私立大学医学部は、学校ごと教科ごとに出題傾向が独特な大学も多く、過去の入試問題の傾向分析は必須です。特に最新年度は重要。
各大学の教科ごとの問題分析のフルバージョンはかなりのボリュームになるため、このブログではハイライトとして、各教科の最新年度の出題形式/内容/適性を抜粋してお伝えいたします。
今回は2021年度 帝京大学 医学部 一般選抜 過去問分析 (1日目~3日目を総合的に分析) をご紹介いたします。
英語の出題形式/内容と適性
制限時間60分 一問のみ短文和訳問題で残りは全てマーク形式 ①長文(和訳含む 550語程度) ②長文の空所補充(450語程度) ③長文(650語程度) ④語句整序
全体的に語彙レベル高め。大問により難易にばらつきがある。
数学の出題形式/内容と適性
2科目で120分。空所補充。理科2つを勧める場合が多いが、数学も決して難しくはないので、理科が苦手なら数学を選択することもお勧めできる。
数Ⅲは出題されない。
化学の出題形式/内容と適性
2科目で120分。記述式。大問4題。
標準レベルの問題が多く、ミスなく解答を作り上げられるかを要求される。近年は大問4で高分子化合物の問題が多く出題されている。計算問題がやや多いため時間配分には注意が必要。
生物の出題形式/内容と適性
2科目で120分。 選択式が多いが、計算結果や短めの記述が求められるものもある。
出題分野は典型的な出題分野が多いが、問われる知識の幅が広い。細かい知識も問われ、「選択肢からすべて選べ」式の問題も多いため、正確に理解しておく必要がある。日によって問題が異なっており、難易度の差が大きい。
2021年度入試に新型コロナウイルスを題材にした問題が出題されるなど、直近で話題になった事柄に興味を持って学んでいるかが問われることがある。説明問題は多くない。文章表現は苦手だけれども生物の知識は多くあり、事務処理能力が高い、という生徒に向く。
物理の出題形式/内容と適性
2科目で120分。記述式。大問3題。
かつては基本~標準までの典型問題で構成されていたが、近年は思考力を試すやや難しい問題が明確に増えてきており、難化傾向にある。2021年度は大問数が4題から3題へと減少し、1問1問をじっくりと分析を進められる力があるかどうかを試そうとする大学の意図が伺える。グラフの描図や現象の説明が求められることはほぼないが、一筋縄で解ける問題は少なく、設問はよく練られている。また、原子物理の出題頻度が高いことも特徴的である。さらに、ヒトを医学物理的な視点からモデル化して考察させる問題も、全大問うち1題程度の割合で出題されている。
京都医塾の入試問題分析と相性評価
京都医塾では、毎年すべての入試問題を全教科の講師陣が実際に解いて、その大学の問題傾向を分析し、年ごとの傾向変化もしっかり把握しています。
その上で、入試直前期、受験校を決定する一助とすべく、すべての生徒に対して、『生徒ひとりひとりの学力分析(学習の習熟度やクセ、分野ごとの得意不得意など)』と『各大学の入試問題傾向分析』とを照らし合わせて、相性評価を作成いたします。
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