「医学部生ってどんな生活をしているの?」
「毎日どんな勉強をしているんだろう?」
…など、大学生活への疑問はありませんか?
医学部に入学してからの生活を知る機会はなかなか少ないですよね。
今回は、医学部生活のイメージをより確かなものにするために、
・京都大学のいいところ
・今大学で勉強していること
・医学部に入って苦労したこと
など、医学部に在籍する先輩だからこそ語れる、大学生活についてお伝えします!
今回は、京都医塾現役生科で英語科の非常勤講師として活躍する、伊藤瑠里さん(京都大学 医学部医学科 2年生)からお話をお伺いしました。
目次
たくさんの部活やサークルがあり、さまざまな人と関わることができる
___京都大学のいいところを教えてください!
「たくさんの部活やサークルがあり、さまざまな人と関わることができる点です。部活の仲間と親友のように仲良くなることもできますし、一方で、他の大学からも会員の集まるサークルに入れば、本当に色々な人と交流を持つことができます。私自身、たくさんの人と部活やサークルを介して知り合い、そしてその中から気が合う人や自分に合った場所を見つけることができました。1つの所属先だけでは得られなかったものがあるなと感じています。新しい出会いは人を成長させます。大学に入って高校までとは桁違いの数の人に会い考えに触れることで、人間的に大きく成長できると思います。」
2回生は基礎医学の年。自分自身の興味のある分野についても学びを深めています
___今どんな勉強をしていますか?
「2回生から医学部の専門科目が始まり、その中でも基礎医学を学んでいます。肉眼解剖学、生化学、組織学、生理学、発生学、神経科学、微生物学をこの1年間で学びました。3回生では引き続き基礎医学を学び、その後臨床の分野の学習に移っていきます。
大学の講義で学んでいるのは先述したようなものですが、わたし自身の興味として精神領域の勉強をしています。特に、子どもの生育環境が人格形成や考え方にどのような影響を持つか、また、もしそのような根本的な原因を持つ患者さんと相対したときに自分はどのように接するべきか、接することができるのかということを最近は考えています。」
iPadの画面で自由に視点を動かしながら人体の内部の構造物の位置関係を立体的に把握できた
___入学するまでにしておいた方がいいことは?
「大学生活を始めるにあたって必要なものを揃えて起きましょう。勉強面で言えば、パソコンやiPadの購入を検討してみてください。課題を行うのはもちろん、コロナ禍でオンライン授業が増え、オンライン授業を受けるためにもパソコンは必要です。また、医学部で学習をするにあたり、iPadがあると非常に便利だと思います。膨大な量の情報をまとめて整理できたり、授業資料に簡単に書き込みができるのが魅力です。私自身、肉眼解剖学などでは、人体の内部の構造物の位置関係を立体的に把握することも必要になるので、そういった際にはiPadの画面で自由に視点を動かしながら学べたのがよかったと思います。生活面では、下宿を始めるならば、生活に必要な物を親御さんに聞くなどして揃えるといいと思います。」
医学部での勉強のモチベーションを保つための自分なりのやり方を模索
___医学部に入って苦労したことは?
「やはり、勉強の量です。本当にたくさんのことを学びますし、テストも次々とやってきて大変です。そこで、勉強のモチベーションを保つことが大切になってきます。私にとっては、どんな医者になりたいかを考えることがモチベーションに繋がりました。また、テストを乗り越える上では、友達や先輩など同学部の人との繋がりが大事になってきます。友達と一緒に勉強することでより多くの知識を知ることができたり、励まし合ってモチベーションを高く保つことができます。テストの問題の傾向を知って点数を確実に取るために、先輩に過去のテストの傾向を教えてもらうのもテスト対策として非常に有効です。」
患者さんと信頼関係を築くことができ、病気の根本にアプローチできる医師に
___どんな医師になりたい?
「患者さんと信頼関係を築くことができ、病気の根本にアプローチできる医師になりたいです。現れた症状を薬で抑えるだけではなく、それがなぜ現れたのか、その患者さんのどんな特徴や性質が原因となって発症するに至ったのかという視点のもと診察をし、根本的な原因を改善していくというのが私の理想です。そのためには、患者さんと信頼関係を築き、たくさんの情報を開示してもらわなければなりません。コミュニケーション能力を養い、さまざまな経験を積み、患者さんを理解することができ、患者さんに信頼してもらえるようになりたいです。」
大学生のうちに自分と向き合い、人としての力を養っていきたい
___これから医学部に入学する人にメッセージをお願いします。
「医師という職業はとてもかっこよく、魅力的です。しかし、医師としての技術や知識だけでなく、人としての力が必要になってくる職業でもあり、非常に難しい職業でもあると思います。常に誰かに優しさや思いやりを持って接することは、簡単なことではありません。私は、自分が医学部で2年間過ごす中で、これが自分が医師として直面するであろう課題だと考えています。他者にどれだけ寄り添えるか。人を助ける覚悟を持つのは難しいです。大学生のうちに自分と向き合い、人としての力を養っていきたいです。みなさんも、大学生活を思いっきり楽しみながらも、自分と向き合う時間を取ってみてはいかがでしょう。」
※個人の感想・意見を記載しております。参考になれば幸いです。
おわりに
京都大学を目指す方には、伊藤さんの思う魅力を知って志望動機を深めることができたのではないでしょうか。
今後も京都医塾で活躍する医学部の先輩方から、大学生活についてお伺いしていきます!次回もお楽しみに!