医学部専門予備校 京都医塾 » 京都医塾公式ブログ » 医学部二次試験(小論文面接)対策 » 福岡大学医学部 面接と小論文の二次試験対策【2024年】

京都医塾公式ブログ

福岡大学医学部 面接と小論文の二次試験対策【2024年】

福岡大学医学部 面接と小論文の二次試験対策【2024年】

医学部専門予備校京都医塾です。
以下では、福岡大学医学部入試の小論文・面接試験(一般選抜方式)について、ご紹介したいと思います。

福岡大学医学部の小論文について

福岡大学医学部の入試では、1次試験で小論文が課されますが、1次試験の合否判定には使用されません。
2次試験で小論文の内容が問われることもありますので、2次試験までに、書いた小論文の内容を思い出して整理しておきましょう。

 形式:課題文型 課題文1題に対して、設問1~2題
 字数:600~700字以内
 時間:60分

過去の出題例

<2023年度>
 『徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃』より抜粋された文章を読んで、教育機会が失われることによる子供への直接的な影響と社会全体にこける損失、またそれらへの対応策と期待される効果について、考えを述べてください。

<2022年度>
厚生労働省が示した「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置搬送,葬儀火葬等に関するガイドライン令和2年7月29日(第1版)」からの抜粋文
設問 新型コロナウイルス感染症で自分の肉親が亡くなった場合を念頭におき,その葬儀等を含め配慮すべき事項について考えを述べてください。(字数指定なし、700字以内)

<2021年度>
「感染症と文明の共生について」の文章 
出典:『感染症と文明 – 共生への道』(山本 太郎 著)
設問1 図1のグラフ(結核死亡率の年次推移の)を見て、日本と諸外国の違いはどこにあるのか、またその背景に何があるのか、あなたの考えを述べて下さい。(300字以内)
設問2 感染症との共生について、あなたの意見を述べて下さい。(400字以内)

<2020年度>
「高齢ドライバーによる交通事故」について述べた文章 
出典:「日経新聞・産経新聞・朝日新聞」
設問 高齢者が運転する理由(必要性)、高齢者の権利、事故を起こさないための対策について、あなたの考えを述べなさい。(600字)

<2019年度>
「人口減少と少子高齢化」について述べた文章
出典:『新たな人口・社会レジームの到来と労働力』(金子 隆一 著)
設問 将来の暮らしや社会を発展させるための具体的な対策について考えるところを述べなさい。(600字以内)

<2018年度>
「まともな医師」について述べた文章
出典:『ためらいのリアル倫理医療』(岩田 健太郎 著)
設問 文章中の筆者の意味する「まともな」医者とあなたの考える「まともな」医者の共通点と相違点を述べなさい。(600字程度)

 主に医療に関するテーマが出題されます。高齢化、感染症、医師像についてなど、オーソドックスなテーマが多いですね。事前に基礎的な医療用語の知識や医療の現状は、最低限頭に入れておきましょう。また新型コロナウイルス感染症関連の設問が続いています。試験前に情報を必ずチェックしましょう。

 また余裕があれば新聞記事や日々のニュースから時事ネタの知識を拾っておきましょう(受験生にそんな時間はないという声が聞こえてきそうですが、京都医塾の生徒は皆、毎週発行される『社説集』に目を通し、時事問題に日々触れているので、大丈夫ですね)。

福岡大学医学部の面接について

 面接時間:30~40分程度
 形式 :集団面接・討論(受験生:4~5人 面接官:3人)

過去の質問例

 1分間で自己紹介
 →簡単な自己紹介を考えておきましょう。制限時間内で上手く自分の長所をアピールしてください。

 併願校
 →併願校がある場合は、正直に「ある」と答えて構いません。

 小論文の内容
 →「調査書等の提出書類・小論文は面接評価に活用します。」と募集要項にあります。書いた小論文の内容や、その他、出願時に提出した面接票の内容(「医師になりたい理由」「どのような医師になりたいか」)は必ず内容を頭に入れておきましょう。

 医師に必要な能力は何か
 地域医療の対策
 →地域医療の定義と、福岡県内の地域医療について調べておきましょう。

 僻地医療に関してどう思うか
 →僻地ではどのような医療が行われているか事前にリサーチしておきましょう。

 治る見込みの高いガン患者が喫煙を希望。どう対応するか
 妊婦のたらい回しなどの事件を解決するにはどうすればいいか。
 超高齢社会の日本で医師として何をすべきか
→医学部の入試では定番ともいえるテーマです。材料にできる知識があると非常に話しやすくなるはずです。

集団討論のテーマ

 メダリストのドーピングが何年も後に発覚して、メダルが取り上げられたことにてどう思うか
 情報の真偽をどう見極めるか
 ストレスの発散法
 SNSとの向き合い方
 文系廃止論についてどう思うか
 日本における医療の研究についてどう思うか
 研究する機会があればしてみたいか
 中国のゲノム編集ベビーについてどう思うか
 留学してみたいか、どこに行きたいか
 トランプ大統領について
→テーマの内容は多岐にわたります。医療はもちろんの事、世間への関心の高さも問われますね。時事ネタもしっかりとチェックしておけば、討論内でうまく立ち回れる可能性が高まるでしょう。

おわりに

「入試ガイド」のアドミッション・ポリシーには、以下の記述があります。

 一次選考(個別試験4科目)の得点と面接の評価点により総合的に選考する。
 面接は、提出書類・評価項目に基づいて行い、段階評価したうえ点数化する。
 調査書等の提出書類・小論文は、 面接評価に活用する。なお、小論文は一次選考日に課す。
 受験生4~6人に対し、面接者3人のグループ面接 (40分程度)を行い、医師としての適性(コミュニケーション能力、表現力、倫理観、使命感)を評価する。 従って、 一次選考の得点の如何に関わらず不合格となることがある。
 個人を特定し、質問や確認を行いたい場合に、個人面接を実施することがある。なお、個人面接では、グループ面接の評価を考慮したうえ、最終的な評価を行う。

 注意すべきなのは、小論文を含めた「面接」を段階評価したうえで得点化し、評価に反映する点です。つまり、面接点次第では一次選考からの「逆転」が起こり得る仕組みになっています。
 また、グループ面接では「コミュニケーション能力」「表現力」「倫理観」「使命感」を評価すると明記されています。これらは特に珍しい観点ではないですが、留意するとよいでしょう。

 医学部専門予備校京都医塾では、90分間の二次試験対策を無償で受けることも可能です。どうぞご活用ください。ご連絡お待ちしております。