皆さん、こんにちは。本日は円町校の江島がお送りさせていただきます。
今回より「関関同立大過去問分析」というシリーズで、関西難関私大と謳われる4大学の過去問分析と学習アドバイスをお送りいたします。ご自身の志望校に合致するものがあれば、是非とも覗いていただき、今後の学習に活かしてもらえたらと思っています。
立命館大学の英語 概要
- 形式
第2問:長文読解(空欄補充・指示語問題)
第3問:会話文
第4問:文法問題
第5問:文法問題・語法問題
以上、120点満点(※学部や試験形式によって変動あり)
- 制限時間
80分
関関同立大の英語の中では、様々な出題形式で、皆さんの実力を試す問題構成となっています。
後半の文法問題はしっかり対策をすれば、それほど時間がかからなくなってくるので、時間配分のカギは「第4問、第5問の問題をいかに素早く解くか」というところにあると思います。それが出来れば、長文問題によりじっくり取り組むことが出来るので、正答率も上がってくるはずです。試験日や学部での問題形式の変化はないため、「問題への慣れ」がとっても大事です。全体として「努力量の差」が顕著に出る問題だといえるでしょう。
問題分析 長文読解編
では、大問ごとの具体的なお話に移りたいと思います。まずは第1問から。
基本は評論文テイストの問題が出題されますが、たまに随筆文のような問題もテーマに挙げられることがあります。語数は800字~900字程度のものがスタンダードですね。難解な内容のものは多くなく、比較的読みやすい英文で「関関同立大に取り組むなら、まずは立命館大から」と言ってもよいくらいの難易度です。しかし設問は少し厄介なものがありまして…(1)本文内容の一致問題その1、(2)本文内容の一致問題その2、(3)本文の主題を選ぶ問題の3パターンで構成されているのですが、何といっても(2)の問題が、立命館大学の特色問題ともいうべきもので、序盤はこの問題に翻弄される受験生も多いでしょう。
続きまして、第2問について。語数については、第1問よりやや少ないことが多く、750字~850字程度となっています。まあこの辺りは、年度や日にちにもよるんですけどね。出題されるテーマについても、第1問と大きな違いはありません。どちらかというと第2問の方が、随筆文調のものが多い印象です。しかし、設問の形式は大きく異なります。(1)長文中の空欄補充問題、(2)代名詞の指す内容を答える問題の2パターン構成で、内容一致問題がありません。
設問対策 第1問
次に設問対策です。まずは第1問から始めましょう。
- 本文内容の一致問題その1
設問ごとに選択肢が4つずつ用意されており、設問に合う選択肢を選んでいくという王道スタイルの問題です。この問題で求められる能力は「設問文からキーワードを見つける→本文の該当箇所を見つけ出す」ことに尽きると思います。とにかく設問文中から「目立つキーワード」を見つけ出します。名詞や数字…あとは疑問詞なんかもチェックしておきたいところです。それを引っ提げて、本文に戻り、「本文中の該当箇所」を探す。これを徹底すれば、正答率は劇的に安定するはずです。また、「長文の流れに従って設問が作られている」ので、1つ目の問題よりも2つ目の問題の方が、長文の後の方に該当箇所がある場合が多いということも知っておくと便利です。
- 本文内容の一致問題その2
5つの英文が用意されており、本文と照らし合わせて「合致するものは1、合致しないものには2、そしてどちらとも判断しかねるものは3」を選ぶといった、True or False形式の問題をさらに1つ格上げしたような問題になっています。この問題で確実に得点できるかが、合否の分かれ目になるでしょう。普通のTrue or False問題って、本問でいうところの2と3の両方ともが“False”に該当するんです。それを明確にさせたがるのが立命館大学の問題。当然ながらポイントは、「2と3の差に慣れる」ことにあります。「本文と真逆のことが書かれている」なら2、「それ以外」なら3という差別化の訓練を、まずは日本語でよいのでこなすことから始めてみるとよいのではないでしょうか。皆さんがよくご存じの童話でもいいですし、好きな漫画やアニメの内容でもなんでも構いません。よく知っているものであればあるほど、訓練もはかどると思いますし。
- 本文の主題を選ぶ問題
本文のタイトル選びという、これまた王道の問題ですね。大切なのは、「局所的に書いてあることは選ばない」こと。受験生(というか英語に自信のない生徒さん)ってついつい「目につく、わかりやすいもの」に引き込まれがちなんですね。そんな誘惑を振り切って、「長文全体を通して書かれていること」を慎重に見つけるようにしてください。
設問対策 第2問
- 長文中の空欄補充問題
空欄ごとに選択肢が5つ用意されており、本文内容に即したものを選ぶ問題です。文法知識をもって解ける問題は意外に少なく、基本的には「空欄を含む文とその前後」にある情報を頼りに解いていくことになります。この部分に差し掛かったら、集中力を倍にして「がっつり読み」をすることをおススメします。
代名詞の指す内容を答える問題
本文中に下線部が施された箇所の代名詞の内容を、設問ごとに用意された4つの選択肢から選ぶ問題です。代名詞の問題は、(1)代名詞の単数or複数を見る、(2)その内容は代名詞より「前」にあるというルールを徹底するだけで、安定して得点できるようになると思います。
学習アドバイス 長文読解編
やはり「語彙の強化」は欠かせません。市販の単語帳(売れていればなんでも大丈夫です)であれば、全体の80%~85%程度の内容を完璧にしておけば、長文問題で苦戦することはなくなるでしょう。難解な構文は出て来ませんが、基本的な文構造を把握できる力も必要でしょう。内容理解に支障が出てしまいます。また、文法問題は、第3問以降のことを考慮しても1冊しっかり仕上げておくのが望ましいです。市販の文法問題は、おそらくイディオム問題も含まれているでしょうから、こちらも併せて取り組んでください。第2問の問題で役立つはずです。
最後に
次回は、第3問~第5問について詳しく解説していきたいと思います。
本日は以上です。お疲れ様でした。