「医学部生ってどんな生活をしているの?」
「毎日どんな勉強をしているんだろう?」
…など、大学生活への疑問はありませんか?
医学部に入学してからの生活を知る機会はなかなか少ないですよね。
今回は、医学部生活のイメージをより確かなものにするために、
・京都大学のいいところ
・今大学で勉強していること
・医学部に入って苦労したこと
など、医学部に在籍する先輩だからこそ語れる、大学生活についてお伝えします!
今回は、京都医塾現役生科で数学科の非常勤講師として活躍する、
小川貴也さん(京都大学 医学部 医学科 2年生)からお話をお伺いしました。
あの”山中伸弥教授”の授業を受講できた
___京都大学のいいところを教えてください!
「やはり、有名な教授が数多くいることだと思います。昨年まだ1回生の時だったのですが、山中伸弥教授や本庶佑教授の授業を受けることができ、その時に京大に入学したことを一番実感しました。また、各分野の第一人者の教授も数多く在籍されているので、授業で最先端の研究内容を聞くことができたりもします。また、そうした有名な教授が在籍している研究室に配属できることも多いので、最先端の研究に自分自身で触れることもできます。大学生活をこのような貴重な環境で過ごすことができるのが大きな魅了だと思います。」
基礎医学を勉強中
___今どんな勉強をしていますか?
「私は現在大学2回生なのですが、2回生ではほとんど全て専門科目となり、その中でも基礎医学というものを習います。基礎医学は肉眼解剖学から始まり、この科目で全身の臓器や血管、神経などの位置や走行を覚えます。それ以降は生化学や生理学、発生学などを学び、現在は微生物学を学んでいます。この微生物学では、細菌やウイルスが引き起こす感染症の病原因子やその症例などを覚えていきます。ちょうど、コロナウイルスなどのホットな話題も扱うということもあり、非常に興味深い科目ではあるのですが、感染症の病原因子や症状を丸暗記するような側面が強く、私はこの科目に非常に苦戦しました。」
医学部の試験・大学生活で苦労したこと
___医学部に入って苦労したことは?
「医学部では、医学部のみで構成されている部活にほとんどの人が入ったり、他の学部とは少し離れたところにキャンパスがあったりすることから、なかなか医学部以外の人と交友関係を広げることが難しいと感じました。私は全学のサークルに入ることや、アルバイトなどで少しは交友関係を広げることができてはいますが、やはり狭い世界にとどまってしまっているとは感じます。こういったことは医学部の学生共通の悩みになるでしょうから、そうしたことも頭に入れながらアルバイトやサークル選びをすると良いでしょう。ただ、医学部の部活に入り縦の繋がりを作ることは、テストなどの情報を集める上で重要となってきますので、部活に入ることはおすすめします。」
__「医学部は暗記地獄だ」と伺うことがありますが、実際のところどうですか?
「科目によると思います。肉眼解剖学のような臓器や血管、神経の位置と名前を覚えてくのは丸暗記に近くかなり苦労しました。一方で生化学や生理学などでは化学的な理論と結びつけて覚えることができるため、こうした科目はあまり苦労しませんでした。」
___高校までのテストと医学部のテスト、違いはありますか?
「暗記量が格段に多いです。ある一つの科目が高校の世界史全範囲に相当すると噂されていましたが、あながち誇張とは思えないくらいには感じました。数学のような教科は専門科目になると全くないです。ひたすら暗記科目ばかりです。」
病気の子供に寄り添う医師を目指して勉強中
___どんな医師になりたい?
「私は入学時には臨床系と研究系のどちらに進むかを全く決めておらず、医学部の勉強を通して決めて行こうかなと思っていました。現在2回生の終わりに差し掛かりましたが、今のところ小児科を目指そうと思っています。小児科は臨床系の中では仕事が特に大変ということで知られており、また他の多くの診療科と違って特定の臓器を診療するわけではないので、広い知識を必要とされます。こうしたこともあり、私自身すでに決心が固まったわけではないのですが、やりがいは間違いなくあると思うので、病気の子供に寄り添うことのできる医師を目指して現在勉強しています。」
縦の繋がりを大切に
___これから医学部に入学する人にメッセージをお願いします。
「テストの数もかなり多く、勉強量は他の学部に比べ多い方だと思います。ですが、一年中常に勉強をしなければならないというわけではなく、部活やバイト、趣味などに割く時間は十分にあります。受験生のように勉強漬けの生活を想像する必要はないので、そこは心配しないでください。ただ、医学への興味がない人にとっては勉強がかなり苦痛になるくらいにはテスト勉強が大変なので頑張ってください。また、先でも述べましたが、医学部の部活に入ることを強くおすすめします。横の繋がりだけではなく、縦の繋がりも作ることで様々な点で役立つと思います。」
※個人の感想・意見を記載しております。参考になれば幸いです。
終わりに
京都大学を目指す方には、小川さんの思う魅力を知って志望動機を深めることができたのではないでしょうか。
今後も京都医塾で活躍する医学部の先輩方から、大学生活についてお伺いしていきます!次回もお楽しみに!