私立大学医学部は、学校ごと教科ごとに出題傾向が独特な大学も多く、過去の入試問題の傾向分析は必須です。特に最新年度は重要。
各大学の教科ごとの問題分析のフルバージョンはかなりのボリュームになるため、このブログではハイライトとして、各教科の最新年度の出題形式/内容/適性を抜粋してお伝えいたします。
今回は2021年度 兵庫医科大学 医学部 【一般選抜】過去問分析をご紹介いたします。
*A方式とB方式を総合的に分析しています。
英語の出題形式/内容と適性
制限時間90分 記述中心 ①全文和訳 ②長文(空所補充) ③長文(空所補充・和訳) ④長文(空所補充・語句整序・和訳) ⑤英作
国公立と見間違えるほどの問題は相変わらず。記述式の対策をしっかり行っていないと厳しいのは間違いない。本気で狙うなら本格的な英作の訓練が必須。
数学の出題形式/内容と適性
制限時間90分。記述。証明問題も出題され、記述力が必要。題意をしっかりと読み取り、解法を立てる力が要求される。2021年度は扱う文字の数が多く、状況把握が難しかった。
化学の出題形式/内容と適性
理科2科目120分(B方式は1科目60分)。 記述式。大問3問。
理論・有機範囲を中心に標準的な問題が多く出題されている。中にはやや難の問題もあり、論述問題が出題されることも多いので、そうした問題への対策は必要。
生物の出題形式/内容と適性
理科2科目120分(B方式は1科目60分)。 記述式。大問数は近年減少傾向にあるが、依然として全体の問題数は多い傾向にある。
知識問題と実験・観察考察問題の両方が出題され、小問集合があるため問われる知識の幅は広い。特に、進化や生態系の出題頻度が他大学と比べて高いため注意が必要。以前は選択問題では「すべて選択」形式が多かったが、2019年度以降は解答数が指定されて格段に解きやすくなった。
論述も必ず含まれており、分量が時間に対して多い。処理速度と、取捨選択をする判断力も必要。
物理の出題形式/内容と適性
理科2科目120分(B方式は1科目60分)。 記述式。 大問5題(小問集合1題)。
難易度は基本~やや難まで幅広く、時には高校物理を超えた内容も出題される。しかも、1科目あたり60分で5題を解かなければならず、時間的な余裕は全くない。そのため、そのような問題を見極めて取捨選択し、標準レベルまでの典型題を素早く解き進める必要がある。また、全ての設問において導出過程も記すことになるため、解答時間を意識した過去問演習を十分に積んでおきたい。
京都医塾の入試問題分析と相性評価
京都医塾では、毎年すべての入試問題を全教科の講師陣が実際に解いて、その大学の問題傾向を分析し、年ごとの傾向変化もしっかり把握しています。
その上で、入試直前期、受験校を決定する一助とすべく、すべての生徒に対して、『生徒ひとりひとりの学力分析(学習の習熟度やクセ、分野ごとの得意不得意など)』と『各大学の入試問題傾向分析』とを照らし合わせて、相性評価を作成いたします。
京都医塾ではご相談・体験授業を随時募集しています。下記リンクからお気軽にお問い合わせください。