京都医塾生物科です。
朝晩は随分涼しくなってきました。衣替えのシーズンですが、着ているものを気候に合わせるのにも苦戦する頃ですね。気温の変化で体調を崩してしまうと、受験生にとっては負の影響がとても大きくなってしまいます。慎重に調整して、体調の維持に努めましょう。色々な食材が旬を迎える頃ですから、バランスの良い食事をとることで免疫力を上げていくようにするのもよいですね。
今月は、
- 過去問にはいつから手を付け始めるべきか
- 10月の勉強のポイント
をお届けします!
■過去問にはいつから手を付け始めるべきか
2022年度の入試問題を収録した大学別入試過去問題が書店に並ぶ時期になりました。受験する大学を決めてしまっている人にとっても、まだ志望校に迷いがある人にとっても、過去問を入手する時期や実際に解いてみる時期については悩みの種ではないでしょうか。
基本的には、過去問の入手はできるだけ早い時期にしておくことをお勧めします。大学によっては、大学案内や入試要項とともに最新年度の入試問題を取り寄せることができる所もありますので利用しましょう。そして、入手と共にできるだけ早い段階で、できれば最新年度の問題を、一度制限時間を守って解いてみるのがよいと思います。この時の目的は、問題の形式や制限時間に対する問題の分量を確認することですので、「まだ解けそうもないから…」という時期であっても構いません。問題文が長くて読解に時間がかかるのか、複雑な考察を必要とするのか、選択肢が多く情報の選別を手早くしなくてはならないのか、など、大学ごとに求められる力には特色があります。実際に取り組んでみて自分に足りていない力を認識した上でこの後の学習に活かしていくこと、が大切です。また、理科は多くの大学で2科目まとめて制限時間が決められていますので、可能であればもう1科目と同時に解いて、どちらの科目により時間が必要になりそうか、という部分も確認しておくとよいでしょう。
特に「受験する学部こそ決めてはいるものの、受験する学校はまだ決め切れていない」という人にとっては、受験する可能性がある、という大学全ての過去問題を購入することは難しいかもしれません。しかし、大学の入試問題の出題形式や傾向は、受験する大学を決める上では重要な情報の1つですから、早めに直接確認することが望ましいです。高校や塾から、大学のHPからなど、入試問題の入手手段は複数ありますので、うまく活用して必要な情報を手に入れましょう。
入試問題を使って実践的な演習を行うのは、全分野にわたって分野別問題演習が一通り終わってからの方が、複合問題の中でも内容の繋がりや理解できていない部分がはっきりと把握しやすくなるため効果が高いと考えられます。最終的に解けるようになるべき目標地点を意識した上で、まずは基礎・標準レベルの問題に実直に取り組んでいきましょう。
■10月の勉強のポイント・学習アドバイス
分野別の問題演習は順調に進められているでしょうか。基本レベルから標準レベルの問題へ、と取り組む問題の難易度が上がっていくと、1つ1つの問題を解くのにも、その内容を理解するのにも、必要な時間が長くなってきているかと思います。他の科目の学習時間を圧迫しないように、問題の「数」ではなく「時間」で扱う科目を切り替えることを心がけましょう。分からなかったことや解答時に迷ったことは基礎に戻って復習する、という方針もこれまでと変わらずに続けましょう。
論述問題については、自分が作った解答と模範解答とを見比べても、正誤の判定をしたり要点を把握したりすることは非常に難しいと思います。学校の先生や塾の先生など、正しい判断ができる人にお願いして、自分の解答を添削・解説してもらうようにするとよいでしょう。典型的な問題に取り組む段階から「他人の目を通して見た正しい解答」を作ること、を意識して答案を作成する習慣を身につけておくと、説明すべき内容が複雑になったり書くべき文章が長くなったりしても、要点を押さえた文章を書けるようになります。一朝一夕にできるようになるものではないため、この時期から入試を見据えてコツコツ続けていきましょう。
■まとめ
目標がより具体的になると、やるべきこともはっきりしてきます。実際に受けて解き切らなくてはならない問題をはっきりとした形で把握し、それを解けるようになるために今不足している力は何なのかを明らかにした上で、課題点を一つずつ解消していくことで学習のモチベーションも維持できます。入試問題に触れることで、改めて意識を引き締め、この後の学習効率を上げることに繋げましょう。