京都医塾数学科の西浦です。
昨今の大学受験では、私立医学部だけに関わらず、多くの大学で複雑な計算が必要な問題が出題されることが多くなっています。そのような中、「計算が素早く、正確にできない…」「九九レベルの計算で間違う…」「繰り上がり、繰り下がりで間違う…」と悩んでいる生徒さんもおられるのではないでしょうか。
そこで、今回はいつでも、どこでも簡単に行える計算力アップの方法を紹介させていただきます。
目次
計算力アップの方法
筆記用具を使わず、新しく問題集を買わず、移動時間などの隙間時間を有効利用できる、とにかく気軽に行える計算力アップの方法には、次のようなものがあります。
① 1から100まで足していく。100から7ずつ引いていく。
② 2桁や3桁の数字は素因数分解する。
③ ちょっとした買い物は合計いくらになるか計算する。
④ 4つの数字を四則演算だけで10をつくる(有名なやつです)。
1から100まで足していく。100から7ずつ引いていく
これらの計算は繰り上がり、繰り下がりの練習になります。移動中、歩きながら、自転車に乗りながら行えます。
1から100の和は、結果が5050になれば正しく計算できています。繰り返し計算していくと、途中、24までの和は300、36までの和は666、55までの和は1540など、なんとなく覚えやすい数値のところで、正しく計算できているかの確認もできるようになります。
100÷7=14…2ですから、100から7ずつ引いていくと、結果が2になれば正しく計算できています。もちろん7ずつである必要はなく、3ずつや6ずつなどを引いていってもかまいません。
2桁や3桁の数字は素因数分解する
これは、九九や掛け算、割り算にもなりますし、√の計算練習になります。問題番号やページ番号を見たら、素因数分解してみましょう。
ちょっとした買い物は合計いくらになるか計算する。
もちろん足し算の練習になります。勉強していると、休憩時間にちょっとコンビニで買い物なんてことはよくあると思います。
小さい頃、100円だけもらって、駄菓子屋さんで「自分が食べたいものをできるだけいっぱい買う!」と必死で計算しながら買い物した記憶がある方もおられると思います。最近はキャッシュレス決済が普及していますし、そもそも使えるお金が十分にあるため、このような買い物をすることがほとんど無くなっているのではないでしょうか。
4つの数字を四則演算だけで10をつくる
電車の切符や、車のナンバープレートの4桁の数字を使う有名な計算練習です。例えば、1826という4桁の数字の1、8、2、6の4つの数字を四則計算だけで10にするというものです。この4つの数字であれば、1×8=8、8÷2=4、4+6=10のように計算すれば10になります。
最後に
このように、机に向かっていなくても、日常生活のちょっとした場面で計算の練習ができます。実は、私もこのようなことを今でも行っています。
計算が苦手、嫌いな生徒さんにとっては、「さあ、今から計算練習しよう!」とはなかなかならないと思います。数字を目にしたら、「ちょっと計算してみようかな。」くらいの気持ちで始めてみてはどうでしょう。
また、京都医塾では、生徒とすれ違ったときに、三角比の値や平方数をいきなり聞いたりすることで、少しでも数字に慣れ親しんでもらうような工夫も行っています。
長々と書かせていただきましたが、とにかく普段から「数字で遊びましょう」「数字と友達になりましょう(どこかで聞いたことあるような…)」ということが言いたいのです。「ボールは友達」と言った少年も、ドリブルをしながら登下校していましたし、なんなら交通事故から身を守ってもらっていましたよね。数字も同じではないでしょうか。たった1つの計算間違いで合否が分れてしまいますよね。是非、試してみてください。
この他にも、計算に関わる記事がアップされています。是非、ご覧ください。
石井田先生:“計算力”とは?受験に役立つ朝計算