京都医塾英語科です。

このページでは「神戸大学医学部の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“神戸大学医学部”の受験を考えている方
・“神戸大学医学部の英語がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

※ここでは2次試験の問題のみを扱います。

概要

【形式・制限時間・配点】2022年度
形式： 記述
制限時間： 80分
配点： 125点

【2022年度の出題形式】

• 長文問題
• 長文問題
• 会話問題
• 英作文

【制限時間に対する問題量】

英作文があることを考慮に入れると、時間制限は厳しいと言えます。

2022年度（最新の過去問）の分析

さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。

【第１問】（難易度：標準）　

長文問題です。人工的な光が夜行性の生物に与える悪影響を論じた文章で、昨年度に引き続き環境系の文章が採用されています。問題については、内容一致系の記号問題が3問、空所補充問題が1問、和訳が2問となっています。内容一致問題は、「本文と合致しないもの」を選ばせたり、「合致するものを全て」選ばせたりと、出題の工夫がみられます。また、和訳問題もTheyが指すものを明らかにするよう指示されていたりしますので、馬鹿げた話かもしれませんが、まずは設問の指示をしっかり読むことを徹底しましょう。また、空所補充も2か所の正しい組み合わせを選ぶものなので、どの問題もしっかり内容を把握していないと解けない仕掛けになっており、例年より難易度は上がっていると言えそうです。

≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【第2問】（難易度：標準）　

長文問題です。lingua franca（共通語）についての文章でガチガチの文系ネタですね。こんな内容に馴染みのある受験生はいないと思いますが、しっかり読んでいけば内容は理解できるようになっています。設問は内容一致系記号問題が2問、空所補充が2問、和訳・説明問題が2問となっています。第1問に続いて、「合致しないもの」を内容一致で聞いたり、空所補充も2か所の組み合わせで答えさせたりと、やはり一癖ある設問になっています。和訳もtechnical fixという私自身どう訳せばいいか苦心した箇所が含まれていたりと、例年より難易度が高い印象が続きます。しっかり内容を理解すること以外に正解する方法はなく、その意味でしっかりした英語力と思考力が求められます。ごまかしは一切ききません。

≪2022年度の目標値≫

英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【第3問】（難易度：標準）　

神戸の第3問ではおなじみの小説（風）の文章から抜き出した問題です。下線部の意味を問う問題が4つと、会話部分の空所に正しいセリフを入れる問題が5つ、そして和訳という設問構成です。多くの受験生は普段、論説文しか読まないので、このような小説・エッセイ風の文章は苦手にしている人が多い印象ですが、神戸の第3問はよく小説が出題されますので、本気で神戸大学を目指す受験生は過去問で第3問をしっかり練習しておくべきでしょう。2022年度の文もいまいち人間関係と状況が分かりづらく、解きやすいとは感じませんでした。

≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【第4問】（難易度：標準）　

与えられた英文を読んだうえで解答するタイプの英作文です。問１は、文章に出てくるlevel playing fieldが何かを40語で説明する問題、2つ目が「学校の制服に賛成か反対か」という自由英作で70語前後という指示があります。このテーマは自由英作文の定番ネタですから、どこかで書いたという受験生も多いのではないでしょうか。自由英作は昨年度が60語でしたから、今年は10語増えていますね。今後も語数が増える可能性は多いにありますので、100語程度の自由英作文は普段から書きなれておくべきでしょう。

≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6割

【総評】

神戸大学の問題については、長文問題の難易度はそれほど高くはなく、設問の難易度も標準である、というのが普段の印象ですが、2022年度は色々仕掛けを施してきたなあという印象です。単なる英語力だけではなく思考力が求められる問題なので、良問と言えるでしょう。

まとめ

というわけで、今回は神戸大学医学部の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです！

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