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2024年度国際医療福祉大学医学部の生物過去問対策・分析

2024年度国際医療福祉大学医学部の生物過去問対策・分析

京都医塾生物科です。

このページでは「国際医療福祉大学医学部(一般選抜)の生物」についての過去問分析コメントを紹介します。

・“医学部受験に興味がある”という方
・“国際医療福祉大学医学部”の受験を考えている方
・“国際医療福祉大学医学部の生物がどのような問題か知りたい”という方

にオススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

概要

【形式・制限時間・配点】2024年度 
形式:マークシート式
時間:理科2科目120分
配点:理科2科目200点

出題の傾向と特徴

各大問とも2つの文章(リード文)が提示され、それに関する出題という形式です。前半の[文1]と後半の[文2]は原則として別分野になっていて、事実上大問が8つあると考えていいでしょう。特に遺伝子発現やバイオテクノロジーの実験考察問題は難易度が高く分量も多いので、しっかり対策しておく必要があるでしょう。

【頻出の出題単元】

生物基礎・生物の全範囲が出題範囲で、全範囲から出題されます。単純な穴埋めからグラフ読解や実験考察問題までいろいろな形で問われます。「生態」「進化」「分類」からも出題されていますので学習を怠らないようにしましょう。

【制限時間に対する問題量】

問題数は多いと言えます。知識問題や典型問題を素早く解答することができれば、計算や難易度の高い考察に時間をかけても解き切れる分量になっています。逆に考えると、処理速度を上げるべき問題とじっくり腰を据えて考えるべき問題とを判断して解く必要がある、ということです。

2024年度(最新の過去問)の分析

さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
 

【第1問】 

細胞膜を介した物質の出入りについて述べた[文1]と、細胞間の情報伝達について述べた[文2]の出題でした。膜タンパク質の機能についての出題という共通点があります。
[文1]の設問は教科書レベルですが、膜を介した輸送や細胞接着についてかなり細かい知識が問われます。
[文2]は神経系・内分泌系による情報伝達における膜タンパク質の機能について述べたもので、難易度は[文1]とほぼ同じです。

【第2問】 

被子植物の配偶子形成や受精を扱った[文1]とカエル卵の予定運命を扱った[文2]の出題でした。
[文1]については、発生の基礎事項を覚えていれば解答できます。ただし問5の自家不和合性は少し馴染みのない内容だったかもしれません。
[文2]は対照実験の論証が必要でやや高度な内容となっています。体のどの部分が何に由来するか(予定運命)は昨年も問われたのでしっかり記憶しておきましょう。

【第3問】 

[文1]は植物の成長制御で、植物ホルモンや光受容体など教科書でおなじみの内容、[文2]は聴覚器の構造と機能についての出題でした。
[文1]については植物の屈性や傾性の起きる仕組みを詳細に覚えておくことが必要です。[文2]はそれほど高度な内容ではありませんが、逆に知識がないと手も足も出ないということになりそうです。

【第4問】 

[文1]が昨年同様、進化に関する出題で、[文2]が生態に関する出題でした。
[文1]は基本的に教科書レベルの知識で解ける問題ですが、一部で「全球凍結」など地学範囲の知識や、やや耳慣れない生物名も要求されます。[文2]は個体群生態を扱っていて、内容は頻出問題と言えます。生命表を用いた計算は、難度は低いものの煩雑です。

【総評】

前年度に比べやや易化しています。その分、合格のためには教科書レベルの知識問題や計算問題で確実に得点を取りきる事が求められます。具体的にはまず各文章の空欄補充でミスをしないこと、すなわち正確な基礎知識が求められ、その上で知識を応用して実験の結果や伏せられたデータを推測する応用力が求められます。丁寧な学習を心がけましょう。

≪2024年度の目標値≫
生物を得点源にしたい受験生… 9割
他教科を得点源にしたい受験生… 7割

まとめ

というわけで、今回は国際医療福祉大学医学部の生物についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!

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