救急で運び込まれた患者の命を守るために、日夜、医療の最前線で戦い続けているのが救命救急医です。
命の危険に晒された患者の危機を救うべく、身を粉にして働くその姿は、一般市民にとって非常に頼もしいものです。
そんな救命救急医に憧れを抱く受験生も多く、将来は救急医療の現場で活躍したいと考えている人は後を絶ちません。
そこで今回の記事では、救命救急医を目指す方々へ向けて、救命救急医になるにはどうしたらよいのかについて詳しく解説していきます。
目次
そもそも救命救急医とは?
救命救急医の名称は耳にしたことがあるものの、その実態については、あまり掴めていない人も多いのではないでしょうか。
そこで、こちらの項では、救命救急医の基本的な知識から解説していきます。
救命救急医とは、「救急科専門医」という資格を保有した医師の総称であり、業務内容は実に多岐にわたるのが特徴です。
詳しくは後述しますが、重症の患者から軽症の患者まで幅広く診療することが多く、ほかの診療科と比較すると多様性のある働き方となっています。
また、この救命救急医は、「ER型救急」と「救命型救急」の2種類に大きくわけられますので、この点についても押さえておきましょう。
ER型救急の救命救急医の主な役割は、救急外来に運び込まれた患者の重症度や緊急度を推し量り、必要な診療科へ引き継ぐことです。
一方で、救命型救急の救命救急医の主な役割は、重症患者を対象に診断や手術、集中医療など、様々な医療行為を総合的に行うことにあります。
まとめると、救命救急医とは「救急科専門医」の有資格者の医師を指し、そして、その救命救急医には大きくわけて、「ER型救急」と「救命型救急」の2種類のタイプの医師が存在するということになります。
救命救急医の仕事内容
続いて、救命救急医の仕事内容についても見ていきましょう。
大まかな内容については前項で触れたとおりですので、こちらの項では、さらに深掘りして解説していきます。
なお、救命救急医になるための資格の情報に関しては、次項で詳細に扱っていきますので、そちらもぜひ参考にしてください。
救命救急治療
救命救急治療は、文字どおり命の危険にある患者に対する救急治療を指します。
救命救急医は、このような致死的状況にある患者に対して初期診断を行い、現状、確認できている症状のほかにも、何か合併した症状がないか探っていきます。
運び込まれた患者が複数の症状を同時に発症しているケースは少なくないため、非常に重要な作業です。
そして、ひととおりの診断が終了した後は治療の段階に入りますが、上記のとおり複数の症状のある患者に対しては他科の医師らと連携し、チームとして医療にあたります。
その後、必要が認められれば集中治療室へ移動してもらい、入院から退院までの期間の治療を実施します。
ER型救急
ER型救急については、上でも少しお伝えしたとおり、運び込まれた患者の重症度などを診断し、ほかの診療科へ引き継ぐのが主な仕事です。
日本におけるER型救急は、主に北米型の救急医療モデルを採用しており、基本的にすべての患者に対して医療行為を行うのが特徴です。
ただし、北米と日本とでは医療体制が異なる点が多いことから、それにともない医療施設によっては、諸般の事情に合わせて臨機応変に対応しています。
そのため、ひと口にER型救急といっても、我が国では自治体や病院によって診療形態に違いが見られるのが一般的です。
災害医療
救命救急医には、災害医療の現場における人命救助の役割もあります。
災害現場の特徴としてあげられるのが、供給できる医療に対し、需要の方が圧倒的に高いことです。
こういった状況に対応するためには、やはりチーム医療が重要になっていきます。
そのため、災害現場における医療では、「DMAT」と呼ばれる医療チームを編成して、患者の治療にあたるのが一般的です。
DMATとは、「Disaster Medical Assistance Team」の略で、災害からおおむね48時間以内に結成される、機動性と専門性を兼ね備えた救急医療のスペシャリストチームを指します。
災害医療の現場では、このDMATをはじめとした様々な救命救急医が患者の治療にあたり、必要な支援活動を行っていきます。
ドクターカーによる活動
救急医療にはドクターヘリがたびたび導入されますが、「ドクターカー」という専用車両が用いられるケースも少なくありません。
ドクターカーとは、東京都済生中央病院などが導入している車両であり、一般的な救急車両との違いは、車両内に直接、救命救急医が乗り込み出動することにあります。
基本的に救命型救急医療は、患者が運び込まれるのを待つスタイルを取りますが、こちらのドクターカーを用いた活動には、いち早く患者のもとへ救命救急医が駆け付けられるというメリットがあります。
このように、救命救急医には院内で患者を受け入れるタイプの仕事のほかにも、自ら積極的に現場に出向くタイプの仕事もあるのです。
救命救急医になるにはどうすればいい?
さて、ここからは救命救急医になるには、どういったキャリアを歩めばよいのかについて見ていきます。
名古屋市立大学救急科のキャリアプランを例にとり、救命救急医になるには、どうすればよいのか解説していきましょう。
救急科専門医を取得する
上でもお伝えしたとおり、救命救急医になるには、まずは救急科専門医を取得しなければいけません。
この救急科専門医を取得するためには、医学部卒業後2年間の初期研修を修める必要があります。
この初期研修では、2年間をかけてすべての診療科を巡回し、研修医としての学びを深めていきます。
ここまでは、一般的な診療科へ進む場合のケースと同じです。
救命救急医になるには、この初期研修を終えた後に、さらに3年間の専門研修を履修する必要があります。
この3年間の専門研修の期間では、病気やケガはもちろん、何らかの中毒症状を抱えている患者など、幅広い症状の救急患者の治療にあたり、専門知識と技能を身につけなければなりません。
そして、上記研修を修了した人には、専門医取得の資格要件が与えられ、同試験に合格すると晴れて救急専門医の資格を保有することができます。
救急専門医の資格試験の内容は?
救命救急医になるには資格の取得要件を得た後に、資格試験で合格しなければならないことは、上述のとおりです。
そして、同試験の内容についてですが、受験者には書類審査や実績審査、筆記試験などが課されます。
これら3種類の審査・試験の結果から総合的に判断されて合否の判定がなされますが、最も配点が高いのが筆記試験です。
そのため、筆記試験の学習は、しっかり時間を割いて対策をしておく必要があります。
この筆記試験の問題については、国立研究開発法人科学技術振興機構「J-STAGE」と呼ばれる学術論文のポータルサイトで閲覧できますので、何度も演習を行い試験に備えましょう。
救命救急医は激務って本当?
救命救急医を目指してはいるものの、過酷な業務に晒されてしまうのではないかと不安に感じている人もいるはずです。
たしかに救命救急医には、その性質上、忙しい現場が待っていますが、近年ではチーム医療の充実が図られ、医師の待遇も改善傾向にあります。
たとえば、これまで医師に任せきりであった業務であっても、必要があれば看護師などのチームメンバーに割り振ることができる仕組みづくりが進んでいます。
このような取り組みが功を奏し、日本における救命型救急医療がスタートしたころと比較すると、格段に働きやすい職場になっていると言えますので、安心して救命救急医を志してください。
本気で医学部合格を目指すなら京都医塾
救急医療の最前線で戦い、多くの命を救い続けている救命救急医。
医師としての使命感に燃える姿勢は、一般市民にとっては非常に頼もしく、数ある診療科の医師の中でもとりわけ尊敬の眼で見られています。
医学部の受験生の中にも、そんな救命救急医になる夢を持つ人が多く、例年たくさんの人が医学部の門を叩きます。
しかし、医学部入試は、みなさんもご存じのとおり難問、奇問が飛び交うハイレベルな争いに打ち勝たねばなりません。
このことから、受験生の方々の中には学習指導に優れた予備校に通い、受験を無事通過できるだけの学力を身につけたいとする人も、多いのではないでしょうか。
そういった人の大きな助けとなるのが、医学部専門予備校の「京都医塾」です。
京都医塾は、優秀な講師陣とカリキュラムを強みに、毎年たくさんの受験生を医学部合格へと導いている名門の予備校です。
ここから先は、そんな京都医塾の学習内容などについて紹介していきましょう。
偏差値40台からの医学部合格も輩出
京都医塾に入塾される受験生の方々の学力は、一人ひとり異なります。
たとえば、総合的に一定の水準にすでに達している方もいる一方で、全体的な面で努力が必要な方など、色々な受験生の方がおられます。
しかし、当塾では一度受け入れた方に対しては、最大限の学習サポートで臨み、学力底上げのための努力を惜しみません。
そのサポート内容の好例となるのが、受験生ご本人に最適化されたカリキュラム、通称「オーダーメイドカリキュラム」です。
このカリキュラムは、当塾が長年かけて積み上げてきたノウハウをもとにして作成するものですが、受験生の現在の学力やポテンシャルなどを総合的に分析したうえで、本人にとって最適なものを具体化したものとなっています。
そのため、どんな学力からでのスタートも可能で、これまでにも偏差値40台からの医学部合格者も輩出しています。
現在、学力に自信を持てない人でも、当塾のカリキュラムのもとであれば、飛躍的な学力の伸長が可能ですので、ぜひ私たちに受験の指導をお任せください。
自学自習の精神を育む専用の学習ブース
医学部受験で合格を得るためには、自学自習の態度が必要不可欠です。
授業だけを聞いて満足していては、学力が思いどおりに身につかず、志望先への合格は遠のいていくばかりでしょう。
そこで、京都医塾では、受験生一人ひとりに専用の学習ブースを用意して、自習に生かしていただいております。
こちらのブースは、いつでも好きな時間に使える仕様となっており、空いた時間があればすぐに予習や復習を自由に行えます。
そのため、自学自習の態度が無意識のうちに自然に身につくと、受験生の方々からも大変好評です。
お子さまの安全をお知らせする「KAZASUシステム」
京都医塾では、保護者様へお子さまの安全をお知らせする取り組みの一環として、「KAZASUシステム」という通知システムを導入しております。
このKAZASUシステムは、受験生の校舎への入館、そして退館のタイミングを保護者様にメールでお知らせし、お子さまの安全の様子を毎日、お届けするシステムです。
さらに、このKAZASUシステムは、新型コロナへの感染症対策の一環としても機能しており、お子さまの検温結果も同時に送信しております。
そして、万が一、体温に異常がみられた際は、即座にご家族のみなさまに直接ご連絡し、状況報告をさせていただいております。
まとめ
救急医療の最前線で医療活動を行い、日々たくさんの命を救い続けているのが救命救急医です。
この救命救急医は、災害現場などにおける医療活動でも力を発揮しており、その使命感に燃える姿勢は、一般市民にとっては非常に頼もしく映ります。
医学部の受験生の中にも、そんな救命救急医への憧れを持つ人が多く、入試の時期になるとたくさんの受験生が医学部の試験にチャレンジしています。
しかし、医学部の入試は、みなさんもご存じのとおり、非常にハイレベルな争いに打ち勝たねばなりません。
そのため、受験生の方々の中には学習指導に優れた予備校に通い、受験を確実に通過できるだけの学力を養いたいと感じている人も、多いのではないでしょうか。
そういった人の大きな味方となるのが、医学部専門予備校の京都医塾です。
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