京都医塾生物科です。
このページでは「帝京大学医学部の生物」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“帝京大学医学部”の受験を考えている方
・“帝京大学医学部の生物がどのような問題か知りたい”という方
にオススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2023年度
形式:記述式
時間:選択2科目120分
配点:選択2科目200点
出題の傾向と特徴
仮名指定の問題やすべて選び番号の小さい順で答える問題など解答に注意が必要な問題が多く、文字数制限こそ少ないものの論述問題も出題されることがあります。
選択科目だけあって、高得点を取ることは難しい内容になっているため、基本問題は確実に得点できるよう注意深く取り組む必要があります。また、日程により多少の取り組みやすさの違いがあり、別の日と内容が重複することもあります。
【頻出の出題単元】
代謝、遺伝情報、恒常性、などの出題がやや多く、腎臓や免疫に関しては計算問題の形で扱われることも多い傾向にあります。少しの偏りはあるものの、出題されない分野があるわけではないため、どの分野から出題されてもよいように対策しておく必要はあります。
【制限時間に対する問題量】
問題の数が多いわけではないものの、1つ1つの問題が決して易しくはないため、思考にかかる時間を考えると時間的に余裕はありません。教科書レベルの知識を問われる問題をいかに素早く解いて考察問題に時間を割り当てるか、という戦略が必要になってきます。
2023年度(最新の過去問)の分析
2020年度までは大問4題の出題が続いていましたが、2021年度からは大問3題になり、複数の分野にまたがった内容が出題される傾向が強くなっているようです。さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。帝京大学の入試は3日間ありますが、以下の分析は赤本(教学社)に収録されている問題①(1/26実施分)についての内容です。
【第1問】
複製のしくみとPCR法についての出題でした。
複製起点から複製フォークの構造、プライマーのできる位置などが詳しく問われました。基本的な内容ですが、特に塩基配列の部分は丁寧に確認してから選択する必要がありました。PCR法についても基本的な内容が問われていて、用いられる酵素の特徴を説明する論述などは的確にまとめて書くことが求められました。
【第2問】
細胞や細胞内の構造・物質に関する出題でした。
帝京大では珍しい、複数の選択肢から指定された数の正解を選択する、という小問が集合した様式での出題でした。長い文章中の細かい差異に注意を払って正誤を判断する必要があるものもあり、丁寧に解くと少し長めの時間を要したものと思われます。
【第3問】
生物の進化に関する出題でした。
地質時代の年代や出来事など、教科書的な知識を問われているだけでなく、地球が誕生してから現在までを1年とした時の脊椎動物の出現時期が何月にあたるかを計算させるなど、少し変わった様式での問い方も見られました。
【総評】
基礎的な問題でしっかりと得点を確保した上で、計算問題や考察問題に注意深く取り組む必要がある大学です。2023年度はここ数年と比較すると取り組みやすい問題が多かったですが、近年は難しい内容が扱われることも多いため、教科書レベルの知識を完璧にしておくことはもちろん、過去問を通して新しい知識や考え方を身につけて対応できる問題の幅を広げて臨むことが大切です。帝京大学を受験する場合には、他の科目についても一通り解いてみた上で、安定して得点できる科目を選択するようにしましょう。
≪2023年度の目標値≫
生物を得点源にしたい受験生… 8割
他教科を得点源にしたい受験生… 7割
まとめ
というわけで、今回は帝京大学医学部の生物についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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