参考書での長時間学習や覚えきれない膨大な知識量、 頑張っているのに前に勉強したことを忘れてしまう、そんな経験はありませんか?
忘却曲線のメカニズムを理解し、味方につけることで、効率的に学習していくことができます。
今回の記事では、忘却曲線とは何か、そしてそれをどう活用すれば大学受験、特に医学部受験の勉強を効率化できるのかを徹底解説します。
効果的な復習のタイミング、具体的な学習方法など合格を勝ち取るための秘訣を伝授します。
限られた時間で効率よく学習したい方はぜひ最後までお読みください。
目次
忘却曲線とは?
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」は、時間の経過に伴い記憶がどのように減衰していくのかを示す曲線です。
実験の結果、学習直後には高い記憶保持率を示すものの、その後急速に低下することが明らかになりました。
具体的には、1時間後には約56%、そして1日後には約70%もの情報が失われるという結果が得られています。
つまり、翌日に覚えていられるのはわずか26%程度。
特別な工夫をせずに学習した内容は、翌日には大半が忘れ去られてしまうのです。
忘却曲線は一見すると学習の妨げとなる現象に思われますが、適切な対策をとることで記憶の定着率を高めることができます。
その鍵となるのが「復習」です。適切なタイミングで復習を行うことで、記憶の減衰を防ぎ、長期記憶へと繋げることができます。
忘却曲線を生かした復習タイミング
繰り返し復習を行うことで、忘れるのを防ぐことができます。ここでは、適切な復習のタイミングについてお伝えします。
①学習後24時間以内
まずは学習した直後、1時間ほど時間をかけてその日学習した内容を振り返りましょう。
教科書やノートを見返し、重要なポイントやキーワードを確認していきます。
特に、理解が不十分だった箇所や、記憶があいまいな部分に重点を置いて復習することで、記憶の定着を促進できます。
この段階での復習は、短時間で行うことが可能です。
しっかりと時間を確保し、集中して取り組むようにしましょう。
②1日後
①でかけた時間の半分ほどをかけて間違えたところを解きなおすなど、要点を絞って演習に取り組みます。
本当に理解できているのかを確認するために、内容について他者に説明してみるのも効果的です。
この段階ではきちんと理解ができているか、わかっていないところがないかを確認します。
③1週間後
1週間後の復習では、より詳細な内容の確認と理解を深めることを目指します。
前回復習した際に理解が不十分だった箇所を中心に、関連する知識や概念を結びつけながら学習を進めることで、長期記憶への定着を促進できます。
この段階では、ある程度の時間を確保し、演習問題を解くなどじっくりと取り組むことが望ましいです。
④1ヵ月後
1ヵ月後の復習は、長期記憶として定着しているかを確認するための最終段階です。
これまでの復習で学習した内容を改めて確認し、記憶の抜け漏れがないか、理解に誤りがないかをチェックします。
もし忘れてしまった部分や理解が不十分な箇所があれば、再度重点的に学習し直す必要があります。
この段階では、短時間で効率的に復習を行いましょう。
具体的な復習方法は?
実際に復習をしていく際、どのような方法を使って復習していくのが良いか知りたいという方もいるでしょう。
ここからは、効率よく学習していくための具体的な復習方法についてお伝えします。
要点を絞って復習する
膨大な学習内容をすべて完璧に覚えようとすると、時間と労力がかかり非効率です。
復習するときは、まず間違えた問題や理解があいまいな箇所だけを見直してみましょう。
次に、重要なキーワードや公式、新しい知識などを中心に絞り込んで復習していきます。
教科書やノートを見返す際に、蛍光ペンや付箋を使って重要な部分をマークしておくと、復習時に効率的に確認できます。
また、自分で要点をまとめたノートを作成するのも効果的です。
重要なポイントを簡潔にまとめることで、記憶の定着が促進されます。
すべてを覚えようとするのではなく、試験に出題されやすい部分や、自分が苦手とする部分を重点的に復習することで、効率的に学習を進めることが可能です。
分散学習を取り入れる
長期記憶に大切なのは、毎日学習する習慣を身に付けることです。
一度に長時間勉強するよりも、短い時間を複数回に分けて学習する方が、記憶の定着に効果的です。
これは「分散効果」と呼ばれています。
例えば、1日に3時間まとめて勉強するよりも、1時間ずつ3回に分けて勉強する方が、記憶の保持率が高くなると考えられています。
毎日少しずつでも継続して学習することで、知識が定着しやすくなるでしょう。
特に、復習においては、この分散学習が非常に有効です。
一度にまとめて復習するのではなく、間隔を空けて複数回復習することで、長期記憶に定着しやすくなります。
問題演習でアウトプットも
暗記などのインプットだけではなく、アウトプットも学習において重要な要素です。
学んだ内容を実際に問題演習で試すことで、記憶の定着を促し、理解を深めることができます。
問題を解く際には、公式や概念をどのように適用するのかを考える必要があるため、思考力が鍛えることが可能です。
また、間違えた問題は、原因を分析し、その部分を重点的に復習することで、弱点克服につながります。
問題集だけではなく、過去問や模擬試験を活用することで、実践的な力を養うことができます。
この場合も、やりっぱなしにするのではなく、間違えたら再度復習を行うようにします。
アウトプットを通して知識を定着させ、応用力を高めましょう。
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まとめ
今回の記事では、大学受験、特に医学部受験において重要な「忘却曲線」について解説しました。
忘却曲線は、時間の経過とともに記憶が薄れていく現象ですが、適切な復習を行うことで克服できます。
効果的な復習のタイミングは、学習後24時間以内、1週間後、そして1ヵ月後です。要点を絞った復習、分散学習、問題演習によるアウトプットを意識することで、学習効率を最大化できます。
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忘却曲線を理解し、戦略的な学習を実践することで、医学部合格という目標達成に近づきましょう。