境を見つけることが重要になってきます。
図書館やカフェの他、有料で自習室を貸し出すサービスも存在しますので、自身が集中できる場所で勉学に励んでください。
自分に合ったコースを選ぶことが大事
どのような学習方法で受験に臨むかは個々人のやり方次第ですが、どの科目もバランスよく勉強をすることが大切です。
受講科目を絞ることで勉強の質にバラつきが生じてしまう人もいますので、自分に合ったコースを選んで受験に挑みましょう。
ローンを利用する
記事の前半でもお話ししましたが、予備校の費用を抑える方法にはローンを利用するといった手段もあります。
返済を前提するものですから、最終的な支払総額は増加しますが、分割で費用を納めていきますので金銭的な負担は少なくなるはずです。
こちらの項では、ローンを活用するという方法に注目して解説していきましょう。
国の教育ローン
日本には国が運用している教育ローンが存在します。
この制度は財務省所管の日本政策金融公庫が運営しているローン制度で、子ども一人につき3,500,000円まで借りられる制度です。
大学生や専門学校生はもちろん、予備校生も対象となっていますから浪人生の方も安心してください。
ここでは、国の教育ローンの特徴を3点ピックアップして解説します。
ネットで24時間365日即日申し込み可能
国の教育ローンは、ネットでの申し込みにも対応しています。
24時間、365日いつでも申し込みが可能ですから、勉学に追われ忙しい毎日を過ごしている浪人生にとっては嬉しいシステムと言えるでしょう。
低金利で借りられるので安心
国の教育ローンには、金利が非常に低いという特徴もあります。
1.68%という銀行よりも低水準の金利ですから、安心して借りることができます。
最長15年の長期返済プランも設定されていますので、金銭的な不安のある人でも心配いりません。
学生個人では借りることが難しい
教育ローンには学生個人では借りづらいという特徴もあります。
ただしこれは高校生などに限ったことで成人している場合は、ここでいう学生扱いとはされません。
成人している浪人生であれば受け付けてもらえますので、興味がある人は一度問い合わせてみるとよいでしょう。
カードローンや学生ローンという手も
ローンを組む方法には、国の教育ローンの他にもカードローンや学生ローンといった方法もあります。
ここでは、カードローンや学生ローンについて深掘りしていきましょう。
借りられる額が少ない
カードローンや学生ローンでは、借り入れられる金額が少ないといった特徴があります。
一般的な借入金額は300,000円から500,000円くらいが上限とされておりますので、予備校の費用を全てまかなうのは厳しいかも知れません。
そのためカードローンや学生ローンを利用する場合は、予備校の費用を一部補填するくらいの感覚で利用するのがおすすめです。
金利が高くつく場合が多い
カードローンや学生ローンは、銀行や国の教育ローンに比べて金利が高いという特徴があります。
借入先にもよりますが、10%から17%に設定されています。
カードローンや学生ローンを利用して予備校の費用をまかなう場合は、返済計画をしっかり立ててから借り入れる様にしてください。
予備校によっては教育ローンの相談もできる
予備校の費用をローンでまかなう場合の借り入れ先を紹介してきましたが、上記の方法以外にも予備校に相談して借り入れ先を紹介してもらうといった方法もあります。
先ほど取り上げた国の教育ローンや銀行からの借り入れの他にも信販会社を利用した予備校独自のローンを設けている場合がありますので、気になる人は確認してみるとよいでしょう。
まとめ
予備校の費用を安くする方法には、申し込み時の割引キャンペーンを利用する方法や特待生制度、または奨学金制度を利用する方法、さらに受講科目を絞ったりローンを組むといった方法があります。
上記の方法の中でも割引キャンペーンを利用する方法には早期申し込み割引の他、一次試験合格者に対する学費の免除制度があります。
また、特待生制度や奨学金制度は優秀な入学希望者を対象として実施される割引制度です。
こちらの制度では、利用者の実力をテストの結果などで判定して対象者を選考します。
そして、ローンを利用する場合には国の教育ローンを利用するのがおすすめです。
こちらのローンでは、低金利で費用が借り入れられるだけでなく、長期返済プランも設定されていますので、安心して借りられます。
もし、カードローンや学生ローンを利用する際は、返済プランをしっかり立ててから借り入れるようにしましょう。
今回紹介した方法を上手に利用して、予備校の費用を少しでも安く抑えてみてください。