医学部の受験において、とりわけ重視される科目が理科です。
医師は職業柄、生物の特性や化学的な専門知識が求められることから、医学部の試験で理科が重要視されるのは当然のことと言えます。
しかし、受験生の中にはどうしても理科が不得意という方もいるはずです。
そこで今回の記事では、理科が苦手な受験生の方々に向けて、理科なしでも入試ができる医学部を紹介していきましょう。
目次
科目や配点は医学部ごとに設定できる
国内には国公立大学と私立大学を合わせて80以上もの医学部がありますが、基本的にどの医学部も、それぞれの裁量で試験科目や配点などを設定することができます。
たとえば、試験は英語と数学、理科で行い、配点は英語と数学は200点、理科だけ100点といったように、科目と配点を自由に決められるということになります。
そのため、理科が苦手な人は、試験科目に理科なしのところを選ぶといった戦略を取ることも可能です。
ただ、共通テストの成績を選抜に用いる医学部では、理科なしで試験を通過するというわけにはいきませんので、その点については注意してください。
ちなみに、上述の配点例のように、傾斜配点で理科の配点を抑えている医学部であれば、優先候補に加える価値はあります。
傾斜配点とは、学部の方針に応じて評価基準を変える配点方式のことを指しますが、理科の配点を抑えている医学部であれば、合格を勝ち取りやすいというわけです。
この傾斜配点の詳細については、本ブログの「傾斜配点の基礎知識を解説!しっかり対策をして受験を乗り切ろう」という記事にて解説しておりますので、よろしければご覧ください。
二次試験で理科を課さない医学部
先ほどもお伝えしたとおり、共通テストの成績で学生を選抜する医学部の試験では、理科なしで突破することはできません。
その反面、二次試験で課される個別学力検査については、理科なしで評価をしてくれるところもあります。
こちらの項では、理科なしの個別学力検査を実施している医学部を、国公立大学と私立大学に分けて紹介していきましょう。
国公立大学医学部
まずは、国公立大学医学部の紹介から入ります。
秋田大学
秋田大学医学部の個別学力検査では、下記表のとおり英語と数学のみが課されます。
そのほか、面接試験が課されますが、上記のように理科なしでテストに臨めますので、勉強面での負担は大きく和らぐはずです。
ただ、面接試験の配点が200点となっており、全体の50%を占めていますので、きちんとした訓練を積んでおく必要があるでしょう。
教科 | 英語 | 数学 | 面接 | 総計 |
配点 | 100 | 100 | 200 | 400 |
弘前大学
下記表にもありますが、弘前大学医学部では「総合問題」という独自の学力検査が課されるのが特徴です。
この総合問題は2021年度から導入された試験方式で、英語の長文問題や、図・表などから情報を読み解く能力がはかられます。
出題方式がほかの医学部と異なりますから、受験する際は専用の対策が必要と言えるでしょう。
また、面接試験の配点は200点で総合問題よりも低く設定されていますが、油断は禁物です。
面接試験を軽んじて本番で痛い目を見てしまわないよう、日ごろから練習をしておく心がまえが求められます。
教科 | 総合問題 | 面接 | 総計 |
配点 | 300 | 200 | 500 |
徳島大学
徳島大学医学部の個別学力検査では、下記表のとおり、英語と数学の成績で評価がくだされます。
傾斜配点もなく、ごくシンプルな選抜基準です。
面接試験については点数化されず、集団形式のものが課されます。
せっかく理科なしで突破できる医学部を受験するのですから、チャンスをものにするためにも、面接の練習にも力を入れて取り組んでおきましょう。
教科 | 英語 | 数学 | 総計 |
配点 | 200 | 200 | 400 |
島根大学
島根大学医学部の個別学力検査においても、理科なしで合格者を選抜します。
配点などは下記表のとおりですが、英語と数学に比べて面接の比重が低く設定されているのが特徴です。
教科 | 英語 | 数学 | 面接 | 総計 |
配点 | 200 | 200 | 60 | 460 |
私立大学医学部
次に、理科なしで試験を受けられる私立大学医学部の紹介に移りましょう。
金沢大学(後期)
金沢大学では、一般選抜(後期)のみ、理科なしの試験が実施されます。
また、共通テスト利用入試ではないことから、一次試験、二次試験ともに理科なしの試験で評価がなされます。
配点等の詳細は下記表のとおりです。
【一次試験】
教科 | 英語 | 数学 | 総計 |
配点 | 100 | 100 | 200 |
【二次試験】
教科 | 小論文 | 面接 | 総計 |
配点 | 60 | 110 | 170 |
このように、金沢大学医学部における上記試験では一次試験、二次試験の両方を理科なしで挑戦できることから、理科が苦手な人にとっては非常におすすめです。
ただし、二次試験には小論文が課されますので、読解力や文章作成能力を磨いておく必要があるでしょう。
帝京大学
帝京大学医学部では共通テスト利用入試に限り、二次試験を理科なしで受験することが可能です。
二次試験では、
✓英語(長文読解)
✓課題作文
✓面接試験
の3つの試験が課されますが、配点についてはとくに明らかにされていません。
ただし、大まかな試験内容は、同医学部が発行している入学試験要項に記載されていますので、帝京大学医学部を目指している人は一度目を通しておくことをおすすめします。
学校推薦型選抜・総合型選抜を利用する手段も有効
理科なしで医学部への進学を考えた場合、学校推薦型選抜や総合型選抜を利用してみるのもよいでしょう。
これらの募集枠については、共通テストや個別学力検査を課さない医学部も、わずかながら存在します。
たとえば、産業医科大学の学校推薦型選抜では、小論文と面接試験のみで合否の判定がなされます。
また、獨協医科大学の総合型選抜、愛知医科大学の学校推薦型選抜についても、理科なしでのチャレンジが可能です。
このように、数こそ少ないものの募集枠によっては、苦手科目を回避しながら医学部へ進学できる道も用意されています。
出願要件を満たしている人は、受験方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
志望先を妥協しないことも大切
みなさんもご存知のように、医学部の受験では1点、2点の差で順位に大きな開きが生じてしまいます。
たった1問を落としたばかりに、涙を流すはめになってしまうことも少なくありません。
そのため、苦手科目を回避できる医学部に絞って受験するのも、合格のための有効な手段と言えるでしょう。
しかし、理科なしで医学部へ進学したとしても、医師として活躍していくには、どのみち理系科目の理解を深めていく必要に迫られます。
受験戦略の一環として苦手科目を避けることは否定しませんが、妥協のしすぎは後になってから大きな苦労を招くおそれもありますので、目先のことだけにとらわれ過ぎないように注意してください。
本気で医学部合格を目指すなら京都医塾
上でも述べたとおり、苦手科目を回避して試験に挑むことは、受験生がとる戦略として有効な手段と言えます。
人には得手不得手がありますから、なるべく得意なフィールドで戦おうというのは何ら間違っていません。
ただし、苦手科目を避けてばかりいては、志望先の医学部の数も狭まってしまいます。
上でも例示していますが、理科なしで受験可能な医学部は数ヶ所しかありません。
しかも、理科を回避して合格したとしても、進学すれば必ず理系科目を学ぶ機会が訪れます。
このことから、苦手科目から目を背けた受験には、大きなリスクが潜んでいると言っても過言ではありません。
受験生の方々の中には、このような事実に薄々気づきつつも、ついつい理科なしで受けられる医学部への出願を、考えている人もいるのではないでしょうか。
そういった人の心強い助けとなるのが、医学部専門予備校の「京都医塾」です。
京都医塾は、医学部受験に必要なすべての科目を網羅的に指導し、毎年たくさんの受験生を医学部合格へと導いている予備校です。
理科が苦手な人であってもバツグンの指導力でサポートしますから、苦手科目を避けて本命校を諦める必要もありません。
ここから先は、そんな京都医塾の指導内容などについて紹介していきましょう。
敏腕講師があなたの弱点を徹底フォロー
みなさんもご存知のように、試験の成績は基本的に各科目の総合力で決定づけられます。
そのため、不得意な科目を抱えたままでは医学部に限らず、どんな学部への入試でも苦戦を強いられるはずです。
そこで京都医塾では、受験生一人ひとりの不得意科目を克服するために、科目ごとに専門の講師を採用し、本人の能力や特製に見合った学習指導にあたっています。
たとえば、効率的なインプットの方法や、学習時間をより有効に使うための工夫など、様々なアドバイスを通じて、受験生の弱点が解消されるよう着実に導きます。
理科だけでなく、医学部受験に必要な科目であればトータルでサポートができますので、現在苦手科目にお悩み中の人は当塾にお任せください。
満ち足りた学習時間を約束する特製個人ブース
日々の学習を着実に積み重ねていくうえで、予習や復習は欠かせません。
とくに復習をおろそかにしていては、その日に学んだことが脳に定着しにくくなってしまうため、翌日以降、忘れてしまった箇所の確認に追われるなど、時間の利用効率が低下してしまいます。
そういったことにならないためにも、京都医塾では個人専用の学習ブースを用意して、受験生のみなさんを支援しています。
上記ブースは、重点項目のプリントを壁に貼って常に確認できるようにしたり、各教材を備え付けておき、いつでも好きなときに学習をスタートできるなど、個々人に合わせて自由な使用法ができるのが特徴です。
あなたの好みに合わせたチューンナップを施して、満ち足りた学習時間をご堪能ください。
住み込みの寮母が見守る安全・安心の学寮を完備
京都医塾では、専用の学寮も用意して受験生のみなさんのサポートにあたっています。
当塾には遠方から入塾される方も多いことから、住まいを提供して、少しでも学業への負担を軽減したいという思いで当サービスをはじめました。
しかし、寮を利用するにあたって、とくに保護者様の心配になるのが、セキュリティ面に関する事柄ではないでしょうか。
大事なご子息・ご息女を遠い地へ預けるわけですから、親心としては当然のことです。
京都医塾では、そういった保護者様の不安を解消すべく寮には24時間、寮母が常駐し不足の事態への備えも万全にしています。
そのため、夜間における体調不良など、一人暮らしでは解決しづらいトラブルでも、京都医塾であれば心配いりません。
安心して当塾にお子さまをお預けください。
まとめ
医学部の受験において、数ある科目の中でもとくに重視されるのが理科です。
医師として現場に立つためには理系科目の知識は必須ですから、主要な評価対象と位置づけるのも当然です。
そんな理科ですが、苦手と感じる人も多く、受験生の間でも「鬼門」扱いされることも珍しくありません。
そのため、理科なしでも合格できる医学部へ志望先を絞る人も、しばしば見られます。
しかし、理科なしで無事合格を果たしたとしても、進学すれば生命科学などの理系科目を学ばなければなりません。
さらに、理科なしの試験を実施している医学部は数が限られているため、志望校選びで妥協せざるを得ないこともあります。
このことから、受験生の方々の中には苦手科目をしっかり克服し、本命の医学部へ挑戦したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そういった方の心強い助けとなるのが、医学部専門予備校の京都医塾です。
京都医塾は、医学部受験に必要なすべての科目を網羅的に指導し、毎年たくさんの受験生を医学部合格へと導いている予備校です。
当塾に任せていただければ、どんな科目でも分かりやすく、かつ効率的に指導いたします
ので、苦手科目を避けて本命へのチャレンジを諦めるといった心配もいりません。
本当に進みたい医学部で、本当に学びたいことを学び、本当になりたい医師となりましょう。
苦手科目を克服して本命の医学部へ進みたい人には、京都医塾こそがうってつけです。
体験授業などが無料で受けられる「一泊二日医学部合格診断」は、随時受付け中ですので、少しでも興味を抱いた方は、ぜひ一度当塾へと足を運んでみてください。