医学部専門予備校の京都医塾です。このたびは東邦大学1次試験合格おめでとうございます。
以下では、東邦大学2次試験について、ご紹介します。
東邦大学医学部の小論文について
小論文の試験は実施されないため、二次試験当日は面接一本勝負になります。
東邦大学医学部の面接について
個人面接と集団討論が実施されるので、それぞれ確認していきましょう。
個人面接(MMI)
面接官1~2人がいる4つのブースをそれぞれ3分で順にめぐって質問に答えていきます。
MMIでは、いろいろな課題が出されますが、いくつか出題例を確認しておきましょう。
・赤子を抱いた少女のイラストを見て、どのような会話をしているかを考える。
・死ぬ可能性が高い患者へに対して医療行為を提供することの是非。
・今までに最も腹が立ったことは何か。また、その経験が今どのように活かされているか。
何とも準備がしにくいと思うかもしれませんが、恐れることはありません。MMI形式の面接は、ただその質問に答えればいいというものではありません。これらの質問を通して何を大学側が知りたいのかを考えて受け答えしていきましょう。この肝さえ抑えてしまえば、MMIなんて恐れるに足りません。
集団討論
面接官2人に対して、受験生4名のグループを作って行います。
はじめにカードが配られ、その内容について話し合ってまとめた結論を面接官に報告します。
集団討論でも、多様な課題が出されています。
・「引きこもる」理由と解決策。
・SNS上のコミュニケーションと、対面のコミュニケーションとの違いを影響の大きい順に述べる。
・上司からもらった出産祝いが、女児用であるべきものが男児用であった。上司にどう対応するか。
こちらもMMI同様に面白い問題が出されていますが、どう対応すべきか悩むところですね。
しかし、東邦大学医学部のアドミッションポリシーをよく読んでみましょう。
(以下、東邦大学医学部募集要項から引用)
入学者に求める能力
医学的知識 :医学的知識を修得するために必要な基礎学力を有している。
実践能力 :医師としての基本的技能を修得するために必要な能動的学修者としての姿勢を有している。
自らの行動を振り返り、主体的に自身の行動を改善する姿勢を有している。
患者対応能力:他者の価値観を尊重する姿勢を有している。
他者と良好な関係を築くための基本的なコミュニケーション能力を有している。
科学的探究心:自然・生命現象に対する強い興味・関心を有している。
事実や意見、データなどから、適切な情報を読み解く力と、問題意識に基づいてまとめる力を有している。
地域への貢献:社会情勢に対する強い興味・関心を有している。
地域・社会における医療の役割を積極的に考える姿勢を有している。
国 際 性:異なる文化・民族的背景を持つ人に配慮する姿勢を有している。
外国語の修得に熱心である。
二次試験を受ける以上、アドミッションポリシーは必読です。
これを読めば、MMIでも集団討論でも大学側がどんな答えを受験生にもとめているかがわかりますね。
裏を返せば、アドミッションポリシーに反することを言うべきではないということです。
たとえば、
能動的に学ぶ姿勢がない。(言われたことしか勉強しない)
主体的に自身の行動を改善できない。(自分のおかしなところを直さない)
他者の価値観を理解せず、自分の価値観を押し付ける。(例 キノコVSタケノコ戦争で、タケノコ愛好者を否定する)
コミュニケーションによって、他者と良好な関係が築けない。
自然・生命現象に興味がない。
事実、意見、データから適切な情報を読み取れない。(例 高齢者ドライバーの事故が連日報道されているから、高齢者が一番事故を起こしているに違いない)
社会情勢に興味がない。(ニュースなんて見ていません、興味ないんで。選挙行くの面倒です)
異なる文化・民族的背景を持つ人に配慮する姿勢がない。(え?〇〇なんて食べるの?気持ち悪い)
外国語の習得に消極的。(日本人なんだから日本語をしゃべれたらいいんだよ。ここは日本なんだから、外国人が日本語を話すべきだよ)
こういった回答では評価されません。
おわりに
面接一本勝負です。どの大学にも言えることですが、アドミッションポリシーを読み込みましょう。きっちり自分をアピールしてきてください。
健闘を祈ります。