京都医塾生物科です。
このページでは「昭和大学の生物」2022年の出題を分析します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“昭和大学”の受験を考えている方
・“昭和大学の生物がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
概要
【形式・制限時間・配点】
形式:記述式
時間:理科2科目140分
大問数:4
配点:理科2科目200点
出題の傾向と特徴
【1 酵素反応】
酵素反応の基礎を問う知識問題4題とミカエリス・メンテン式の考察問題1題の出題でした。
知識問題はすべて生物基礎範囲の知識だけで対応可能な水準の簡単な問題でした。
論述形式の問題もありましたが、典型例題であり簡単でした。
ミカエリス・メンテン式は移項など中学1年生で習得する文字式、一次方程式レベルの式変形が扱えるかを問う問題とKm値の意味を理解しているかを問う問題、基質濃度と反応速度の関係をグラフで表す作図問題という内容でした。
大問を通して難しい設問はなかったので、高得点を目指すうえでは満点が必須かと思います。
【2 植物の発生】
植物の配偶子形成、生殖、発生に関する出題。
知識問題のみで4題という構成です。
教科書レベルの出題のみで対応できる非常に簡単な内容でした。
大問を通して難しい設問はなかったので、高得点を目指すうえでは満点が必須かと思います。
【3 DNAの複製】
複製の仕組み、メセルソンとスタールの実験、テロメアに関する出題。
知識問題が5題、計算問題が2題という構成です。
知識問題の中では最終問題として取って付けたような形で出題されているテロメアについての問題がやや珍しい内容でしたが、これも含めて教科書レベルの出題のみでした。
論述問題の出題もありましたが、典型例題であり簡単でした。
計算問題も単純な数列の典型例題であり、非常に簡単でした。
大問を通して難しい設問はなかったので、高得点を目指すうえでは満点が必須かと思います。
【4 代謝】
光合成に関する出題。
知識問題が4題、計算問題が1題という構成です。
知識問題ではヒルやルーベンなどの光合成に関する各種実験を行った研究者名が問われる出題があり、やや細かい知識が要求されています。
その他の問題はすべて典型例題であり簡単でした。
論述問題が2題出題されていましたが、二次元展開の操作説明と実験的に遮光したり、二酸化炭素の供給を止めたりした際のC3化合物の増減を説明するといった簡単な内容でした。
計算問題もmol計算の典型例題であり、非常に簡単でした。
【制限時間に対する問題量】
複雑な計算や細部までの読解、思考を要求する問題は少なく、論述問題も要求される文字数が少ないものしか出題されていないため、生物の解答時間は短時間で済むと思います。
まとめ
今年度は昭和大学らしい発展的な知識が要求される難しい設問は少なかったです。
論述問題では助詞や態などの国文法にまで気を配り、隙のない解答を作成する意識で取り組む必要があります。
教科書を丁寧に何巡も読み返すことで基礎知識を固め、標準難度の問題集に多く取り組むことで満点近い得点も狙えます。
次年度以降もこのレベルの出題のみとは思えないので、昨年度以前の過去問にもしっかりと目を通して対策しておきましょう。