「みんなどうやって受験勉強しているんだろう」
「医学部に合格する人って、やっぱり特別なスケジュールで動いているのかな?」
…など受験に関するお悩みはありませんか?
そこで、受験生のリアルをお伝えするため、現役医学部生に自分の受験生活を振り返ってもらい、
”私と医学部受験について”の受験記を連載していきます!
連載15回目の今回は、京都医塾で数学科の非常勤講師として活躍する、
坂東智さん(京都大学医学部医学科3回生)の受験記です。
目次
医学部に入学した兄の影響
______なぜ「医学部」を目指したのでしょうか。
「私が医学部を目指したのは、3つ離れた兄が医学部に入ったことがきっかけです。両親が医師というわけではないので、兄が医学部に受かって初めて、医学の道に興味を示しました。学校の職業見学では積極的に地元の病院に見学に行き、人の命、生活に直接携わるこの仕事の魅力を感じていきました。
ただ、他の仕事にも魅力が十分にあることに加え、高校の段階ですべての職業について吟味し、そのうえで医師の道を選ぶのは不可能だと思います。医師は他の多くの職種と違い、高校の早い時点で選択をしなければいけません。そのため、「吟味して他の職種より魅力を感じた」、というより「直感的に医師になりたいと思った」というほうが、周りに医療従事者がいない私に当てはまると思います。」
受験本番の時間割を意識して早寝早起き!睡眠時間はしっかり確保!
______一日のスケジュールを教えてください。
「一浪しているので、浪人期間のスケジュールをお伝えします。
地元に浪人生用の予備校がなかったため、片道一時間半かけて毎日予備校に通っていました。
基本的には朝7時に起きて、夜は12時に寝る。塾の授業は大体夕方の5時に終わるので、その後、塾で自習するか、すぐ帰宅して家で勉強をしていました。
勉強時間(自習時間)は、授業がある日は3時間程度、休日は8時間を目安にしていました。
1年間ずっと勉強し続けるのは負担も大きいことなので、少し余裕をもって勉強するように意識していました。」
______ハードな毎日を過ごすため、気を付けていた生活習慣はありますか。
「睡眠時間はしっかり確保するようにしました。睡眠が十分でないと、私の場合は日中の授業に集中できず、暗記の定着が悪いと感じました。それとともに、早寝早起きを心がけました。入試数ヵ月前になったら、本番の時間割を意識して、その時間帯に頭がしっかり働くように、起きる時間を調整しました。個人的には、夜遅くの試験はないので、普段の勉強も、夜更かしして勉強するのではなく、早起きして勉強することをおすすめします。
あと携帯電話の通知はオフにして、なるべく触らないようにしました。休憩時間をしっかり決めて、うまく使うことが大切だと思います。」
俺みたいになるな!!受験においての失敗談
「現役の受験の際の話をします。私は現役時も今の大学を第一志望としていましたが、かなり実力不足でした。というのも、勉強方法が間違っていたのです。
私は数学と物理が得意だったので、そればかり勉強していました。さらには、数学の中でも苦手な分野は飛ばして、得意な分野で難しい問題ばかり解いていました。すると、本番、数学で思うように点が伸びず、勉強していなかった英語でも長文が読めず、大差で志望校に落ちました。
うまく点が取れる人は、自分の弱点をなくす勉強をしていると思います。得意なところのみを勉強するのはモチベーションを維持できますが、実力はついていきません。得意な分野でファインプレーの回答をするより、苦手な分野でも周りと同等に点を取るのが大切だと思います。」
______オススメの勉強法をおしえてください。
「スキマ時間に勉強することがとても重要だと思います。通学時間、ごはんを待つ時間、寝る直前など10分でも時間を見つけたら暗記物などをやっていくと、かなりの量を覚えられるのでおすすめです。
また、問題集や参考書はなるべく同じものを使い続けるとよいと思います。市販の参考書はたくさんあるため、文法書ひとつとっても何冊か持ちたくなる気持ちは分かりますが、自分に合ったもの1つで十分です。その一つを何周かして、その本が扱っている問題を完璧にして、他の問題が出たらもう知らん、という心構えが大事だと思います。
受験はメンタルが大事なので、自信を付けるためにもあまり多くの本に手を出さないようにしましょう。」
成績が伸び悩んでも、不安になっても、それでも勉強を続けよう!!!
______最後に、受験生へメッセージをお願いします!
「高校の勉強はとても難しいと思います。大学生になり、大学の勉強をしてみて一層そう感じます。大学の勉強は暗記することが多いのですが、高校生は常に、暗記し、計算し、思考し、制限時間の中で解答を書かなければいけません。成績が伸び悩んだり、ケアレスミスのせいでうまく点が取れなかったりと不安になることも多いと思います。ですが、それでも勉強し続けましょう。一朝一夕には伸びませんが、続けていれば、ある日急に成績が伸びるかもしれません。続けていなければ、その日は訪れません。私自身、絶対解けないと思っていた問題が急に解けるようになった経験があります。その日から勉強が好きになりました。そういう日がみなさんにも来ることを願っています。」
おわりに
医師という職業選択について高校生の時に感じたことを語ってくれた坂東さんの受験記でした。
たしかに他の多くの職業に比べて、自分の将来を考えるタイミングが早く訪れるため、坂東さんのように職業見学に参加したり、実際の医学部の先輩、現場で活躍する医師の経験談などを聞いたりして、考える機会をたくさん持つとよいかもしれませんね。このブログも役立てていただければ幸いです。
勉強を続けていれば、頑張っていれば、必ずしも結果が出るわけではないのが受験です。ただ、確実に言えることは、勉強を続けなければ、頑張らなければ、成績は伸びません。成績が伸び悩んでも、不安に苛まれても、それでも勉強を続けましょう!みなさんの健闘をお祈りしています。
次回もお楽しみに!
※個人の感想・意見を記載しております。参考になれば幸いです。