京都医塾英語科です。
このページでは「東京医科大学の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“東京医科大学”の受験を考えている方
・“東京医科大学の英語がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2021年度(最新の問題より)
形式: マークシート(一部記述あり)
制限時間:60分
配点: 100点
出題の傾向と特徴
形式に加え、大問数も固定されてきた2017年度以降の5年分についての傾向をまとめます。
【毎年恒例の出題形式】
①アクセント問題
②文法・語法問題
③並べ替え
④長文問題(2題)
【制限時間に対する問題量】
60分という制限時間で900語と1000語の長文を含むこの問題を解くのは至難の業です。
2021年度(最新の過去問)の分析
ここまでは近年の傾向を見てきましたが、ここではさらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】(難易度:易)
5つの語群からアクセントが違うものを選ぶ問題です。barristerのような見慣れない単語も出題されていますが、全体的には難しくありません。ただ、これは普段から単語の発音を聞き、自ら声に出している生徒さんなら、という話です。発音・アクセント問題が苦手な人は、この段階で大きく出遅れてしまう可能性が高いです。
≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…満点
他教科を得点源にしたい受験生…2問ミスまで
【第2問】(難易度:標準~やや難)
bring aboutとかon the verge ofといったさほど難しくない熟語の問題と、aspirationとかlingerといったやや難度の高い単語に関わる問題が混在しています。全体的に文の意味をしっかり考えてないと解けない問題になっていますので、できるだけ速く解きたいセクションではありますが、問題文をちゃんと読むことが必要です。
≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…1問ミス
他教科を得点源にしたい受験生…2問ミス
【第3問】(難易度:やや難)
標準的な並べ替え問題です。日本文は無く、6つの空所に6つの選択肢を入れるタイプの問題です。make both ends meetとかmake do withといった熟語知識が必要な問題もありますが、文法的に正しい組み合わせを考えていくと答えが出る仕掛けになっています。とはいえ、英語が苦手な人にとっては難しく感じられる問題だと思われ、点差が開く可能性が高い大問です。
≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…1問ミス
他教科を得点源にしたい受験生…3問ミス
【第4問】(難易度:やや難)
下線部の意味を問う問題が5問ある以外は全て空所補充問題という長文です。空所補充自体は何ら珍しい形式ではないのですが、13個の空所に20個の選択肢から入れる問題が含まれており、非常に解きにくい(というか面倒臭い)印象です。しかも制限時間も短いですから、とても満点を目指せる大問ではありません。分かる問題を解き、分からないものに時間をかけ過ぎないことが重要でしょう。at a glanceといった普通の知識を問う問題から、hard of hearing(難聴の)といったあまり受験生が知らないであろう問題まで出題されていますので、できる問題の見極めがとても大切です。
≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…25問中15問
他教科を得点源にしたい受験生…25問中12問
【第5問】(難易度:標準)
こちらも長文問題です。設問は内容一致なので、これまた珍しい形式ではありませんが、20個の選択肢から本文に合うものを6つ選ぶという他では見ない設問になっています。以前は25個の選択肢から6個選ぶ問題だったので、これでも解きやすくなったと言えるのでしょうが、それでも解きにくい問題です。本文だけでも1,000語という長さがあるのに、選択肢全体で500語以上あり、これだけで長文といってもいいほどの分量です。その後に本文を50字で内容を要約する問題がありますが、これら全てを解き切るのは容易ではないでしょう。本文にざっと目を通し、選択肢も素早く正誤を判断する必要がありますので、「所詮満点は取れない」という割り切りが大切です。
≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…6問中4問と記述を書く。
他教科を得点源にしたい受験生…6問中3問 記述はあきらめる。あるいは、記述に時間をかけ、内容一致をさっと終わらせるか。
【総評】
全体として東京医科大学の英語は「得点が伸びにくい」と言えます。他の大学ではあまり見かけない形式の問題が多く出題されていることは間違いありませんので、過去問を2017年度くらいまでは遡って解き、「東京医科大学的な問題」に十分慣れておく必要があるでしょう。また、本番で「できた」という感触が得にくい問題でもあるので、仮に「うまくいかなかった」と感じても落ち込みすぎないようにしたいものです。
まとめ
というわけで、今回は東京医科大学の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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