総合型選抜と学校推薦型選抜
京都医塾では、毎年、総合型選抜(旧AO入試)・学校推薦型選抜入試で合格する塾生が出ています。近年では、関西医科大、金沢医科大、愛知医科大、久留米大、川崎医科大などの合格者が出ています。
京都医塾国語科は、「自己推薦書/志望理由書」「面接」「小論文」などを通じ、総合型選抜・学校推薦型選抜に関わることが多くあります。
塾生さんや保護者様から総合型選抜・学校推薦型選抜についてお尋ねを受けることも多いので、この記事では、私立医学部入試に関し、
- 総合型選抜・学校推薦型選抜の特徴
- それをふまえて、どんなひとが総合型選抜・学校推薦型選抜に向いているか
について書こうと思います。
総合型選抜入試
まず、総合型選抜入試について。
去る6月3日に文部科学省より示された「令和5年度大学入学者選抜実施要項」では、「総合型選抜入試」について、以下のように書かれています。
(1) 総合型選抜
詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって,入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲,目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法。
この方法による場合は,以下の点に留意する。
① 入学志願者自らの意志で出願できる公募制という性格に鑑み,「見直しに係る予告」で示した入学志願者本人の記載する資料*を積極的に活用する。
(*入学志願者本人が記載する活動報告書,大学入学希望理由書及び学修計画書等。)
② 総合型選抜の趣旨に鑑み,合否判定に当たっては,入学志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定する。なお,高度な専門知識等が必要な職業分野に求められる人材養成を目的とする学部・学科等において,総合型選抜を実施する場合には,当該職業分野を目指すことに関する入学志願者の意欲・適性等を特に重視した評価・判定に留意する。
③ 大学教育を受けるために必要な知識・技能,思考力・判断力・表現力等も適切に評価するため,調査書等の出願書類だけではなく,「見直しに係る予告」で示した評価方法等*又は大学入学共通テストのうち少なくともいずれか一つを必ず活用し,その旨を募集要項に記述する。
(*例えば,小論文等,プレゼンテーション,口頭試問,実技,各教科・科目に係るテスト,資格・検定試験の成績等。)
実際の入試は、こうした点をふまえて大学が作成した「アドミッション・ポリシー」にもとづいて行われます。
私立医学部のアドミッション・ポリシーで特徴的なのは(例外もありますが)、「医学への関心」や「学びの意欲」にくわえ、「コミュニケーション能力」「自律性」「問題解決力」が重視されている点です。これらは、私立医学部の場合、一般入試でも重視されることの多い点ですが、総合型選抜ではその傾向が一層顕著です。
文部科学省「令和5年度大学入学者選抜実施要項」
こうしたことをふまえると、次のように言えるでしょう。
「詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接」が課される点について、
向いている人: 志望理由書・自己推薦書などの書類や、面接を通じた自己表現が得意な人。主体性があり、経験豊かな人
向いていない人:書類作成・文章作成や自己表現が苦手な人、拙い人。または、書類作成・文章作成に多大な時間を要する人。あるいは伝達・表現すべき材料の乏しい人
「知識・技能,思考力・判断力・表現力等」を評価するという点について、
向いている人: 「知識・技能」「思考力・判断力」「表現力」の少なくとも2つ以上に長じた人
向いていない人:「知識・技能」「思考力・判断力」「表現力」のいずれも得意でない人
「コミュニケーション能力」「自律性」「問題解決力」という点について、
向いている人: こうした点をPRする裏付けとなる体験・エピソードのある人
向いていない人:こうした点をPRする裏付けとなる体験・エピソードのない人、主体的な活動に乏しい人
また、総合型選抜ではその大学に行きたいという強い意志を求められることが一般的です。それをふまえると、
向いている人: ある大学に行きたいという強い意志があり、それを的確に表現できる人
向いていない人:ある大学に行きたいという意志が弱い人。受験する大学に関心の薄い人
学校推薦型選抜
次に、 学校推薦型選抜入試について。
「令和5年度大学入学者選抜実施要項」では、以下のように書かれています。
(2) 学校推薦型選抜
出身高等学校長の推薦に基づき,調査書を主な資料としつつ,以下の点に留意して評価・判定する入試方法。
① 大学教育を受けるために必要な知識・技能,思考力・判断力・表現力等も適切に評価するため,高等学校の学習成績の状況など調査書・推薦書等の出願書類だけではなく,「見直しに係る予告」で示した評価方法等又は大学入学共通テストのうち少なくともいずれか一つを必ず活用し,その旨を募集要項に記述する。
② 推薦書の中に,入学志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた第1に示す三つの要素に関する評価や,生徒の努力を要する点などその後の指導において特に配慮を要するものがあればその内容について記載を求める。
文部科学省「令和5年度大学入学者選抜実施要項」
学校推薦型選抜は「出身高等学校長の推薦」があり、その前提となる「高校ごとの校内選考」もあります。また、「高等学校が作成する調査書・推薦書等」の提出が求められ、これらの要素が選考で重視される傾向にあります。そのため、大学が行う小論文・面接などの人物試験の比重は、総合型選抜ほどには大きくなく、事実上、学力試験が結果を左右する傾向があります。
こうした点をふまえると、こう言えるでしょう。
向いている人: 高校時代の成績が一定以上であり、学力に自信がある人
向いていない人:高校時代の成績が振るわない人、または学力が不足している人
まとめ
以上は、あくまで私立医学部の一般的傾向に基づいて書きました。
いちばん大切なのは、大学ごとのアドミッション・ポリシーをよく理解し、自身にマッチした大学を受験することです。気になる大学については、ぜひ、アドミッション・ポリシーを確認してみてください。
面接・小論文や自己推薦書・志望理由書は学力試験に比べて客観的な判断の材料が少なく、お悩みのかたが多いかと思います。
京都医塾では、受験に関するご相談や、面接・小論文の対策、自己推薦書・志望理由書に関するサポートも承っておりますので、お気軽にお申し付けください。