京都医塾生物科です。
このページでは「兵庫医科大学医学部の生物」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“兵庫医科大学医学部”の受験を考えている方
・“兵庫医科大学医学部の生物がどのような問題か知りたい”という方
にオススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2023年度
形式:記述式
制限時間: 一般A:理科2科目120分、一般B:60分
配点: 一般A:理科2科目200点、一般B:100点
出題の傾向と特徴
幅広い分野から様々な形式で出題されますが、難しい設問は少ないです。
大問1に毎年小問集合が出題されています。やや細かい知識も要求されるが、近年は易化の傾向にあります。
論述問題も毎年出題されます。以前は文字数が多く、まとめるのがやや忙しかったのですが、近年では制限文字数が少ないものや字数制限を設けず解答欄の枠内に書くという問題が増えたため易化しています。
【頻出の出題単元】
細胞と分子、代謝、遺伝情報の発現、生殖・発生・遺伝、生物の生活と環境、生物の進化と系統
【制限時間に対する問題量】
論述問題の出題がありますが、複雑な情報処理が要求される問題は少ないです。難しい設問で足止めされるということがなければ時間に追われることはないです。問題の取捨選択と解答時間の管理は徹底しましょう。
2023年度(最新の過去問)の分析
さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】
小問集合です。
霊長目の詳細な分類が問われる問題が難しいですが、その他の問題は教科書レベルを逸脱した知識は要求されず、簡単です。
短時間で処理し、満点に近い得点率で切り抜けましょう。
【第2問】
植物の環境応答に関する出題です。
典型例題が並び、難しくありません。
植物に苦手意識があったり、他分野に注力していたりであまり触れられていなかったという受験生は苦戦する可能性もあります。
医学部入試でも植物生理の出題はあるものと思いましょう。
満点近い得点が要求されます。
【第3問】
進化、血縁度、利他行動に関する出題です。
知識問題と典型的な論述問題や計算問題のみの構成であり、題材に触れたことがあれば難しくありません。
ハチの雄が単為生殖により発生したもので、核相がnだというのも生物選択の受験生にとってはよく知られた内容です。
満点近い得点率が要求されます。
【第4問】
アミノ酸、タンパク質、化学進化に関する出題です。
必須アミノ酸こそ珍しい出題ではあったものの、その他問題は教科書レベルの知識があればすべて解答可能な簡単な問題でした。
満点近い得点率が要求されます。
【第5問】
ノックアウトマウスの作成に関する出題です。
問題集で類題に触れたことがあれば解ける問題も多いと思いますが、他の大問より明確に難しいです。
簡単な空欄補充問題とメンデル遺伝の問題で確実に得点しておきましょう。
他の大問で満点近い得点が取れていれば、多少の失点は許容しましょう。
【総評】
2023年度の生物は、全体的に難易度は高くなく、教科書や問題集で学習した内容が多く出題されました。計算問題や論述問題も論理的な思考や特別なスキルが要求されない、典型的でシンプルな題材が多く、高得点を目指しやすい構成でした。
しかし、一部の問題では、細かい事実や定義を覚えていなければ解けないものもありました。特に第5問は、ノックアウトマウスの作成に関する知識や実験の過程を問うもので、他の大問と比べて難易度が高かったと言えます。
生物学の幅広い分野に対する理解と関心を持ち、常に最新の情報にアップデートしておくことが重要です。
≪2023年度の目標値≫
生物を得点源にしたい受験生…8.5 割
他教科を得点源にしたい受験生…6.5 割
まとめ
というわけで、今回は兵庫医科大学医学部の生物についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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