京都医塾化学科です。
このページでは「兵庫医科大学医学部の化学」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“兵庫医科大学医学部”の受験を考えている方
・“兵庫医科大学医学部の化学がどのような問題か知りたい”という方
オススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
概要
【形式・制限時間・配点】2024年度
形式: 記述・論述式
制限時間: 60分
配点: 100点
出題の傾向と特徴
化学基礎、理論、無機、有機、高分子の全範囲から満遍なく出題されています。また、一部には計算過程を書かせたりグラフを書かせたりする問題もあるので、全分野にわたってある程度発展レベルの問題まで学習を進めておく必要があります。
【制限時間に対する問題量】
3題で60分なので、1題あたり20分かけられますが、計算問題が多い上にその過程やグラフを書かせる問題もあるので、余裕はありません。記述を意識して問題を解くようにしましょう。
2024年度(最新の過去問)の分析
さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】
(1)主に化学基礎、無機分野の基礎知識の小問集合です。問題文の指示をよく読み、解答は元素記号なのか化学式なのかなどに気をつけましょう。
(2)酸化還元の基本的な計算問題です。代表的な酸化剤・還元剤の半反応式を確実に書けるようにしておきましょう。
(3)溶解度に関する基本的な計算問題です。計算ミスに気をつけてしっかり得点しましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…10割
他教科を得点源にしたい受験生…8割
【第2問】
(1)平衡定数を求める基本問題です。確実に得点したいところです。
(2)平衡定数の変化から平衡移動の方向を確認し、発熱反応なのか吸熱反応なのかを判断する必要があります。慣れていないと正解しにくい問題です。
(3)平衡定数を用いる基本的な計算問題です。
(4)、(5)反応の変化を丁寧に追っていきましょう。時間を掛けすぎないように注意しましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…7割
【第3問】
(1)質量や分子量からどのヒドロキシ基がメチル化されたのかを考え、構造を推定する問題でした。典型問題ではありますが、難易度はやや高いです。初見の受験生は戸惑ったかもしれませんが、これを機に学習しておきましょう。時間を掛けすぎないように注意する必要もあります。
(2)扱っている物質は見慣れないですが、反応式も与えられているので、正解したい問題です。
(3)与えられたインドキシルやインジゴなどの構造や、問題文のヒントを手掛かりに解いていきましょう。
(4)(3)で構造を判断できれば、半反応式を考えるだけの基本的な計算問題です。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…7割
他教科を得点源にしたい受験生…6割
【総評】
大問1、2は典型的な内容でしたが、大問3はあまり馴染みのない物質を扱っていたため、少し戸惑ってしまった受験生もいるのではないでしょうか。しかし、知らない物質や反応でも、知っている内容から判断して解けるようになっています。そのため、丸暗記ではなく理解をするように心掛けて、学習を進めてください。また、記述問題への対応力も必要なので、答えがあっていたからOKではなく、添削などを受けるようにしましょう。
また、大問1、2のような基礎知識や典型的な計算問題での失点を防ぐことが一番大切です。取りこぼしのないように、基礎・標準レベルの問題を反復して、定着させましょう。
まとめ
というわけで、今回は兵庫医科大学医学部の化学についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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