京都医塾化学科です。
このページでは「大阪医科薬科大学医学部の化学」についての過去問分析コメントを紹介します。
・ “医学部受験に興味がある” という方
・ “大阪医科薬科大学医学部” の受験を考えている方
・ “大阪医科薬科大学医学部の化学がどのような問題か知りたい” という方
オススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。
目次
概要
【形式・制限時間・配点】2024年度
形式: 記述・論述式
制限時間:2科目120 分
配点: 100点
出題の傾向と特徴
毎年大問4つで構成されており、理論化学と有機化学からの出題が多いです。
無機化学の出題は少ないですが、疎かにせずに学習を積んでおきましょう。また、細かな知識が問われていることもあるので、教科書や参考書の端までしっかりと目を通しておきましょう。
【制限時間に対する問題量】
60分で大問が4つであり、医学部入試においては標準的だと言えるでしょう。
各設問の難易度も標準的なものが多いので、それらをスムーズに解くことができれば少々煩雑な計算や思考力を要する問題に時間を使っても解き切ることができるでしょう。
2024年度(最新の過去問)の分析
さらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。
【第1問】
問1
有機化学のクメン法やヨードホルム反応に関する問題でした。標準〜やや発展の問題でしたが、反応の詳細がわからなくてもある程度の流れは推察できるので、化学が得意な受験生であれば全問正解したいところです。
問2
マルコフニコフ則に関する基礎問題でした。
問3
クメン法において、なぜクメンを酸化するとクメンヒドロペルオキシドが生じるのかという問題でした。初見の人が多く、やや難しく感じると思うので、後回しにして時間のロスを防ぎましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8割
他教科を得点源にしたい受験生…6.5割
【第2問】
問1 、問2
酸化還元の基本的な反応式です。
問3
問1、2を利用した基本的な計算問題です。問1〜問3は確実に得点したいところです。
問4
実験結果からファラデー定数を求める基本的な問題でした。
問5
問4の結果を用いてアボガドロ数を求める問題でした。定義から考えれば解けるので、化学が得意な受験生であれば得点したいところです。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…9割
他教科を得点源にしたい受験生…7割
【第3問】
問1
核酸の基礎知識でした。全問正解したいところです。
問2
RNAを構成する糖が、どこでリン酸と結合しているのかという問題でした。
問3
DNA中の塩基がどのように水素結合を形成しているのかという問題でした。問2、3については、覚えていない受験生も多いと思うので、核酸の構造に関してしっかり確認しておきたい。
問4
DNA中の各塩基対の割合を求めるという、典型問題でした。必ず得点したいところです。
問5
DNA中の各塩基対の濃度に関する問題でした。問4と同様に、得点しておきたいところです。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…9割
他教科を得点源にしたい受験生…7.5割
【第4問】
問1
アミノ酸の基礎知識でした。
問2
アミノ酸と電離定数の典型問題だったのではないでしょうか。等電点においては溶液中の正負の電荷が釣り合っていることがポイントです。
問3
アミノ酸を推定する基本的な問題です。有名な検出反応は全て説明できるようにしておきましょう。
問4、5
各液性下で、アミノ酸がそれぞれどのように振る舞うのかを説明できるようになっておきましょう。問5については、初めから各アミノ酸を吸着させられてあり、それらが流出する順番を問われていることに気をつけましょう。
≪2024年度の目標値≫
化学を得点源にしたい受験生…8.5割
他教科を得点源にしたい受験生…7割
【総評】
ところどころで思考力を要する問題が見られましたが、その他は標準的な内容が並んでいました。標準的な問題を素早く解ききって、思考する時間を確保しましょう。そのためにも、各単元の基本知識は確実に覚え、頻出問題の解法をおさえておきましょう。
まとめ
というわけで、今回は大阪医科薬科大学医学部の化学についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!
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