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東邦大学医学部の一般入試の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】

東邦大学医学部の一般入試の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】

 

京都医塾英語科です。

このページでは「東邦大学医学部の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。

・“医学部受験に興味がある”という方
・“東邦大学医学部k”の受験を考えている方
・“東邦大学医学部の英語がどのような問題か知りたい”という方

におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

概要

【形式・制限時間・配点】2021年度(最新の問題より) 

形式: マークシート
制限時間:90分
配点: 150点

出題の傾向と特徴

形式に加え、大問数も固定されてきた2020年度以降の2年分についての傾向をまとめます。

【2021年度の出題形式】

  • 長文問題(4問)
  • 文法問題(誤りを指摘する問題)
  • 英作文(日本語が与えられ、それに対応する正しい英語を4つの中から選ぶ)

【制限時間に対する問題量】

とにかく分量が多いです。分からない文章や問題があったらどんどん飛ばしていく割り切りの良さが必要です。とはいえ、飛ばし過ぎると点になりませんので、そのあたりのバランスが難しいところです。あるいは、誤りを指摘する問題や英作文など特徴がある問題を重点的に解いたり、あるいは苦手なら後回しにするなど、大問ごとの取捨選択を事前に決めておくやり方もあるでしょう。いずれにせよ、過去問を数年分解き、「自分にとって最適な解き方」を研究しておく必要があります。もちろん英語が得意な人なら最初から解いていき、全問答えることもできるかもしれませんが、そういう受験生は少数派じゃないでしょうか。

2021年度(最新の過去問)の分析

さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。

【第1問】(難易度:やや難) 

着床前診断がテーマの長文ですが、医学・生物学用語が多用され、しかも注釈がありませんので、医学・生物系の英文を相当量読みこなしていないと内容を理解することさえできない可能性があります。また、そもそも「着床前診断」についての背景知識がない状態でこの文章を理解することが相当難しいと思われます。設問は全文で15問あり、下線部の意味を問う問題が2つ、文挿入が1つあり、残りは全て内容一致問題です。全ての設問で「第〇段落の…」と段落指定がされているので、対応箇所を見つけることは簡単なのですが、内容を理解しつつ、しかも素早く処理しなければならないので、難易度は高いと言えます。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…7割
他教科を得点源にしたい受験生…5割

【第2問】(難易度:標準) 

「人間の五感」についての文章で、第1問に比べれば圧倒的に読みやすいと思われます。また、問題も空所補充が10問ですから、設問によって考え方を変える必要もありません。ただ、空所補充に文法的な問題はなく、全て文意が分かっていないと答えられない仕掛けになっているので、誤魔化しはききません。そうは言っても、そこまで内容が難しくはないので、点を稼ぎたい大問です。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8-9割
他教科を得点源にしたい受験生…6-7割

【第3問】(難易度:標準) 

「人間が感じ取れる色と音の限界」についての文章です。途中でピアノの鍵盤図が出てくるのでドキッとしますが、設問にはあまり関係ありませんのでご安心を。これも第1問に比べれば随分マシな内容です。第1問同様、ほとんど内容一致が問題となっていますが、段落指定もありまだ解きやすいと言えます。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【第4問】(難易度:標準) 

まとまった文章を1文ずつに分解し、それぞれの誤っている箇所を記号で答える問題です。いわゆる「間違い探し」です。1つながりの内容になってはいますが、内容を理解している必要はあまりなく、1つの文として間違っている箇所を探せば大丈夫です。現在私立医学部でこのような間違い探しの問題を出している大学はほとんどありませんので、本気で東邦大学医学部に行きたいなら、この形式が出る大学(例えば中央大学)の過去問や正誤問題の問題集を解いておくことが必須です。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【第5問】(難易度:標準) 

「ナイジェリアで医師のボランティアとして働いた経験」についての長文問題です。第1問よりはマシでしょうが、それでも病名などが注釈無しで出てきますから、医療系の英語に慣れておいた方がよいでしょう。設問数は15問、全て段落指定がありますので、設問自体は解きやすいはずなのですが、あとは時間がどこまでかけられるのか、という問題になります。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…7割
他教科を得点源にしたい受験生…5割

【第6問】(難易度:普通?) 

2021年度は問題が非公表の第6問ですが、2020年度の問題を見る限り、そこまで難しいものではありません。日本語が提示され、それに合う正しい英文を4つの選択肢から選ぶ問題が5問出題されます。正しい語法が身についていれば、決して難問ではないでしょうが、知識に不安がある受験生は判断に困るような作りになっているので、力の差がはっきり出る問題と言えるでしょう。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【総評】

東邦大学医学部の英語に対応するためには、相当対策を練っていく必要があります。①長文問題に対する慣れ②医学・生物学系の語彙に対する慣れ③間違い探し問題への習熟④語法についてのしっかりした知識、といったあたりを意識的に鍛えるとともに、過去問を数年分解いておく必要があります。また、「自分が得点を最大化するにはどういう順番で解けばいいか」という戦略的判断も重要になってくるでしょう。

まとめ

というわけで、今回は東邦大学医学部の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!

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投稿者:吉田 恒

  • 役職
    英語科統括/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    25年
  • 出身大学
    京都大学文学部
  • 特技・資格
    英検1級、TOEIC満点※3~4年前
  • 趣味
    読書・音楽を聴く・自転車(休眠中)など
  • 出身地
    京都府
  • お勧めの本
    貴志祐介か小川洋子の本を読んで下さい

受験生への一言
京都医塾には個性的で優秀な英語の先生が揃っています。英語が苦手な人、どうやっても英語の成績が上がらない人、英語の勉強法が分からない人、そんな皆さんに来て頂きたいです。