私立大学医学部は、学校ごと教科ごとに出題傾向が独特な大学も多く、過去の入試問題の傾向分析は必須です。特に最新年度は重要。
各大学の教科ごとの問題分析のフルバージョンはかなりのボリュームになるため、このブログではハイライトとして、各教科の最新年度の出題形式/内容/適性を抜粋してお伝えいたします。
今回は2021年度 獨協医科大学 医学部 【一般選抜】過去問分析をご紹介いたします。
*1日目と2日目を総合的に分析しています。
英語の出題形式/内容と適性
制限時間60分 マーク形式のみ ①長文2題(600語と750語程度) ②会話問題 ③文整序 ④長文の空所補充 ⑤語句整序 ⑥文法・語法
2020年度より制限時間が10分短くなった(2022年度も60分)。非常に量が多く処理速度が必要。難しい問題も混じる。時間をかけるべき問題か否か取捨選択する能力も必要。
数学の出題形式/内容と適性
制限時間60分。マーク。2021年度から、70分5題から60分4題へ。誘導に乗れば最後まで解ききれるが、内容自体は難しいため、完答を無理に狙う必要はない。集中力を切らさずに、根気強く数え上げや計算を行う必要がある。
化学の出題形式/内容と適性
理科2科目で120分。マーク式(択一式)。大問5問。
出題範囲に偏りはなく、標準的なレベルの問題が出題されているが、大問5問に対して、試験時間が理科2科目で100分とやや短いので、正確に素早く解答する力が要求される。近年はDNA、RNA等の新分野の問題も増えてきており、しっかりと対策を練っておきたい。
生物の出題形式/内容と適性
理科2科目で120分。マーク式(択一式)。大問5問。
要求される知識は教科書レベルのものが多く、選択肢が複雑ではないので選びやすい。計算問題が複数出題。問題数は多い。テキパキこなさないと間に合わない。出題範囲に偏りがない。全範囲しっかり勉強しておこう。
物理の出題形式/内容と適性
理科2科目で120分。マーク式(択一式)。 大問5題(小問集合1題)
難易度は標準程度で統一されている。また、難問・奇問の類いはなく、それほど煩雑な数値計算もない。しかし、「旧帝大レベルの受験生」にとっての典型題について、そのエッセンスを抽出したような問題を並べているため、ただ公式に当てはめるだけというレベルとは次元が異なる。そのため、物理としての本質的な理解に直結する問題が数多く、実力が素直に反映されやすい。また、2021年度から、1科目あたりの解答時間が50→60分と伸びたので、より妥当な時間制限となった(適切なシンキングタイムが取れるようになった)。典型題の構造理解と反復演習を往復するという王道の勉強を積み重ねることによって、点数を大きく上げやすい大学の一つである。
京都医塾の入試問題分析と相性評価
京都医塾では、毎年すべての入試問題を全教科の講師陣が実際に解いて、その大学の問題傾向を分析し、年ごとの傾向変化もしっかり把握しています。
その上で、入試直前期、受験校を決定する一助とすべく、すべての生徒に対して、『生徒ひとりひとりの学力分析(学習の習熟度やクセ、分野ごとの得意不得意など)』と『各大学の入試問題傾向分析』とを照らし合わせて、相性評価を作成いたします。
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