私立大学医学部は、学校ごと教科ごとに出題傾向が独特な大学も多く、過去の入試問題の傾向分析は必須です。このページでは「大阪医科薬科大学医学部」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“大阪医科薬科大学医学部”の受験を考えている方
・“大阪医科薬科大学医学部の出題傾向を知りたい”という方
にオススメの記事です。是非ご覧ください。
大阪医科薬科大学医学部 2021年度の過去問分析総評
英語
英語を得点源にしたい受験生で76点以上、英語が苦手な受験生で56点という結果になりました。1次合格の最低点は全体の400点満点中270点(=0.675%)と公表されているので、英語で56点だとすると、数学と理科2科目あわせて、最低でもマイナス11.5%ぶんを覆す力が必要になります。
全体的に見ると、どれも奇をてらうことのない良問ぞろいで、真面目に努力している受験生がそのままきちんと評価されやすい出題になっています。長文の出典は、インターネット上のジャーナリスティックな記事や、ベストセラーとなった一般書籍からも出題されており、リアルタイムで書かれている英語にもある程度慣れておくとよいでしょう。
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数学
第1問・第2問は完答できるでしょう。第3問以降の各大問の後半部をどれだけ解けるかが差を分けます。証明問題が多く出題されているので、標準的な問題を解ききる力だけでなく、高い思考力と論証力が必要な試験になりました。まずは、解けるべき問題を確実に解くことが重要です。その上で、計算を素早く処理し、的確な記述・証明をできるようになりましょう。証明問題では高い論証能力が必要となりますので、普段の学習から正確な考察ができるように心がけましょう。
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化学
過去6年分の分析で出題分野を均すと、大問4題の内訳は理論化学2.2題、有機化学1.6題、無機化学0.2題と計算されます。無機化学は過去ほとんど出題されていません。入試直前でこの分野の準備が全く出来ていないという人は、或いは無機化学を切り捨てるというのもありでしょう。ただし、近年かなりの高得点勝負となっている事が予想されるため、万一出題された場合のリスクが大きい事は承知の上行ってください。なお、理論化学、有機化学においては、全範囲から満遍なく出題しようとするが故に、ある程度出題範囲の予測をする事ができますが、これもリスクが非常に高い行為ですので、セオリー通り、万遍なく全ての分野に当たって苦手を無くし、どこが出題されても対応できるように準備しておきましょう。実験問題を重視していた名残は現在の入試問題にも見え隠れしていますし、常に現象の理由を考える習慣は論述問題にも役立ちます。日頃から、知識の確認だけでなく、きちんと文章で解答する練習も行っておきましょう。
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生物
■教科書の内容を“深く”理解すること
受験生にとっては初見の題材が出題されることが多いですが、「教科書レベルの知識と考え方」を活用すれば容易な問題がほとんどなので、「教科書レベルの知識と考え方」を骨身に染みて理解していることが合格するための第1条件です。
■生物の「気持ち」になって考えること
前述の「(ダーウィン)適応度」でも書きましたが、「生命現象の本質や意味」を理解するためには、その生物個体や細胞の「気持ち」になってみるとよいです。生物個体や細胞に感情移入するためには、「大抵の生物は“生き残って子を残したい”と考えている」と見なしても構わないでしょう。この姿勢は、合格後の医学の勉強でも役に立つはずです。
■グラフ・記述・計算は必出
出題形式としては、「グラフや数表の読解」と「記述問題」は毎年必ず出題されており、「計算問題」もほぼ毎年出題されています。しかし、いずれも私立医学部入試の難易度としては平易なものが多いので、「グラフ・数表読解、記述、計算」が苦手な人は標準レベルの問題をたくさん解いて、「生物学の考え方」を十分に身に付けておきましょう。
■「書く力」を伸ばすこと
「文章を書くこと」は「話すこと」に比べて格段に難しいものです。あなたが小学校から高校までに受けてきた教育課程によっては、学校が抱えている様々な制約もあって、あなたの「書く力」は十分には伸びていないのではないでしょうか。「入試生物での書く力」を伸ばすためには、誰か入試生物の記述問題を採点できる人に見てもらうことが効率的でしょう。
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物理
難易度は概ね標準レベルであり、典型的な題材も多いです。しかし、問題の分量が多いので、素早く正確に処理をしていく必要があります。計算量もそれなりにあるため、詰まったら飛ばし、解けるところから手早く解き進めましょう。また、問題に図が描かれていない(あるいは描かれてあっても簡素である)ことが多く、状況を自分で整理して解き進める力も重要になります。知識を詰め込むだけでなく、それをアウトプットする訓練を十分に積んでから、試験に臨みましょう。
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京都医塾の入試問題分析と相性評価
京都医塾では、毎年すべての入試問題を全教科の講師陣が実際に解いて、その大学の問題傾向を分析し、年ごとの傾向変化もしっかり把握しています。
その上で、入試直前期、受験校を決定する一助とすべく、すべての生徒に対して、『生徒ひとりひとりの学力分析(学習の習熟度やクセ、分野ごとの得意不得意など)』と『各大学の入試問題傾向分析』とを照らし合わせて、相性評価を作成いたします。
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