京都医塾数学科です。
このページでは「関西大学(3教科型同一配点文系)の数学」についての過去問分析コメントを紹介します。
【形式・制限時間・配点】
※2022年度(最新の問題より, 学部・学科・方式によって異なるので注意)
形式 :穴埋め・記述併用
制限時間:60分
配点 :150点
直近3年分の出題の傾向と特徴をまとめます。
直近3年では大問を3つ出題し、大問のうち2つがで穴埋め方式、大問の1つが記述方式の出題となっています。記述方式は大問1のときと大問3のときがあります。
- 穴埋め方式
大問ごとに三角関数、確率、ベクトル、数列など1つの単元で出題される。誘導形式であり丁寧に計算をしていけば、難しい発想はいらない。最短経路問題・交点の位置ベクトル・等差数列を表す漸化式・階差数列を利用する漸化式・部分分数分解を利用する数列の和など基本・標準レベルの問題が出題されている。
- 記述方式
微分積分・三角比が出題されている。さらに古い年度を見ると数列も出題されている。接線の方程式・正弦定理・余弦定理など基本的な出題である。
全体として基本・標準レベルの問題を繰り返し練習しておけば困ることはない。制限時間が60分なので見直しをする時間的余裕はあまりない。計算ミスをしないように、正確な計算力を身につける必要がある。入試では社会と数学で選択できるので数学を得意とするものが受験するであろう。そのため、社会が苦手だからという理由で消極的に選ぶと不利になる。合格最低点は6割ほどだが、7割は目指したい。大問2つは完答したいところ。
ただし、2022年度入試だけ計算量が大きく増加している。また文字係数も増えており過去数年と比べて難化していることが読み取れる。直前期の演習では、いままで解いた問題の中で「1ヶ所の数字を文字にしてみる」など、高度な練習を組み込めば安心である。
出題の意図は大きく変わっているようには見受けられない。教科書・教科書傍用問題集の章末問題を解く。解法を忘れたらノートを見返す。手順を覚え直す。以上を繰り返しこなせる受験生を求めているように思われる。ただ問題文を丸覚えしているだけだと、条件の変化に弱いので、上で述べた工夫ができればうれしい。見た目に惑わされなければ大丈夫である。